任天堂、米3DSでNintendoZoneを通じた『擬似すれちがい通信』を導入

現状、日本のゲーム業界の中心にいるのがニンテンドー3DSどうぶつの森の大ヒットが記憶に新しいですが、海外でもそのぶつ森が発売され、販売が波に乗り切れていなかった海外3DSも売れ行きが伸びてきているようです。

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さて、そんな3DSの売りの機能の一つに「すれちがい通信」があります。DSの時は挿しているカードでしかすれちがえなかったのが、3DSでは本体にデータを保存することで複数ゲームで一度にすれ違うことができます。すれ違ったキャラでMii広場などで遊べるなど、遊びの幅もますます広がっています。

一方で、このすれちがい機能は「リアルに近くですれ違わないといけない」という点が、特に人口密集地以外だと問題になっていました。日本の都心や電車通勤通学している人は簡単にすれ違えますが、地方で車中心だったりするとすれちがいもまばら。また、北米などでは家も大きく、土地も広い車社会であることから、よりいっそうリアルすれちがいには課題がありました。

この問題に対して、米3DSで新たな試みをすることを事前に任天堂が発表していましたが、今回具体的な施策が発表となったようです。

任天堂、米国の3DS『すれちがい通信』難民救済に中継所を導入。2万9000か所のWiFiスポットで預かり - Engadget Japanese

具体的には、米でBestBuyなどの大型店、それからマクドナルドやスタバなどにあるNintendoZoneで一時的にすれちがいデータを預かり、そこに後から訪れた人とすれちがいができるというもの。後からネットを通じたフィードバックが無いなら、実際のすれちがいとは違って「後から来た人だけすれちがえれる」ことになりますね。もし後でネットでフィードバックがあるなら、先にいた人もすれちがえるのかもしれません。形としてはVitaのNearと同じような仕組みで、場所がWiFiならどこでもいいNearにたいしてNintendoZoneに限定される分こちらの方がせまい感じです。

日本ではまだ導入予定は発表されていません。日本では国土が狭い分、現状でもある程度すれちがいが出来ていること、実際に近くですれ違うという「実世界指向」なところが売りの一つでもあっただけに、問題が健在化していないなら導入には消極的なのかもしれません。ただ、地方とかであれば日本でも同様の状態な気もします。ある程度地域を限定して導入してもいいように思いますね。仕組み的には先日のMii広場の拡張時に入っていそうな気がするので、後は導入タイミングだけ、でしょうか。