美しい「非日常」を堪能〜GTAVファーストインプレッション

モンハン4に続き今日はポケモンと、大作の発売が続くゲーム業界。一方で、世界的に記録的大ヒットを遂げている大作も、今週木曜日にいよいよ発売となりました。それは、GTAVです。

箱庭のオープンワールドゲームの代名詞とも言うゲームですね。発売はPS3Xbox360。両機種持ちの自分はどちらを買うか非常にまよったのですが、ネットで調べるとどうも本作はそれほどPS3と360で差がなく、テクスチャのストリーミング読み出しの際にHDD+BDの組み合わせのPS3がシンプルに良い感じな印象があったこと、またPS4予約済みなので「もしPS4版がでたら安く買えるかも」という期待も込めて、PS3版を購入しました。木、金、土とどっぷりハマってプレイ。いろいろ脇道それたりしてるのであまり進んでないのですが、ファーストインプレッションを述べてみたいと思います。

初回起動時に強制インストール〜約20分、8GB

自分は今回Amazonで購入。注文したのが10/4と遅く、最初届け日が10/13-15となっていたので発売日に届くかやきもきしてましたが、無事発売日に到着。さっそくプレイしようと起動しますが、まずは強制的にインストールから始まります。インストールに必要な容量は約8GB。自分の持ってるのは80GB版PS3ですが、なかなかインストールもすすまず、20分ぐらいかかりましたね。その間、日本語化されたパッケージや、iPadでデジタル説明書アプリを落として読みながらまっていました。インストール中は、GTAVに登場するキャラなどもイメージイラストがいろいろ表示。GTAのイメージイラストは、日本人から見ても味があるイラストですね。

銀行強盗シーンからスタート〜親切なチュートリアル

長いインストール時間の後、いよいよゲームスタート。冒頭は銀行強盗のシーンから。ここではショッキングなシーンながら各種操作法を学べるチュートリアルになっています。自分はGTAIVをXbox360アジア版を英語の勉強も兼ねて買ったことはあるのですが、スラングだらけの英語に字幕を表示しても付いていくのが大変で、途中で投げ出した過去があり、操作法はろくに覚えていなかったので助かりましたね。冒頭、いきなり人質を撃って即死、ミッション失敗になったのが、なんともGTAらしいというか。その後、攻撃時の柱へのカバーとか標準とかを覚え、脱出時に警察と銃撃戦。標準はL2を押せば適当にオートロックしてくれるので、コントローラでも比較的簡単に狙撃できます。R2での射撃も、別途コントローラにつける「アシストパッド」を使っていますが、へなっとした感触がアレな以外は快適にプレイできています。個人的に必須アイテムですね。

PS3コントローラの操作性を向上〜「アシストパッド3」レビュー - わぱのつれづれ日記

PS3用コントローラパッドセット『アシストパッド3(ブラック)』

PS3用コントローラパッドセット『アシストパッド3(ブラック)』

車でカバーしながらの銃撃戦後、車で逃走。今回の車はかなり操作がしやすいですね。グリップがよく、細かい進路変更ができます。リアリティという意味では欠けるところがありますが、移動手段として中心となるものなので、こういった割り切りはよいと思います。カーチェイス後いくつか展開があり、チュートリアルの銀行強盗は終了。その後の現代パートへと移ります。

犯罪行為だらけのメインパート〜美しいロスサントスの街並みで

さて、現代パートではまず最初はフランクリンという黒人の青年のキャラで始まります。詐欺なディーラーの下っ端的な役割で、車の回収をする仕事が中心。ここも半分チュートリアルを兼ねたような形で、実際のロスサントスの街での車を使った基本的プレイがメインミッションをこなしていくことで身についていきます。

ロスサントスは実際のロサンゼルスを模したものになっているのですが、映像は美しいの一言。これが7年も前に出たハードとは思えないですね。他の和ゲーとかと比べると、グラフィックの質が段違いです。もっとも、PVで見ていた時ほどの綺麗さは感じず、実際にフルHDでプレイするとところどころ「CGだなぁ」と感じるところがあり、いわゆる不気味の谷というか、そういう違和感があるのも確かです。PS4とかで、より光源とかの柔らかさなどを強化してプレイしてみたい感じもします。自分はロサンゼルスは一度行っただけなのですが、ハリウッドとかビーチとかで、ところどころ見覚えのある光景が出てくるのがニヤっとさせられます。

ただ、具体的ミッションは車を盗んだり、その中でギャングを殺したりと、GTAらしく犯罪がらみばかり。登場するキャラも麻薬をやってる奴とか女とやった云々とかがオンパレード。これは相当人を選ぶでしょうね。元々CERO-Zのゲームですが、主人公さえ自宅で自由に麻薬が吸えるというのは、日本人の感覚からすると相当違和感あるでしょう。(アメリカだとマリファナとかちょくちょく見かけたり匂いが感じたりもするのですが。地下鉄とか裏路地とか。)

気ままな各種プレイも〜意外と多い制限

さて、GTAの魅力といえばその自由度。丁寧に作りこまれた世界の中を自由に動き回り、なんでもできる、というのが売りです。ただ、スカイリムとかをやっている自分からすると、「思ったよりも自由じゃない」というところはあります。

