PS4・ファーストインプレッション〜HDゲーム機としての正常進化を体感

昨日はいよいよ据え置きゲーム機の本命視されるPS4が日本でも発売となりました。

ソニー 新型ゲーム機「PS4」の国内販売開始 NHKニュース

Playstation 4 First Limited Pack (プレイステーション4専用ソフト KNACK ダウンロード用 プロダクトコード 同梱) Playstation 4 First Limited Pack with Playstation Camera (プレイステーション4専用ソフト KNACK ダウンロード用 プロダクトコード 同梱)

自分はAmazonで予約していたのですが、先日の雪の影響がまだ残っているということで2/22中の到着は無し。もっとも、昨日はアイマスSSAのライブで一日中さいたまにいましたし、帰ってきてもヘトヘトで余韻に浸っていたのであまり影響はなかったんですけど。そして今日昼までライブ疲れで爆睡していたところ、AmazonからPS4が到着。いろいろ触ってみました。ライブの方の感想はまた別途書くことにして、今日はPS4のファーストインプレッションを載せてみたいと思います。

パッケージ〜シンプルでこぶりな外観・内容

さてまずは到着したパッケージから。


Amazonダンボールに入っていましたが思ったよりも大きくない箱。外側のKNACKの限定パッケージはただの紙切れみたいなもので、一皮剥くと普通のパッケージが出てきます。この辺は以前買ったPSP限定版もそうだったので、PS系の伝統的やりかたでしょうね。外側の紙の取り外し方が書かれていたのは丁寧です。

内容物もかなりスッキリした内容。小ぶりの本体にDUALSHOCK4、そして小さなマニュアルとケーブルが3本(USB、HDMI、電源)。電源内蔵なのでACアダプタもないので、WiiUの時と比べると格段にシンプルなパッケージになっています。こういうところもコストに聞いてくるでしょうからね。



本体はかなりの小ぶり。WiiU本体と大差ないんじゃないかというレベル。ただ片手で持つとずっしり重さは来ますけどね。辺に丸みが無いので置くスペースにも貢献しそうです。ちなみに、裏側の支える箇所が中央上の溝に二箇所、下側に一箇所で、横置きで端の方をおすと4箇所中3箇所ではちょっとカクカクします。上側にももう一箇所支えがあればよかったと思うんですけどね。もっとも本当に隅押したときだけなので、実用では問題無いと思いますが。前面もスッキリしていますが、端子がちょっと見づらい。さらに電源が中央にあるのですが、さっぱりわかりません。製品デザインとしてこれはどうなんでしょうね。


DUALSHOCK4は360コントローラやWiiUプロコンと比べると横幅はほぼ一緒。縦は若干短い感じですかね。DS3と比べるとグリップが長くなっており、握りやすくなっています。LR部分が近くなっています。ただ、L2R2は誤爆のない形にはなったもののヘナヘナ。押し心地は正直あまりよくありませんね。アナログスティックも真ん中がくぼんで使いやすくなった感はあるのですが、思ったよりは滑りやすいです。Lスティックを左側いっぱいに倒した時とかちょっとすべりそうで。DS4でもグリップ用のアタッチメントが必要かもしれません。

セットアップ〜初回起動

続いてはTVとの接続ですが、こちらもまたシンプル。HDMIをTVにつなぎ、電源を挿せば完了。電源入れればTVに画面が映ります。その後DUALSHOCK4の登録。最初だけは有線でPS4と繋ぐ必要があります。ケーブルは今回はmicroUSB。PS3miniUSBだったので流用はできませんが、同梱されてるので問題なし。最近はスマホタブレットでもマイクロUSBはメジャーですので、むしろこっちの方がありがたい人も多いでしょう。一度USBでつないでからはあとはワイヤレスでもOKです。

初回起動はネットの設定や日付の設定のほか、カメラの設定なども。自分は特に持っていなかったのでスキップ。ネットも初回はつないでなくてスキップしましたね。その後ホーム画面ですが、ネットもつないでないので非常に殺風景でした。選べるものも特に無し。ディスクも買っていないのでゲームも試せませんでした。この辺の、「ネット繋がないと何もできない」感はWiiUの時といっしょですね。なんだかんだで今のゲーム機、ネットつないでなんぼというか。WWWブラウザすらPSNログインしないと使えないのはどうかと思いましたが。PS4のオンラインマニュアルは見えるのに。PSNのアカウントと紐付けしてトラッキングでもしているんですかね、ビッグデータ活用のため。

