SCE上層部の腐敗と、ゲーム業界ヘゲモニーの移行

id:otokinokiさんのコラム。業界に詳しい人らしく、現在のソニーの状況を痛烈に述べてらっしゃいます。

ではないが、どんな企業体であったとしても「自分のかつての成功体験」が、成功した企業の最大の落とし穴となる。これが企業の将来の方針決定に過剰な影響を与えてしまうと、経営陣自体が打てる戦略の幅を狭めてしまい、結果、回復不可能な臨界点まで歩を進めてしまう。

これは、たしかに頷くところも多いですね。大きな会社と言っても、意外と上の方の意志決定を司っているのはごく少数の人だったりするんですよね。そして、この指摘通り、「過去」の成功で上に上がった人が、「過去」の理論で物事を決めて、実行することが多い。そして、なまじ発言力があるものだから、それが会社規模の動きになってしまうのです。下っ端がみな「そんなのうまくいくわけがない」とか言っていても、そういった現場の意見は上には伝わらない訳ですよね。こうして、一般からみたら冗談にしか見えないような製品が、世の中には生まれるわけです。
開発とマネージメントは別物だし、また、過去と現在も別物。このあたりのバランス感覚に優れた人が上にいる会社は幸せですね。ソニーは、たしかに危うい状態なのかもしれない。