MS、XboxOneのオンライン認証関連の方針転換〜ディスク版中古等従来通りの代わりにディスクレス不可

先日のE3で価格とオンライン認証がらみで明暗を分けたXboxOneとPS4。本体のアーキテクチャや性能は同等ながら、ネット上での評判は大きく異なっていました。特にXboxOneはKinect必須で100ドル高いこと、24時間に一度認証というところが嫌われていた感じですね。

これについて、オンライン認証についてMSが大きく方針変更したようです。

マイクロソフト、Xbox One の24時間毎ネット認証を撤回。副作用あり - Engadget Japanese

ようするに、従来通りに変更。24時間に一回の認証、ということをしなくなる代わりに、XboxOneの売りであったディスクレス起動が無くなってしまうようです。これは非常に残念ですね。自分は元々中古市場は弊害が大きいと思っていましたし、オンライン環境は当然のようにあります。中古についても一応特別な仕組みを設ければ可能となっており、ディスク版でもDL版と同等にディスクなしで扱うことができるというXboxOneの仕組みは面白そうだったのですけど、時代が後ろに戻ってしまった感じです。

何か、「既得権益を持つ一部の人達の大きな声で技術革新が妨げられてしまった」という典型例にはまってしまった感じです。XboxOneを買おうと思っている人のうち、それこそ9割ぐらいは常時接続環境あったでしょうに。コンシューマビジネスは、結局「古い価値観」に顧客も縛られてしまっているんですよね。今回の騒動を見ても、もうコンシューマは古いビジネス観から抜け出せないのかもしれません。DLCとかも嫌う人がいますしね。アンロックでお金取るとかも、PCソフトとかでは昔からよくあるライセンス商法なのに、認められず騒ぐ人がいますし。いつまでもネット接続のない、パッケージ売り切りのものとしての価値観が大勢を占めている、というところでしょうか。DL版中心になるしか、もう道は残されてないってことですかね。

ある意味、技術的に先に進むことをしなかったPS4がこの認証関連をセールストークにしてしまったことに悲劇があったのかもしれません。個人的にはまたひとつXboxOneの魅力が減った感じ。360のディスクインストールも、ディスクをいれっぱなしにしないと行けないのが億劫でしたしね。MSも、今回の新ライセンスシステムで、中古に売れなくなる、オフで使えないことに変わるメリットをしっかり提示できなかったのが反省点かもしれません。今回のが前例となり、今後同様の失敗をしたくないのでどこも慎重になってしまうでしょうね。

技術的な仕組みなど、そういったところにワクワクする自分としては、周りの声に押されて後ろ向きに舵を切った今回の件はとにかく残念。ただでさえ、XboxOneもPS4もミドルエンドPCもどきなのに。ともかく、せめてそれならばMSには日本でもしっかりとした商売をして欲しいところです。