その後、PSNにつなぐにもファームウェア1.61が出ていたためまずこれを当てることに。PS4は電源をスタンバイにしてもWiiUが後で対応したのと同様ダウンロード継続してくれ、ファームウェアは自動ダウンロードされていました。ちなみに、この時スタンバイ状態にしても電力が下がりませんでしたね。ホーム画面が72W程度、スタンバイでも69Wぐらいだったので「あれ?」感じだったので。ファームダウンロード終わってからはスタンバイで8Wぐらいに落ちましたが。

ネットワークを通じたサービス〜PSStoreでの体験版・DL版はダウンロード中でもプレイ可能

さて、今度はソフトやサービスの方ですが、横一列にアイコンが並ぶシンプルなインタフェース。PSStoreでダウンロードしたソフトとかのジョブもここにずらっと並んでいます。わかりやすいといえばわかりやすいですが、増えてくるとなんかカオスになりそうな気もしないでもなく。動作は快適で、メニュー感の移動も特にストレスもなくサクサクでした。

PSStoreでは体験版として「龍が如く維新」「FIFA」「E麻雀」「ストライダー飛竜」「DOKI DOKI UNIVERSE」が落とせましたね。麻雀が異質で目立っていました。ダウンロード登録するときに、若干時間がかかるのが気になりました。だいたい20秒ぐらいでしょうか?そこでサーバーとの購入手続き関連やってるのかと思いますけど。ダウンロード登録してしまえば後は自動的にホームメニューに進捗バー付きで表示されるのがわかりやすいです。アイコン選択して下押せばすぐにサイズとかも確認出来ますし。処理もサクサクしているので。

本体に無料についてきたKNACK、こちらはDLコードがついていてPSStoreから入力することでダウンロードできるようになります。このKNACKもある程度ダウンロードするとインストールされ、後はダウンロード中でもゲームできるところが面白いですね。KNACKではタイトル画面でどの部分までプレイできるかの確認も出来ます。36GBと容量が大きいだけに、こうした配慮は必要でしょうね。

WWWブラウザの仕様には難あり〜一旦PSStoreに飛んでしまうとブラウザ使用不可状態に

その他の標準でついているソフトというと、WWWブラウザ。通常特に意図的に使うものではないのですが、各種説明などで開かれることがあります。レンダリング的には問題ないのですが、1080Pを42型TVで見る分にはちょっと文字が小さすぎるかも。R3でズームはできるのですが、そうではなくて文字の大きさの指定がしたいところ。文字だけ大きくしたいというか。

あと現状もう一個致命的な仕様としてあるのが「起動時に前開いたページを強制ロードしてしまうこと」。何だその程度というところなんですが、問題なのは「ブラウザで開いた先で別アプリに飛ぶ場合も強制リロード」→「WWWブラウザが単独で起動できなくなる」という症状が起きること。これは非常に問題ですね。特にPSN関連の宣伝のページがホーム画面のWhat's newから行けるのですがそのリンクがPSStoreを起動するようになっており、一度これを開いてしまうとWWWブラウザが使い物にならなくなります。

Yahoo知恵袋でもこの件について質問が出ています。

PS4でインターネットをしたいのですがインターネットブラウザーを開いても毎回毎回... - Yahoo!知恵袋

対処法としては「PSStoreが起動するまでの数秒の間にOptionボタンを押して下を連打、ウィンドウを閉じる」、もしくはLANケーブルを一旦抜いて起動後にウィンドウを閉じる、というもの。自分は後者をやるましたね。前者は自分には無理ゲーでした。しかし、これは明らかに利用者にとっては欠陥な仕様なので、SCEは早急に「起動時に前回のページをロード」をOFFにするアップデートを行うべきでしょう。テスト段階で気づいておくべきユースケースだと思いますね。

シェア機能は軽快動作〜コメント等には動画サイトのアカウントが必要

つづいて、目玉機能の一つ、シェア機能。こちらは今のところTwitchとUstreamが対応しており、日本人はUstreamの人が多かったですね。動画もTwitchよりもUstreamの方がきれいな印象でした。ただ、実況に対してせっかくなのでコメントでも入れようかと思ったのですが、このためにはUstreamならUstreamのアカウントが必要に。普段ネットのUstreamだとTwitterでコメントいれられたので、面倒くさいですね。なんでPSNのアカウントで投稿出来ないんでしょう?

