【特別インタビュー】「PS3は買ったその日から進化する」と久多良木氏:ITpro

昨日も衝撃の久多良木氏のインタビューをいくつか取り上げましたが、また別のインタビューの記事が公開されています。このインタビューも相当に強烈です。つっこみどころだらけではありますが、いくつか取り上げてコメントしてみましょう。
まず、ソフトが遅れているのではという指摘に対して、クタタンは「むしろ10本以上プレイアブルがあるのがすごいこと。簡単に開発できるという証明」という発言をしています。でも、そもそもPS3って春発売じゃなかったでしたっけ?それなのにこの状況はいばるようなことなの?Xbox360はすでに発売、Wiiも27タイトル出してきているというのに、それらと比較せず自慢してどうするんでしょうか?
さらに、このプレイアブルも開発機をネットにつないだものであると自慢気に語っています。実機じゃないことを自慢してどうするのだろう?しかも、以下の発言。

開発会社とお店,そしてユーザーがネットワークにつながった状態で発売日を迎えるってことだって十分にあり得る。BD(Blu-ray Disc)はキー・ディスクのような存在で,ネットワークを使ってどんどんアイテムが更新されるとか。自分が店頭で遊んでいた状態をネットワーク経由で,自分のPS3にキャリーオーバーする(持ち越す)こともできる。手元にプログラムがあって,ネットワークの向こうにデータがあって,PS3の世界が無限に広がる---。

こんなことを言ったら、なんでBDメディアなんて採用したんだよ、という話になるでしょうに。思いつきで発言してませんか、この人。まさしくPCで行う起動ディスクチェック程度の意味しかないわけですか、BDは。そのために、何万円もするBDドライブのせたのかよ。


一番問題なのは以下の発言でしょうか。

来年か再来年には120Gバイト品が出るかもしれない。仕様の違いは,別バージョンではなく,別コンフィギュレーションPS3と考えてほしい。だってPS3はコンピュータなんだから。顧客ごとに仕様が異なるBTO(built to order)で売ってもいいくらい。

PS3は仕様の異なる機種が多数出ること確定ですって。…って、それじゃまさにパソコンじゃん。パソコンはさまざまなスペック、環境があるために、ゲームでも起動トラブルや動作が重いといった問題が多数あり、サードメーカーも全部を検証することはできないから「推奨スペック」「必須スペック」などを出してお茶を濁している状態です。それを、ゲーム機にも持ち込むつもりですか?そういったトラブルがおこらない、快適にプレイすることにユーザが手間がかからないのが、ゲーム機のPCに対する最大のメリットだと思ったのですが、クタタンとしてはそんなものいらないようです。
あれですか。PCの世界ではグラフィックボードなどのパーツの違いで対戦プレイでの差が大きくついてくると言われますが、それもPS3で実現するつもりですか。「このゲームで相手に勝ちたかったら、○万円するオプションを買え!」とでも。いやーそれはソニーがもうかっていいですぇw。


PS3をコンピュータにしたいならば、ゲーム機として扱ってほしくないのであれば、いっそのこと名前を変えてしまえばよかったんです。次世代ゲーム機とも名乗ってほしくないですね。PlayStationの名前も紛らわしいからやめてほしいです。それぐらいの潔さがあればまだわかりますが、これじゃまるでPSXみたいです。ゲーマーを馬鹿にするのもいい加減にしてほしいですね。


結局、クタタンはどこまで行っても「コンピュータ屋」だったということでしょうか。PS1、PS2ではゲームを重視していましたが、圧倒的な権力を持ってしまったために、完全にエゴに走った印象がします。そのくせ、そのエゴを通すために、馬鹿な顧客扱いでゲーマーを利用しようとするところが、本当に辟易します。
最後のコメントなんて、まさにその象徴ですよね。

ソニー社長の中鉢氏は「カスタマー・ビュー・ポイント」という言葉を多用しています。ソニー製品に,顧客中心の発想が欠如していることを憂えての発言のようですが。

久多良木氏:いやぁ,そういうことを意識したことはほとんどない。PSを始めたときから僕らはいつも,顧客と一緒にいたという思いがある。PSは日常生活に溶け込んでいるし,社員も家族も,そして僕自身もユーザー,つまり顧客だから。

自分のやりたいこと=顧客のやりたいこと、ということですか。まるで神になったかのようですね。PSユーザはすべて自分の思うがまま、ということですか。そこまで皆、愚鈍じゃないと、自分は信じていますがね。

クタタンは、せいぜいいつまでも理想のプレイステーションワールドの裸の王様として君臨していてくださいな。