「Wiiの間」チャンネル、サービス開始〜ファーストインプレッション

今年に入ってから、あまり大きな動きを見せていないWii。先週はモンスターハンターGが出たものの、本体の牽引は5000台ほどで、FFXIII体験版の余韻を残すPS3に依然上回られるなど、停滞感をなかなか脱することが出来ていません。

Wii本体 (シロ) (「Wiiリモコンジャケット」同梱) (RVL-S-WD) 【メーカー生産終了】 モンスターハンターG スターターパック(「オリジナル仕様クラシックコントローラ」&「モンスターハンター3(トライ)体験版」同梱)(初回追加入荷分) - Wii

そんなWiiにおいて、新たに力を入れたサービスとして大々的に打ち出されていたのが「Wiiの間」チャンネルです。

Wii版の「Home」?〜Wiiの間チャンネル、5月1日より開始 - わぱのつれづれ日記

そのサービスインが5/1から開始ということでしたので、早速試してみたものを記事にしてみたいと思います。

ダウンロード〜初期設定

まずは恒例のチャンネルダウンロードから。ショッピングチャンネルにアクセスしてダウンロードします。

必要ブロックは122。実際ダウンロード完了時点で121ブロックかかっており、大体サイズは固定のようですね。ダウンロード完了後、起動すると、まずは初期設定となります。初期設定では、まず長い同意書に合意。今回は任天堂が他の会社のビジネスを仲介するような位置づけになる分、同意書の中身もそういった内容がいろいろ記載されています。


その後は、Miiの登録。ここでは、単に既に作ってあるMiiを登録するだけでなく、年齢を知るためなのか生まれた年の入力が必要となります。家族の詳細な生まれた年など把握していなかったので、結構適当に入力。この手のパーソナルな情報を、具体的な使用用途が分からないまま入力が強制されるのは、ちょっと気持ち悪くてあまり好きじゃないです。特に女性とか嫌がるんじゃないですかね?また、血液型の入力も必要。こっちは一応「わからない」という選択肢が用意されています。年齢の方もそういった選択を用意して欲しかったですね。

その後は、映像の品質の設定。動画自体はアクトイマジンのMobiClipというものが使用されており、その映像オプションを選べる形ですね。
アクトイマジン − テクノロジー

自分の環境は高画質でも転送速度的には問題なし。ブロックノイズもほとんど見られず、SDとしては中々のクオリティですね。一方の標準画質の方も、若干映像がつぶれ気味な印象はありますが、特に破綻することもなく、これでも十分な画質のようには思えました。

ここまででとりあえず初期設定は終了。いよいよWiiの間開始となります。

いきなりコンシェルジュMii登場〜初日は時任三郎&AV(アニマルビデオ)

さて、Wiiの間の開始なのですが、いきなりコンシェルジュMiiが登場。なにやらさわやかな兄さんが来たと思ったら「時任三郎」でした。おすすめとして持ってきたのはアニマルビデオ。で、その動画なのですがなんと9分57秒。いきなりの10分弱のコンテンツでちょっとびっくりしてしまいました。タイトルも「Wii動物たち」というもので、ナレーションは時任三郎が担当。「これなんてNHK」って感じですね。内容としては、自分は結構自然映像はよく見ていたのでそれほど目新しい内容ではないですが、クオリティは普通にNHKレベルでしたね。

再生が終わると投票画面。よかったか悪かったか、○△×で選べます。この辺はトロステーションの評価システムと似ていますね。違うのは、Miiが複数いれば、それぞれで判断できること。そして、ゲスト用に人生ゲームのようなのっぺらぼうのキャラを使った投票も可能。このあたりの、「家族感」がWiiの特徴であり、コンセプトのぶれがないですね。

番組視聴後は、他人におすすめしたり、おきにいりに登録する他、DSiにも送ることができます。例えば今回のおすすめ動画だと、220ブロック。転送には結構時間がかかりましたね。。5分ぐらいかかったでしょうか?DSiには、あらかじめ「どこでもWiiのま」というのをダウンロードしておく必要があります。DSiWiiが認識するのも、ちょっと遠いとなかなか認識してくれませんでした。

