Wiiプレイ時の注意点について

Wii【メーカー生産終了】

Wii【メーカー生産終了】

いよいよ明日Wii発売ということで、各所で行列がたくさんできているようですね。自分もとりあえず予約したショップに確認して、すでに自分の分は入荷済みとのこと。さすがに今回はフラゲはさせてくれませんでしたがw。

もうあと数時間後には、日本で何十万人という人がWiiを体験すると思います。そこで、先日の「Wiiの抱える訴訟リスク」というエントリでも述べた「Wiiの危険性」について、もう一度注意を促しておきたいと思います。

Wiiプレイ時の危険性

Wiiは、これまでのゲーム機とは違い、大きく身体を動かす動作が生じることがあります。特に、WiiSportsですね。任天堂は「大きく動かさずともプレイできる」と言っていますが、もともとゲーム自体が「実際のスポーツ体験をリアルに体験できる」といった趣旨だけに、大きく動作するな、という方が無茶な話です。CMやWii体験映像でもみんな大きな動作をしているわけで、そっちの方が楽しそうに見えますしね。

ただ、そうしてTVを注視してプレイに熱中してしまうと、周りへの気遣い、注意力が散漫になってしまう危険性があります。このため、プレイ時に近くにいた人に手を思いっきりぶつけてしまう、机の上に置いてあるコップなどをはねとばして壊してしまう、などです。
また、米国などで騒がれているのは「手からリモコンがすっぽ抜けて飛んでいき、TVなどを破損」というものです。Wiiリモコン自体、多少裏側はざらざらしているとは言え、それほど滑りにくくなっているわけではありません。ですので、Wiiテニスでプレイしているうちに、汗で滑って飛んでいく、ボウリングでボールを離す際に、思わずリアルなボーリングと錯覚して手を離してしまう、などなど「すっぽ抜ける」要因はいろいろあります。このとき、ストラップをしていなければ、かなりの率でリモコンが何かに激突してしまうでしょう。コップや照明などに当たれば破損しますし、特にやばいのはテレビとかですね。大型テレビだと数十万円とかかかってしまうので、正直破損してしまうとシャレになりません。また、壊れた破片で怪我をする、ということも可能性としては十分考えられるでしょう。

こうした、様々な事故・傷害は海外ではすでに多数報告されており、それをまとめたサイトも作られています。

Wii Damage

任天堂はあくまで「啓蒙」のみ

この件について、海外ではいくつか有名なマスコミにも取り上げられていたのですが、発売日前日になって、日本の大手マスコミにも記事がでました。

みんなのニュース:Wii国内発売前に思わぬ騒動−今日の話題:MSN毎日インタラクティブ

ファンからしてみれば、「発売日直前に水を差さなくても」と思うかもしれませんが、自分はむしろ発売日前に大きくアピールしてくれてよかったな、と思います。まだまだ足りないぐらいじゃないかと。Wiiはとにかく革新的なゲーム機なだけに、消費者の方もゲームのプレイスタイルに対して慣れるまでには多少時間がかかるでしょう。これまでのゲーム機はほとんど身体を動かすことも無かったので、「ゲームをしていて怪我をする」とか、「ゲームしていて物を壊す」なんて、思いもしなかった人が大半ではないでしょうか。ゲーマーでは、すでに北米でいろいろ騒動になっているのである程度Wiiの危険性を認識してきているとは思いますが、Wiiのメインターゲットとなる購入層は、そうした危険性に気が付いていない可能性があります。そうした人たちが、「ゲームで怪我などするわけない」という意識でストラップもつけずにプレイしたりすると、ほとんど起こらないような事故でも簡単に起こってしまう危険性が生じる訳です。

この毎日新聞の記事で、任天堂は以下のようなコメントをしています。

これらの画像について、任天堂広報室は「そういう画像があるのは事実だが、米国でストラップがとれるなどのトラブルの情報は入ってきていない。品質管理についてはどこよりも徹底しており、通常の遊び方でとれたりすることはない。おもしろおかしく投稿されたものでは」と話す。ただ、遊び方はユーザー側に任されており、子供が想定外の使い方をする可能性もありそうだが、同室は「ゲームを始める際には必ずストラップを付けているかどうかの確認の画面が出るし、ゲーム途中でも出る」といい「Wiiは遊びの革命だと思っている。新しいことをすることは同時に遊び方の啓もうも必要。今回の事態を前向きにとらえて、啓もう活動を推進したい」としている。

