ちょっと Nintendo Direct 2013.11.14公開〜WiiUどうぶつの森アプリ更新、3DS版Miiverseなど紹介
3DSは絶好調、WiiUは不調ながら個人的にはWiiFitUをがっつりプレイしている任天堂ハード。その任天堂が昨日「ちょっとニンテンドーダイレクト」を公開しました。
ちょっと Nintendo Direct Wii U/ニンテンドー3DSダウンロードソフト 2013.11.14|Nintendo
サブタイトルに「Wii U/ニンテンドー3DS ダウンロードソフト」と入っているように、最近任天堂が力をいれているオンライン配信関連での紹介でしたね。
WiiU「どうぶつの森こもれび広場」更新〜Miiverse用ハンコや村民登録機能追加
今回は更新で「ハンコ」機能というのをMiiverseで使えるように。「うまい人が多すぎて気後れする人にも」と岩田社長が言っていたように、絵が多すぎることはMiiverseでも良い点でもあり悪い点でもありましたからね。絵をかけない人が劣等感を抱くというか。コミュニティによるんですけどね、実際は。今回こうしたお手軽にキャラ絵をコピペできることで、絵がかけない人でもイラスト付き投稿がしやすくなったということでよいことでしょうか。なお、スタンプはそのゲーム中からの投稿しか使えない模様。ある意味、ゲームのおまけ的な位置づけですね。最近の任天堂はやたらとこういう感じの絡め方をしてきますね。
その他、キャラを村民登録できるようになりました。これは大きいでしょう。前はおきにいり一人しか登録できませんでしたし。もっとも、こもれび広場って特に毎日起動する必要性とかないので、あまり立ち上げること無いんですよね。ちょっとしたソーシャルゲーム的要素というか、まいにちのログインボーナスみたいな仕組みがあるといいんですけど、現状ではアルバム写真保存機能といい、単なるぶつ森データベースというか補助アプリ程度になっている感じもします。
ニンテンドーポイントカード「いっしょにフォト」にどうぶつの森、ピクミンが追加
次が、ニンテンドーポイントカードに遊べる機能が付いてくる「いっしょにフォト」シリーズ。
あそべるおまけつき ニンテンドープリペイドカード『いっしょにフォト』シリーズ
これはプリペイドカードの部分がARカードになっていて、3DSの無料アプリでAR的遊びができるというものです。自分は主にドラクエX用に毎回1000円分のプリペイドカードを買っていたので、クリボー2枚、ノコノコ1枚を持っていました。この度これにラインナップとしてどうぶつの森が追加。後でピクミンも追加されるようです。
自分はすでにダブって買っているような状態でしたので、種類が増えるのは歓迎ですね。ただ、基本的に「プリペイドポイントは毎回使い切る」という方針なので、1000円の購入が中心。それに対して、ぶつ森のしずえさんのカードは2000円。うーん、悩ましいですね。全部1000円で売ってくれるといいんですけど。特に高い金額になったからと言っておまけポイントが付くわけでもないんですから、この手のゲーム付きのはすべて1000円で売ってくれてもと思うんですが。コレクターには1000円から3000円までたくさん買わせよう、という特典商法の一環でしょうか。まあ、プリペイドなんで後でゲームとか購入に使えるのは使えるんですがね。
ちなみに、どうぶつの森のカードでは、カードを覆うたびに複数のキャラが切り替わる仕様となっているようです。これはいいですね。一枚でもいろいろ楽しめるので。
3DS向けDLソフト&本体更新〜MiiverseとニンテンドーIDが3DSにも