一応その場でアカウント作成するための導入は作られており、デフォルトだとPSNのメアドとアカウントでアカウントをつくろうとします。これはこれで楽でいいのかもしれませんが、リスト型アカウントハッキングが横行している中、わざわざ同じ情報でアカウントを作らせようというのもどうかと思いますね。SCEのセキュリティ意識はこんなもの、ということなんでしょうか。

動画自体は選択肢てから表示されるまでも早く、サクサク動画を楽しむことが出来ます。とりあえず、日本ではゲーム実況といえばニコ生な感じはするので、ニコ生への対応が望まれますね。

快適なPS Vitaでのリモートプレイ〜遅延はほとんど気にならず、DVDの転送は不可

続いて、もう一つ目玉のリモートプレイ。PSVitaを使ってWiiUみたいにリモートでプレイしてしまおうという形です。PS3PSPとかでも仕組みとしては実現されていましたが、遅延が大きく実用性に乏しかったところ。今回はPS4とVitaの性能が向上しており、評判もよく期待していたところ。実際にためしてみたところ、思った以上にいいですね。遅延はほとんど気にならず。KNACKとストライダー飛竜というアクションゲームでためしてみましたが、普通にプレイ可能でした。PS4は動画シェア用に別途ARMチップを載せているようですが、リモートプレイ用にもこっちを使っているんでしょうかね。

もっとも、根本的に初代PSVita自体がWiiUGamePadと比べると操作性が悪いのは問題なところも。まずスピーカーの音が非常に悪い。アナログスティックも小さくて使いづらいですし、LR2、LR3は背面のタッチで代用なので持っていて誤爆してしまいます。GamePadみたいにもうちょっと大きくてグリップ感もありボタンも大きいようなVitaLLとかあってもいいかもですね。とりあえずはリモートプレイに適したグリップぐらいでしょうか。

あと、せっかくなのでPS4のディスク再生機能を試すついでにDVDの映像が飛ばせないか試してみたのですが、これは不可でした。著作権関連でしょうかね。意図的に切っている感じです。DVDとかBDをVitaに飛ばして見られたら、風呂での試聴とかそういうのに便利そうですのに残念です。

ゲームと消費電力

それ以外では、ゲームの部分について。とりあえず体験版をやった限りではこれといったソフトは無し。KNACKはグラフィックは綺麗ですが、ゲーム性はむしろPS1に戻ってるんじゃないかというレベル。カメラ視点が変えられないのが気になりました。ソフトはもっと充実してきてほしいですね。WatchDogsがロンチにあればもう少し違っていたんでしょうけど。

消費電力としては、メニュー画面では70W程度。ゲーム中はゲームによって違う感じです。龍が如く、飛竜は110W程度。KNACKは130W程度。KNACKの方が消費電力で開館時ですね。龍が如くPS3との縦マルチなので、基本FPSとか上げただけでしょうしストライダー飛竜も横スクロールアクションみたいな形でグラが本質でもないですしね。KNACKはシェーディングとか凝ってるのでその辺の影響でしょうか。スタンバイ時はダウンロード中は70W近く使ってしまいますが、そうでないときは8W程度。WiiUが動作時35W程度、スタンバイでは1W切ってくるのと比べるとやはり消費電力はでかいですね。それでも現行PS3レベルなので、PS3ロンチのあのバカバカしい消費電力と比べればまともな感じでしょうか。

まとめ〜HDゲーム機としての正常進化・またれるソフトの充実

以上、ざっとためしてみた内容を紹介してみました。全般的にすっきりと良く出来てる感じですね。動きもサクサクで、体験版とかやっていてもHDゲーム機として十分なクオリティというか。FPS低下とかジャギが目立たないというレベルの話で、「本来ならPS3や360でこの程度を期待してた」という話でもあるのですが。正直PS3や360は「なんちゃってHDゲーム機」ですからね。PS4でも演出に凝るとネイティブ1080Pにならないケースもあるみたいなのでアレですが。

とりあえず、ゲーム機としては印象通り非常に「無難なHDゲーム機」となっている感じ。とはいえその分地味な感じは否めません。ソフトの充実がなにより鍵となるでしょう。ロンチは「前金予約」の都合で結構伸びるでしょうが、ソフトが揃ってこない限りWiiUの二の舞いとなりかねません。和ゲーサードは体力なくなってソーシャルとか携帯ゲーム機に目が向いてるところもありますので、ソニーがどの程度PS4を盛り上げることができるか、ですね。