ストラップの強度不足については否定し、あくまで「使い方の啓蒙を進める」というだけの方針のようです。米国でストラップが切れたという情報が入っていない、というのはさすがに嘘っぽく、全体的に後ろ向きに見える発言で、あまり印象はよくはないのですが、ともかく、現状の任天堂の態度はこうだとのこと。とりあえず、任天堂がその姿勢を貫く限りは、あとは消費者の方で細心の注意を払うほか無いわけです。

全てはプレイヤーの心がけ次第 〜 初心者には積極的に注意喚起を

Wii自体は、体験会を通じてすでに実感していますが非常に面白い、斬新なものです。ただ、プレイしていて物損や傷害を起こしてしまっては、そうした楽しみは完全に吹っ飛んでしまうでしょう。それはあまりに悲しすぎますよね。ですので、Wiiを購入される場合には、必ず以下のような項目に絶えず気を配るようにすべきでしょう。

  • 十分に広いスペースを確保する。
  • プレイヤー同士接触しないよう距離をあける
  • 近くに壊れやすい物を置かない
  • スペースを確保できない場合は、大きな動作を行わない
  • ストラップは必ず着用する
  • 手が汗ばんできたらこまめにぬぐう
  • 手首などが痛くなったら、無理にプレイを継続しない
  • 子どもには、十分に安全なプレイができるようになるまで親が指導する

上記の事項を守るのがどうしても面倒で、怪我も物損もしたくないのであれば、Wiiの購入そのものを考え直すことも、1つの解法でしょう。自分自身、うっかりやで熱中しだすと周りが見えなくなるタチなので、かなり事故・物損の危険はあり得ると思ってます。自分はWiiを買うので、できる限り注意してプレイするほかありませんね。

本当は、Wiiリモコンをもっと柔らかい素材でくるんだり、ストラップももっと丈夫なものにして欲しいところなのですが、こればっかりは任天堂が考えを変えてくれないとどうしようもないですね。とりあえず、この手の問題を逆手に取り、サードメーカーから「安全にプレイするグッズ」というのが今後たくさん出てきそうな気もします。お金はかかりますが、そうした物を併用する、というのも1つの手でしょう。とりあえず、多少滑り止め効果のあるシリコンジャケットが以下の二つ発売日に出るようなので、気になる方は購入を検討されてはいかがでしょうか?(もっとも、ヨドバシの話だとこれらは相当数が少ないみたいですけど。)

ゲームテック、Wiiリモコンとヌンチャクを保護するシリコンカバーを本体と同時発売


こうしたネタは、アンチの格好にネタになることも確かなのですが、例え任天堂のファンであっても、怪我や物損は起こしたくないはずです。また、一緒にプレイする人に、そうした目に遭って欲しくもないでしょう。むしろ任天堂ファンこそ、積極的に周りに危険性についての注意を促すようにすべきではないでしょうか?「自分は大丈夫」と思わず、とにかく安全側に振ってプレイする、一緒にプレイする人に注意を喚起することを徹底されることを、強く推奨します。
任天堂にも、「啓蒙活動していく」と言うのであれば、売り上げやイメージ低下を気にせず、それこそたばこの宣伝や消費者金融の宣伝みたいに、危険性を大きくアピールするような形で積極的に進めていただきたいですね。そしてできれば、ハードウェア的にも危険性の少ない方向に改善していってくれることを願います。

つまらない事故や怪我などなく、皆さんが、そして自分が、本当に楽しんでWiiができればいいなと思います。

Wii用D端子ケーブル延期正式発表

発売数日前にして勃発したWiiD端子ケーブル騒動。自分はヨドバシ店員に延期について説明を受けていましたが、任天堂からもようやく公式アナウンスが出ました。

Wii専用D端子AVケーブル 発売日延期のお知らせ

騒動が起きてから2日後ですか。正直遅いですね。まずは小売り側に連絡、ということ自体は間違っては以内と思いますが、楽天など大手通販が軒並み延期を通達しているのですから、そのタイミングで任天堂は公式発表をすべきでしたでしょう。結局延期の理由は「製造工程の一部で予期せぬ支障が生じたため」とのこと。いったい、どういった不具合だったのでしょうか?延期した発売日がわずか1週間であることを考えると、ケーブルの製造そのものに致命的な不具合があったとは思えないのですけどね。かといって、パッケージとかそう言ったレベルで不具合を起こす、というのもレベルが低い気がしますし。これだけばたばたして発売直前に公式発表というのは、まあ失態と言わざるを得ないでしょう。

