「プレイステーション 2」(SCPH-75000シリーズ以降のモデル)における「プレイステーション」および「プレイステーション 2」規格ソフトウェアの互換性についてのお知らせ

ソニーすげえええええ。


またまた色違い、型番アップするPS2が出るようですが、なんと、「PS2」のソフトの一部が動かないようです。

SCEJ、PS2の新色「サテン・シルバー」を11月23日発売。型番が「SCPH-75000」に。一部ソフトの動作に問題発生

発売までまだ一ヶ月以上あるのに、この発表は一体なんでしょう。不具合があると分かっているのに、「これから不具合のある商品出すけど、仕様だから気にせず買ってね」とあらかじめ開き直って出す商品なんて、いままで聞いたことがありません。

これが、PS1で動かないものがある、というのならまだ分かります。PS2のPS1互換機能はあくまでおまけに近い機能ですし。しかし、PS2PS2ソフトが動かないってなんだ?この間、PSPでもファームアップで動かなくなるドラスロットというソフトがありましたが、それをファームアップできないPS2でやってしまった感じです。しかも、これがまだ発売もしておらず、これから出そうとする商品だというのだから、あきれて口がふさがらない状態です。本当、理解不能

もちろん、考えてみれば、こうして事前に公表せず、発売後に問題が明らかになればさらに騒動は大きくなるでしょう。しかし、だからといって先に「仕様だ」と言っておけばすむ問題でもありません。しかもこれ、良くページを読んでみると、どれも「起動したとき」とか、「オプションを変更したとき」とか「音がならない」とか、ちょっとプレイすれば分かる不具合のみ。「8,000タイトルを超える「プレイステーション」および「プレイステーション 2」規格ソフトウェア」とか言い訳じみた数字まであげているが、どう見てもすべてのソフトをクリアまで、すべての動作を検証したようには思えない。おそらく、このリストに無いけれど不具合が発生する例もまだまだ存在するだろう。これはトリガーにすぎないのかもしれません。


まだ1ヶ月以上先の発売なのに、こんな不具合をぶっちゃけてまで新PS2を出そうというのは、おそらく今回の不具合が、この新PS2で使われているチップに起因するものであり、それはPS3PS2互換用チップと同等だからではないでしょうか。通常、LSIの回路レベルの不具合はエラッタと呼ばれ、そう簡単に直せるものではありません。おそらく、今直していたらPS3に間に合わないとか、そうした理由があるのでしょう。それに、一度作ったLSIを再修正するとなれば、億単位でお金を使いそうです。そうしたコストを考えて、「一部ソフトが動かないのは仕方がない」と判断したのでしょう。あと、早い内にPS3に載せる予定の新仕様チップを使ったPS2を出しておけば、サードメーカーもこれから出すソフトはこの新仕様でチェックせざるを得ませんし、PS3発売時に互換性で問題出るソフトが発生しにくいだろう、という腹づもりもあったのでは無いでしょうか。

しかし、この姿勢はプラットホームメーカーとしては大間違いです。PS3PS2のソフトの一部が動かないのならともかく、PS2PS2のソフトが動かないことがあるのははっきり言って問題外です。公表しておけばすむ問題ではありません。なぜこうした倫理観に欠ける行動を、既にPSPで散々叩かれているのにもかかわらずやってしまうのでしょう?信じられません。

ソニーには、「損して得取れ」とか言う言葉はないんでしょうかね。一時、修正にかかる費用と時間を惜しんだために、信頼という、何者にも変えがたいものを失おうとしていることに気がつかないのでしょうか?以前、GENJIの廉価版を早々に出そうとしたときは、小売りの反発もあって販売も取りやめました。今回も、それと同様、もう一度考え直すべきではないでしょうか?日本を支えている、日本を代表する大企業ならば。