まず、街の中を動きまわっても入れる建物や拾えるアイテム、会話できるキャラが少ないこと。スカイリムなら、そこら中でアイテムを拾うことができますし、人々にはすべて話しかけられます。そして無数のクエストを受諾できてどんどん膨らみと脱線を繰り返していきます。それに対して、GTAの場合は街中で拾えるアイテムは相当限られています。店の中でも、陳列されているものはただの飾りばかりで、買えるものは限定的。数あるよく出来たショップも、入り口が閉ざされて入れないところが多いです。街の中を生活感たっぷりに歩いている人にも、話しかけることができません。下手に絡んでると逆に攻撃される有様に。いける場処はアイコンで表示されてるところだけ、クエストを受諾できたりする人もマップ上で表示されているものだけ、という感じで、自由という意味ではちょっとスカイリムとかとは毛色が違う感じですね。一度太平洋の東端まで水上バイクで突っ切って行ってみましたが、とくにこれといって何もなく、がっかりしたところも。

まあ、それでもいろいろいける場所やミッションではバリエーションがあり、一つはストリップクラブ。ストリッパーに金を払って別室でプライベートダンス、そこで監視の目を盗んで触りながら口説くことで、彼女の家に行ってことにおよぶ事ができてしまいます。もっとも、日本版は規制で裸ではないし、家の中のシーンも音声だけの簡素なものですけどね。和ゲーの方が、本番がないだけでエロ方面ではより過激と言えるかもしれません。それ以外にも街中でカーレースしたり、パパラッチとして写真を撮ったりと、ミニゲームが多数つまっている感じです。各ミッションは、リプレイの有無などで達成度があり。中には「そんなところにポイントあったのかよ?!」みたいなのも結構まじってますね。後からミッションのリプレイはメニューから可能なのでやりこみ要素というところでしょうか。

あと、テレビとか映画館が無駄にすごい力入ってます。映画館でアニメの映画を試しに見てみたらなんと20分も。内容はCMを皮肉的に多数入れるなど、正直とてもつまらなかったですけど。TVについてもかなり凝ってますね。FAME or SHAMEというTVショーは結構面白かったです。これは「アメリカン・アイドル」のパロかな?これも20分近いかなり凝った内容でした。

主人公キャラを切り替えてのプレイ〜丁寧な日本語化

GTAVでは、3人のキャラを切り替えてプレイ出来ます。自分はまだ二人目のマイケルまでしか出てきていません。ここから、二人のキャラを自由に切り替えてプレイ可能。切り替えには10秒以上の結構な時間がかかるのでそこまで頻繁にスイッチという感じですが、切り替わっている間のキャラの動きはゲーム側任せなので、これを使ってゲームの方もうまいことストーリーの間を補完してきたりするのがうまいですね。二人が同時に出てくるメインミッションでは、プレイ中に操作キャラを切り替えるところも。臨場感や複数の人物の群像劇な感じもなかなか楽しいです。フランクリンが人間的に結構イイヤツですね。マイケルは元銀行強盗で、短気で無茶をやる感じ。最後の一人、トレバーが冒頭のチュートリアルで出ていましたが、かなりクレイジーらしいのでどんな感じなのか。怖いところもありますが楽しみです。

他にも、いろいろなキャラが登場。ミッション中に運転しながらいろいろ電話が入ってくるのが楽しいですね。また、各種日本語化がかなり丁寧に行われているのが好印象です。運転中は基本字幕での会話を追っていくことになるのですが、特に違和感のある文章はなく。実際の英語を聴いてると「Fuck」が恐ろしいほど繰り返されていて、それ以外でもスラングだらけなのですが、うまいこと日本語になっているように感じます。これは日本語版のありがたいところですね。

まとめ〜好みの問題はあれど、世界最高峰のオープンワールドゲーム

以上、まだまだ語りだすといろいろありそうですが、まだプレイ自体が序盤ですのでこの辺で。内容として、犯罪をメインにおいている以上、かなり好き嫌いのあるゲームであるとは思います。麻薬はあたりまえにやりますし、差別的発言も。ゲームプレイの中で一般人の殺人や物損も、意図してなくてもちょっと操作ミスるとやってしまいます。もっともひどいものは警察が出てきて大変な目にあいますが。

とはいえ、そうした印象だけで切り捨てるにはもったいないほど、金と技術のつまった今世代最高峰のオープンワールドゲームだと思いますね。その気になれば一般人なりきりプレイみたいなことも出来ますし、悪魔プレイもできます。なによりも描かれる街並みが実に美しい。和ゲーではこんな予算かけて丁寧なゲーム作りできませんからね、今時。これだけ贅沢なゲームは、据え置きゲームがまだ好調な大作洋ゲーならではという感じもします。ゲーム好きなら、一度はこうしたゲームを体験しても損はないと思いますね。

美しく描かれた非日常的な世界。とりあえず、引き続き脇道をいろいろやりながらメインミッションを進めていきたいと思います。