D端子の出荷数は?予約を推奨

一応、延期された発売日は12/9となっていますが、あくまでその日から発売開始というだけで、潤沢な出荷が行われるかどうかの記述はありません。前もって予約を入れている人は12/9に買えるかもしれませんが、Amazonなどでいったん解除してしまった人だと、再度予約を入れるなりしておかないと1週間後でも手に入らない可能性もあります。
一応一週間の延期ですので、コンポーネントケーブル+変換ケーブルを使ってまでプレイしようとする人は少なくなったでしょうね。自分はすでにコンポーネントケーブルを予約してしまっていますが、まあ一応発売日に手に入りそうなので後悔はしてません。個人的には、1週間であろうとなかろうと「プログレ表示可能なWiiで、プログレ表示可能なTVがあるのに、発売日にそれを味わうことができない」という事自体に不満を持っていたので。これだけ毎日のようにWiiのニュースを追いかけているわけですしね。ここまで来て発売日コンポジットというのは悲しかったので。(もっとも、配送が佐川急便なので、到着する時間が全く読めないところがあるんですけどねw。結局ファーストインプレッションがコンポジットというオチはありうるかもしれません。)

コンポーネントD端子の違い

Wii専用 コンポーネントAVケーブル

Wii専用 コンポーネントAVケーブル

Wii専用 D端子AVケーブル

Wii専用 D端子AVケーブル

D端子ケーブルも予約済みですが、購入するかどうかは微妙なところ。コンポーネントD端子は、映像信号自体は同じですので、画質の差はほぼないでしょう。コンポーネントの方がケーブルが分離しており、ノイズ対策がしやすい分画質が上がる可能性はあるというもの、相当ケーブルが長くなったりしないかぎり、目視で分かるものではないでしょう。

ただ、違うところとして、「アスペクト比や走査線数などの情報を送れる」というのがあります。このあたりの詳細はWikipediaが詳しいので参照してみてください。

D端子 - Wikipedia

Wiiの場合、D端子では480pまで対応するのですが、その映像自体の解像度は720x480。PS3Xbox360が対応している720pや1080i/pと違って、元々の映像信号が16:9ではありません。ですので、コンポーネントケーブルではワイドテレビに接続しても、自動的にはワイド表示にならず、640x480、4:3の縦長表示で表示されてしまう可能性があるのです。(テレビによっては480pなら自動的に16:9にするものもあるそうですが。)
この結果、アスペクト情報がないと、ユーザが手動で16:9にテレビの設定を合わせてやる必要が出てくることもあります。とくに、普段SD映像のビデオデッキやレコーダなどをつないでおり、ワイドテレビなのに4:3でいつも映像を表示しているような人は要注意でしょう。

もっとも、これはあくまで「Wii側がちゃんとD端子アスペクト比情報を出力してくれる場合」のことです。2chの情報だと、PS2GCD端子ケーブルでは、D端子なのにアスペクト比の情報は出力されていなかったとのこと。この状態では、コンポーネントとの差は無くなってしまいます。Wiiの場合、本体で480p、16:9まで設定できるだけに、アスペクト比情報を出してくれると思いたいのですけどね。バーチャルコンソールなどでは4:3の映像も多いことですし、このあたり、D端子を使えば自動的にTV側のアスペクトが変わってくれる作りになっていると非常に助かります。逆に、それがないとバーチャルコンソールの時にいちいち4:3表示に手動で直す必要があるので、ある程度面倒になってくるでしょう。

上記のように、Wiiは480pまでしか対応していないため、16:9のワイドテレビでプレイする際には、こうしたアスペクト比に関しての問題がどうしても出てきてしまいます。せめて形だけでも720pに対応してくれているとよかったんですけどね。どちらにしろ、HDTVでプレイされる方はある程度このアスペクト比関連の手間は覚悟しておいた方がよいでしょう。