最後は3DS向けのソフトや本体機能の情報。チャリ走についてはあまり興味がなかったのでスルーで。YouTubeが3DSにも来る模様。スマホでいいよなぁ、という感じですね。Miiverseも3DSに。こっちもスマホでもいいよなぁ、とも思います。というか、iPhone・Android向けにネイティブクライアント出すって話どうなっちゃったんでしょう?ずっと待っているんですが。なにより、「コメントがあったときのPush通知」がほしいんですよね。これはWebブラウザでの利用じゃできないことですし。3DSはどうしてもモバイル回線が別にいるのがネックかと。ペンが使えるので絵が書きやすいのはいいんですけど。先日、管理の行き届かない交換日記などのサービスで犯罪に絡まれてしまったので、一応監視しているMiiverseに3DSも集約させたいという意向もあるのかもしれません。
ただ、でかいのはどっちかというと本体更新でのニンテンドーID導入ですね。
ニンテンドー3DS|ニンテンドー3DSがニンテンドーネットワークIDでもっと便利になります。|Nintendo
このダイレクトでは「要望のあったWiiUと3DSでのポイント共有がついに実現」という話にしていますけど、どっちかというと「3DSでもニンテンドーIDが作れる」という要素、そしてニンテンドーIDがらみで任天堂がサービスを広げていくのが狙いでしょう。実際、最後に岩田社長も「ニンテンドーIDを作ってもらえるようにしていく」と意気込み語ってますしね。
しかし、このアカウントが3DS導入でようやく各種ソフトの機器間やりとりが楽になるかと思えばそんなことは無し。なんと、ニンテンドーIDは3DSに完全に紐付けされてしまうようです。別の3DSにIDを登録したいなら、わざわざ引越し手続きが必要な模様。引越し回数や、再引越しまでの制約期間のある、あの使いづらい引越し機能です。改善を望んでいたものが、まさかの利用範囲拡大です。
それにしても、なんでこんな前時代的な取り組みでやってくるのでしょうか?これではWiiUとすでにハード的に紐付けされてるニンテンドーIDにさらに3DSの個体での縛りを追加するようなものじゃないですか。3DSでMiiverseをやらない、eShopにそんなにポイントためない人なら、むしろ3DSにニンテンドーIDを足さない方がよいぐらいです。
今時、iOSでもPSでもSteamとかでも、アカウントというのはネット上に存在していて、そのアカウントにハードを関連付け。上限が設定されていて、それを越えるようならネット上や管理ソフトで関連付けを解除するとかが普通のやり方です。WiiやDS、3DSとアカウント性を「めんどうだから」という視点で排除していた任天堂ですが、その中に無理やりアカウントをいれこんだからこんな仕様になってしまったんでしょうかね。現状では非常に残念な仕様だと思います。他のプラットホームと同様、一刻も早く他のプラットホームと同様の仕様にして、ハードとアカウントの主従関係を逆転させて欲しいものです。自分が3DSLLに手を出しづらいのもそれが理由ですし。複数機器を持っているときの自由度を増してくれないと。
ネットサービスを通じた利益拡大を狙う任天堂
今回のダイレクトを見て感じたのは、ネットワービスを通じて利益拡大を任天堂が追求しているな、ということですね。ソーシャルとかの直接的な課金が「顧客との健全な関係が築けない」という形で否定した手前やりづらいのかもしれませんが、視点としてははっきりと「ネットサービスで稼ぐ」という主眼で動いていますよね。とはいえまだまだ種まきというか方法模索の段階ですが。他の会社がよく批判されている、青天井、意識しないうちに高額むしりとられる、みたいなのがないように気を配ってますし。
なんだかんだで、パッケージソフト売り切りだけですべての収入を賄う時代は終を迎えています。スマホでAppStoreから安価にソフトをダウンロードする文化も一般的になりましたからね。一方で、コンシューマーゲーム業界ではこれまでの歩みが違うからかこの手の「課金」にはすごく敏感で、拒否反応を示すこともしばしば。ネットワーク接続前提で、ビジネス的には多角的に収入をあげたいメーカー側と、そんな事情知った事ではないコンシューマーゲームユーザーとの、お互いの妥協できる点をさぐりあってるような印象も受けます。果たして、こうした任天堂の婉曲的なネットサービスの取り組みが、ビジネス的にうまくいきますか。他のサードも注目しているでしょうね。