羽生結弦選手、ソチ五輪男子フィギュアで金メダル獲得!

昨日のSPで史上最高得点の101.45を獲得した羽生結弦。2位に僅か4点ほどの差で王者パトリック・チャンが続く中、金メダルも期待される大事なフリーの演技が2/14深夜に開催されました。

町田選手、高橋選手はその時点の1位になれずメダルが厳しい展開

注目は18番目の町田選手から。「逆バレンタイン」なる語録を昨日のインタビューで残していましたが、今日は前半でいくつか失敗。ただ、後半は盛り返してそこそこな点になったものの、その時点で一位のカザフスタンの選手を上回れず2位。1、2位は羽生とチャンとで争うと思われていただけに、ここで1位になれなかった時点でメダルは厳しい形となってしまいました。

そして最終グループ。2番目に高橋選手が登場。オリンピックとしてはこれが最後の滑りとなります。冒頭の4回転は回転不足で両足着氷、その後も細かなミスが出てしまいます。ただ、ステップはさすがの一言。最後の方は、ラストの滑りであるという感じで気持ちたっぷりで見ていて感動しましたね。

羽生選手も転倒や両手をつくなど、得点のびず金メダルに黄信号

そしていよいよ羽生選手。ちょっと準備の段階で表情が硬いなぁ、と思いながら見ていたのですが、冒頭の4回転で転倒。SPのときのような余裕が感じられない滑りで、ジャンプもちょっと力んでいるようにも映りましたね。最初のミスだけならまだなんとかなるか、と思っていたのですが、その後の3回転でまさかのもう一回転倒。これを見て「ああ、これは金は無理だ」と思ってしまいましたね。それどころか、これ以上ミスるとメダルすら怪しいのではと。ただ、その後はなんとかまとめて演技終了。得点は178.64。減点2があり180に届かず、自己最高のフリー得点よりも15点近く低い点となっていました。

パトリック・チャン選手もまさかのミス多発〜羽生選手を上回れずほぼ金メダル確定

この後にパトリック・チャン。半分以上金メダルは諦めた形で見守りましたが、最初の4回転3回転のコンビネーションを完璧に決めたところで絶望へ。これはだめだと思いながら見ていたところ、その後4回転で両手を付き「あれ?」と。さらに次の3回転半でもバランスを崩すなど、まだまだ分からない形に。これで後半もミスをすればまさかがあるかも、と思っていたのですが中盤はしっかりと立て直し。やっぱりこれは無理かなと思っていたところ最後のジャンプで再びバランス崩す状態に。「これは、結構微妙だぞ?」と祈るような気持ちで得点を見ていたところ、得点は178.10。182点以上が必要だとわかっていたので、この180未満の数字を見た瞬間、羽生選手を上回れていないことを理解。思わずガッツポーズしてしまいましたね。残りの選手は構成的にも得点差的にもほぼ逆転の可能性はありませんでしたから、ここが実質金確定の瞬間でした。

残りの選手は構成・完成度で羽生選手を上回れず、金メダル決定

その後、後続の選手の演技を見守る形。そもそも190点以上とかとらないといけないので、ノーミスが大前提ということもあり、一度でもミスがあればすぐに脱落となります。最後のジェイソン・ブラウンはSPの時に見ていてその乙女っぷりが面白かった選手なのですが、フジテレビのデータ放送をdボタンで確認すると見られるジャンプの構成リストによれば4回転ジャンプなし。この構成ではノーミスでも逆転は無いとわかり、金を確信。感慨に浸りながら演技終了を見守り、得点を待ちました。そして得点が出た時、羽生選手の日本男子フィギュア史上初の金メダルが確定しました。

ソチオリンピック Yahoo! JAPAN - <五輪フィギュア>羽生が金メダル 日本男子史上初(毎日新聞)

羽生選手も「悔しい」内容、しかし史上初の快挙である金

今回のメダルは、SPのときのような羽生選手の完璧な演技に基づくストレートなものでなく、パトリック・チャンのミスからの棚ぼた的な側面も一つあり、一度は金を諦めて見ていただけにそこまで強烈な感動に浸る、というところはありませんでした。羽生選手も、インタビューで「悔しい」と言っていましたしね。100%自分の力で獲得したという感覚はなかった模様です。それでも、史上初の金、今大会でも日本勢初の金ということで感動に浸ることができました。オリンピックには魔物がいて、羽生選手もパトリック・チャン選手も等しく飲み込まれたということかもしれません。Pチャン選手も、相当悔しかったでしょうにずっと笑顔を見せていたのが素敵でしたね。フラワーセレモニーの羽生選手の笑顔を見ていて、すごく幸せな気分になれました。表彰台に上る前、羽生選手が表彰台にお辞儀して片手でトンと叩いてから一位の位置に登るのがなんとも感動的でした。

ずっと見ていて、終わった頃には5時過ぎとかになっていましたが、興奮で寝られないほど素敵な瞬間を味わうことができました。この調子で、他の競技でもまたいろいろと感動できたらいいなと思います。