DSiに転送した映像も、かなり綺麗。画面が小さく、発色も良い分、感覚的にはより綺麗に見えますね。シークバーを使った移動は、若干もっさりした印象。PSPの方が変速再生やジャンプは高速できびきびしている感じですが、DSiの場合はシークバーをタッチペンで使えるというのがやっぱりでかいですね。このクオリティなら、自分で動画変換してPSPのように動画プレーヤーとしても使えそう。DSi版のプレイやんみたいなものに期待したいところです。

各種、会社の間でCM映像

その他、さきほどの動画再生後の画面でもありましたが、部屋の植木のところから会社のページに行くことも出来ます。ロンチの段階では以下の4社。

各社、自社の紹介やアンケートコーナーなどが用意されています。まるで商談スペースのようです。セブンとイオンは特に商売関連のしか無いですね。ユニリーバはヌメリとりといった動画もありました。HONDAだけちょっと毛色が違って、「ある日突然グリーンマシーン」というストーリー動画が公開されていましたね。

いずれも、正直時間をかけてまでこちらから見に行ってあげるコンテンツでは無いかな、という印象を感じました。今後どうなるのはかは分かりませんけど。また、初日の段階でクーポンが配信されてなさそうだったのも残念なところです。初日につかまないと、忘れてしまいそうなんですけどね。

Wiiの間のTVで動画視聴

その他、Wiiの間にあるテレビを選択すると、動画をいろいろな視点から探して視聴できます。コンシェルジュがオススメした動画もこちらで視聴可能。企業の動画も見られますね。また、料理のレシピ的な動画もありました。これはDSiにダウンロードして、お料理ナビ的な使い方をするのに向いているかもしれませんね。

ちなみに、お姉さんがオススメの動画を繰り返し紹介してくれるのですが、動物ビデオをお気に入りに入れていたためか、「こちらの映像もおすすめ」「こちらはいかがでしょうか」と、繰り返し同じ動画を紹介。これは非常に不自然で、シュールでしたね。明日以降は変わってくるのかもしれませんが、同じものを繰り返し紹介しない、もしくはそのときはキャラの発言を変化させるぐらいのプログラムはしておいて欲しかったですね。

Mii達が団らんする「Wiiの間

その他、土台部分は結構よくつくられています。登録したMii達が集まって団らんしていたり、一緒に食事をしていたりするシーンはほのぼのしていていいですね。

ただ、時計が設定だったり、植木が会社の間への入口だったりと、直感的に機能が分かりにくいのはユーザビリティが悪く、任天堂らしくないなぁ、とは感じました。

まとめ〜任天堂版インターネットTV

以上、ざっと初日のサービスを見てみました。以前のエントリで自分は任天堂版のHomeと言ったのですが、実際体験してみた印象は「任天堂版インターネットTV」という感じですね。今だと、アクトビラとかと近い感じでしょうか?

あとは、ビジネス的にどうなのかというところと、コンテンツがどうなるかというところですね。今回の10分弱のアニマルビデオはなかなかのものだったのですが、無料でこれだけのものを、どの程度のペースで提供できるのか。PS3まいにちいっしょのように、スクリプトベースならまだしも、動画で一定レベルのクオリティを、キャラ要素無しに継続するのは、結構任天堂的にも大変な気はします。本当なら、「みんなのWiiシアター」「みんなのニンテンドーチャンネル」あたりと連動・融合した方がいい気もしますね。似たような動画配信コンテンツが、バラバラのチャンネルで提供されているのも鬱陶しいですし。

また、企業のページも、現状ではHPのミニマム版程度の印象しかありません。自分から見に行かなければいけない分、TVCMなどよりも劣る印象ですね。クーポンや試供品、純粋に楽しめるコンテンツの提供など、他を上回る魅力がなければ、なかなか利用してはもらえない気はします。

とはいえ、まだ今日はサービス初日。今この段階で何らかの判断を下してしまうのは時期尚早でしょう。とりあえずは、わざわざGWという家族が集まる時期にぶつけてきたわけですから、このGW中のサービスがどのように展開されるのか、注目して見てみたいと思います。