セーブデータ関連の問題に悩まされる3DS大作〜MH4で改造データすれちがい横行・ポケモンXYで進行不能なセーブ不具合

日本のゲーム市場のほとんどを占めていると言っていい3DS。特に最近出たMH4ポケモンXYはどちらも200万本を超え、勢いは留まるところを見せません。

モンスターハンター4 - 3DS ポケットモンスター X - 3DS ポケットモンスター Y - 3DS

一方で、この双方のソフトに、ゲームデータに関する問題が起きています。一つはMH4での改造データの問題、もうひとつはポケモンXYのセーブデータ不具合です。

モンスターハンター4で市販セーブデータ改造ツールを用いた改造データが横行〜現状は目視判断のみ

まず、モンスターハンター4。これは発売直後からギルドクエストに関してセーブデータ改造ツールを用いた改変が報告されており、問題視されていました。すれちがいでもらえるデータに改造されたものが混ざっているというのです。
その後、10/8にカプコンから第一報がアナウンスされていました。

「モンスターハンター4」改造データに関するご注意 | 株式会社カプコン : サポート

ここでは、「改造データが出回っているから気をつけろ」「受け取ってしまったら削除しろ」という警告のみ。正直、これだけでは「何が改造データで何が改造データかわからない」という状態で、無駄に不安を煽ってるだけな感じがしました。さっさとパッチ当てて弾いてほしい、と。

その後、10/17に追加の案内。今度は具体的に「何が改造データなのか」の情報が公開されました。

「モンスターハンター4」において現在確認されている不正改造データについて | 株式会社カプコン : サポート

いろいろ、通常プレイではありえないデータ範囲などが示されていますが、ここまで分かっているならまずそれを弾くパッチを早く配布して欲しいですね。いちいちすれ違うたびにスマホかPCでこのページ確認して利用者が見極めろ、というのはいささか乱暴ではないでしょうか。まあパッチを作成中でそれまでの臨時対応と思いたいところですが。

しかし、そもそもこの市販のセーブデータ改変ツール、モンハン4が発売する前からビックカメラなどの家電量販店でも目立つところで堂々と販売されていたような代物です。それなのに、対策もせずに発売してしまったカプコンにも落ち度があるように思いますね。少なくとも、今回出したような「ありえない組み合わせ」的なものは最初から弾く仕組みは入れられたはずですし、それ以外の抜本的対策もあったかもしれません。性善説に則った、もしくは発売延期してて対策する暇がなかった、とかはあるかもしれませんが、結果こういう面倒な自体になっているわけで。セーブデータ改変ツールそのものが悪いという話もありますが、実際問題大手量販店とかが堂々売っていた事態をなんとか出来なかったのか、という話にもなるわけです。

根本的に、3DSのある意味セキュリティホール状態という問題点なのかもしれませんが、対策を急いでいただきたいものです。

ポケモンXYでは特定場所でセーブすると再開後操作不能になるバグ発覚〜こちらも現状ユーザーの注意が必要

一方、ポケモンXYの方はまた性質が異なり、セーブデータ改造ツールは関係なしにこちらは「特定の場所でセーブすると、再開後に操作不能になる」というもの。

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発生する条件は「まれ」ということで、特定の場所でセーブしたらかならず操作不能になるわけではないようですが、なってしまった場合の症状としては非常に深刻ですね。なにしろ、そこまで進めてきたセーブデータではプレイできない状態になるわけですから。一応、操作不能になった状態を解消するパッチは開発中の模様ですが、それまで発症済みの人はまともにプレイ出来ないわけで。ポケモンXYはセーブデータ1つしかないようなので、待たされるぐらいなら消してやり直す、みたいな人も出てきてしまうかもしれません。しかし、集めたポケモンデータがなにより大事と公式も訴えてきたポケモンで、そうした事態を招いてしまったのは痛いですね。

状況的にはレアなケースだったのかもしれませんが、この手の進行不能系、セーブデータ破壊系のバグはやはり「出してはいけないバグ」の一つでしょう。出荷前にこれだけは潰しておかないと、という優先度の高い不具合だと思います。デバグを担当したチームとかは、責任を感じてることでしょうね。

ダブルミリオンを軽く越えるタイトルだけに影響大〜起こさない努力、起きてからの対応が重要

今回の2つの事例、一つはセーブデータ改造への対策不足、もうひとつはデバグ不足に起因するものとなります。両方共、実際には防ぎようのない理由もあったのかもしれませんが、結果として問題が起きてしまっているのは事実です。しかも、どちらもダブルミリオンは当たり前、トリプル、クアドラプルも狙おうというタイトルだけに、より慎重な準備が必要だったと思うのですが、残念な結果となりました。

とりあえず、起きてしまったことはもうどうしようもありませんし、その事実が消えることはありませんから、対策をどうするかですね。モンハン4の方は、不正データを自動的に弾くパッチを早急に配布すべきでしょう。ポケモンXYも、一刻も早いパッチ配信が望まれますね。今日で発表から3日目、発売日からは9日目。一日一日が重くのしかかってくると思います。

3DSでは初期はパッチを当てることが出来ず、こうした致命的エラーが出たときの問題は非常に深刻でした。
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その後、3DSの更新でパッチ配信が可能になったことで、リコールまでつながるような企業的に深刻な状況は生まれにくくなりました。しかし、先日のPS3のハードが起動しなくなるFW配信といい、そうしたユーザーが長時間不利益を被るような事態が許されているわけでは有りません。起きた事実そのもので信用は低下しますし、実際に被害にあった人はなおのことでしょう。開発規模も複雑化し、テストなどの工数もバカにならない、そもそも全部不具合つぶすのは不可能、という状況になってきているとは思いますが、本当にクリティカルな不具合は出さない、出しても即座にパッチを出す、こうした顧客第一の発想で開発いただけたらと思います。それがひいてはリピーター、ゲーム人口の縮小抑制につながると思いますので。