「金」以上のものあった 銅メダルに長嶋監督

オリンピック野球、今日の3位決定戦は昨日の敗戦が嘘のようにカナダに快勝。こうしてみると、つくづく昨日の敗戦が悔やまれる。
昨日の敗戦で、多くのファンが残念に思っていた。その反動で、スタッフへの批判、選手への批判、罵倒などもいろいろと見かけた。
残念に思うのは仕方ない。自分もものすごい脱力を覚えた。プロ野球がごたごたしていたなか、せめてオリンピックでも…という思いも打ち砕かれた。そのショックはでかい。
しかし、だからといって選手達にその批判をぶつけるのは大きな間違いだと思う。勝負は時の運。特に相手投手が良いときの投手戦など、どう転んでもおかしくない。選手は精一杯がんばったと思う。中畑監督代行も、心痛なコメントをしていたが、背負い込むことなく、銅メダルを持って帰ってきてほしい。
そのことを、見事に言葉にしてくれたのが、長嶋監督である。選手の労をねぎらい、最後に今回金メダル以上に得られてものとして「そして一番は、諸君たちが得たものです。」としめる。なんと選手達への愛が込められた言葉ではないか。こうした姿勢があるから、選手達が長嶋監督に心酔するのだろう。長嶋監督のコラムはいくつか読んだことがあるが、この人はしゃべるときはわけわからんけど、こうしたメッセージの時は非常に秀逸な文章を作る方だ。巨人監督時代は馬鹿な采配も多かったが、それはファンサービス重視だったこともあるだろう。現にオリンピック予選では徹底した現実主義を貫いた。
長らく、長嶋監督のリハビリが続いているが、野球界のためにも、是非長嶋監督には返ってきてもらいたい。