PSPに待望の新デザイン登場?!
発売以来、未だに世界的に2色しか出ていないPSP。ニンテンドーDSが旧DSで5色(ポケモンバージョンや海外を入れるともうちょっとあり)、DS Liteでは5色と多くのカラーバリエーションがあるのに対して、物足りないという指摘が色々ありました。もっとも、PSPの場合は毎週大量に生産出荷して在庫を積み上げているため、おいそれと新色が出せないという裏事情も噂されており、なかなか厳しい状況ではあります。
そんなPSPに待望の新デザインが登場したそうです。
PLAYSTATION Signature
あの、単なるストラップやアクリル板を組み合わせただけのスタンドなどを法外な値段で売っていたオサレブランドから、「和」と言うテーマで「TSUKIMI」と「KACHOFUGETSU」という二つのモデルが販売される模様。TSUKIMIは黒ベース、KACHOFUGETSUは白ベースで、基本的にはPSP本体の樹脂の色は変更せず、表面にペイントをほどこしただけの模様。ちなみに、KACHOFUGETSUの方は、2年前の時点でも紹介されていたデザインのようです。
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で、恐ろしいのはその価格です。なんと、
31,500円。
しかも、付属品はバッテリーパックとACアダプタに、アクリル板組み合わせたスタンドがついただけ。いわばPSP通常版+スタンド相当です。スタンドがそもそも2,200円とぼったくり価格ではあるのですが、それでも通常版と単純にあわせても22,990円。つまり、8,510円分はこの上から塗っただけのペイント代なわけです。SCE的には、「デザインの価値に対する値段」というつもりなのかもしれませんが、普通の人から見れば、まあばかげた値段ですよね。実は、既存のPSPの在庫からPSPを取り出してばらし、ペイントするという人件費も含まれているんじゃないかと思いたくなります。
しかし、本当になぜPSブランドが落ち目の今、あえてこうしたオサレ路線に突き進むのか、よく分かりませんよね。落ちぶれてきた成金が、過去の栄光にすがるためにあえて見栄を張っているようにさえ見えます。いくらPSをおしゃれに見せようとしても、そもそもPSP自体がゲーム機であり、おしゃれではありません。しかも、最近ではDSの方が女性ユーザーに対して受け入れられており、DSLiteの登場でおしゃれなイメージがあります。PSPは持っているのはゲームオタクか、動画を見たいビジネスマンという印象で、そもそもPSPをオサレブランドの土台に持ってくる時点で間違ってますよね。
Gジェネなどがよく売れるPSPなら、逆にもっとオタク路線に特化した方が、ユーザ的にも喜ばれる気がするのですが。たとえば、今度出るPS2のFate。PSP用のおまけがついてくるものもあるのだから、それに併せてFateモデルのPSPなんかだしたら、Fateファンにはかなり喜ばれるんじゃないかと思うんですけど。PS2のメルティブラッドもよく売れているようですし、TYPE-MOON好きは結構な層だと思うんですがね。また、Gジェネなどを買うガンオタ向けにガンダムモデルとか、SEEDモデルとかも喜ばれそう。もしかしたら、もっとコアな萌えオタ向けに、以下の萌えコンのようなこってこてのバージョンでも意外といけるのかもしれません。さすがに外でプレイするのがつらそうですが、PSPは基本的に屋内で使用するものだと久夛良木社長自ら言っているので問題ないかと。
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「ゲーム機を持っていても恥ずかしくないようにしたい」というのがPSPのそもそものコンセプトであり、それ自体は非常によい方向性だったように思います。実際、ニンテンドーDSにしても最初のデザインはいかにもおもちゃという感じでしたが、PSPを意識してすぐにDSLiteでイメチェンしてきましたし。そう言った意味で、PSPも素材としては最初は悪くはなかったのですが、以降の戦略がまずすぎましたよね。いつまでもSCEはオサレなイメージばかりを押し出し、実態が伴いませんでした。その一方、肝心のゲームはPS2の移植ばかり。要するに、「ゲームゲームしたゲーム」ばかりで、全く世間的な評価が変わることはなかったんですよね。
ロコロコに続いて継続されるSCEのオサレ路線。果たしてSCEが失敗から学ぶのはいつのことになるのでしょうか…。