WiiU本体ファーストインプレッション〜GamePadは快適も、何事も時間がかかる仕様に難有り

昨日発売のWiiU

Wii U プレミアムセット kuro【メーカー生産終了】 Wii U ベーシックセット【メーカー生産終了】

自分も昨日朝一でモンハンパックゲットし、同梱物のレポートをしました。

モンスターハンター3G HD ver. WiiUプレミアムセット購入〜同梱物レビュー、ワイヤレスProコンも - わぱのつれづれ日記

その後、WiiUをTVに接続して各種設定したり本体機能を使ったりしましたので、その感想でも述べてみたいと思います。

セットアップ〜TVと接続、GamePadとのペアリング

まずは、WiiUに接続し初期設定。WiiUとTVの接続はHDMI一本だけで簡単。センサーバーはとりあえずつながず起動しました。

本体の電源ボタンをONにすると、まずTVにはGamePadとのペアリングを行うよう案内がでます。GamePad側には「TVの入力を切り替えてWiiUの画面が出るように」という案内も出ており丁寧な対応です。ペアリングは本体前面についている赤いSYNCボタンと、GamePad裏にあるSYNCボタンを押すことでリンク可能。GamePadの方は先の尖ったもので押しこむ必要があります。

ペアリングではBTキーボードなどだと画面に出た数文字の文字を入力させられますが、GamePadの場合はトランプのマーク。この辺はトランプメーカーの任天堂らしいのか、それとも全世界対応のためなのかは分かりませんが。

GamePadがペアリングされると、後は両方の画面が表示。TVとGamePad双方が奏でる音がサラウンドのように組み合わさり、結構感動的です。GamePadから実にいい音がなりますね。画面も綺麗です。

初期設定〜リモコン、インターネット設定、ユーザー追加など

さてこの後は基本的にはGamePadで初期設定を進めていくことになります。この際、詳しい説明はTV側に表示されるのですが、首を上げ下げして両画面見るのはちょっと億劫ですね。GamePadに書かれた説明だけでもそれなりに作業はできるので、あくまでTV側は補助という感じでしょうか。個人的に「目線をあげると補足説明」というのが普通の逆の印象があり、取っ付きが悪く感じました。

初期設定ではまず日付と時刻を設定。その後、TVの画面設定がHDMI接続なら自動認識して完了します。その後TVリモコンの設定が来るのがWiiUならでは。

TV直接なのかSTBなど経由なのかを選びメーカーを検索して選択。メーカーでも設定がいくつかあることもあるのですが、デフォルトでは設定1に固定で詳細は後から調整ということになるようです。音量と入力切替の試験をして設定は完了。

次にセンサーバーの調整がありますが自分はつながずに始めたのでスキップ。次にWiiU利用規約への同意を求められた後、インターネットの設定へ。無線LANアクセスポイントが検索されますのでここから手動でパスを入れて設定するか、AOSSWPSなどの自動設定を使うかですね。Wiiと基本同様です。ネットの接続接続が行われ、OKが出れば完了。


そしてその後に出るのが問題の「WiiU本体を更新しますか?」のダイアログ。任天堂がわざわざ発売前に案内を出す事態に陥ったものですね。自分も先日の事前確認の記事で触れています。

WiiU購入前チェックポイント〜初回アップデート・Wiiからの引越し・DL版など - わぱのつれづれ日記

後で別のアクセスポイントの設定もしてみて分かったのですが、この「本体更新」のダイアログは、無線LAN設定が終わるごとに毎回出るようですね。Wiiでもたしかそうだったような。そもそもこの確認ダイアログ自体がいらない気がするんですけどね。PSでも360でもそんなの無かったはずですし。毎回この確認が出る仕様が、初回アップデート盛りだくさんの自体と相まって「やめるを選択しないとフリーズしたように見えてしまう」「1時間もWiiUを操作できない」とかいう事態になってしまったわけで。根本的な仕様見直しをした方がいいんじゃないでしょうか。自分はとりあえず「やめる」を選んで作業続行。

この後、ユーザーの追加へ。Mii3DSMiiスタジオから引っ越すことができます。自分はWii引っ越し後のMiiでないと関連付けがおかしくなるかと思い独自にカメラ機能で仮Miiを作りましたが、どうもWiiMiiWiiUMiiは単なるコピーで関連付けは無い感じなので、3DSからコピーしても問題ないかもしれません。

ユーザーを追加したところでいよいよWiiUメニューへ。初期設定完了となります。

更新前WiiUメニューでプレイ〜バッググランドで本体更新へ

さてWiiUのメニューですが、本体更新しない状態だと出来ることはあまりありません。本体設定とオフラインのゲームぐらいでしょうか。MiiVerseやインターネットブラウザなどの機能も表示されない状態、TV側のわらわら広場もポツーンと自分がいるだけの状態です。YouTubeのアイコンはありますけど起動しようとすると「ご利用には本体更新が必要です」のダイアログ。これも罠ですね。ネットに繋がる至る所に罠が仕掛けられている形です。

本体の更新は、バッググランドで自動的に行われている模様。ただ、そのダウンロード進捗を確認するメニューが、本体機能更新しないと出てこないという矛盾の状態。つまり、どれだけダウンロードが進んでいるか把握できないわけですね。この辺、最低限の機能ぐらいはデフォルトで入れておくべきだったと思います。本体更新前のWiiUは単なる未完成品という印象がします。

モンスターハンター3 (トライ) G HD Ver. - Wii U

自分はここから時間つぶしも兼ねて同梱のモンスターハンター3G HD ver.をプレイしていました。1時間半程プレイ後、ホームボタンを押して「ソフトを終了」を選択、メニューに戻ると「本体更新の準備」のダイアルが自動的に表示。そのままも同無用で本体更新へ移行させられます。

更新のインストールもそこそこ時間がかかり、公式のアナウンスの通り約10分必要でした。これでようやく「現状最新版」WiiUとなった形です。

WiiUメニュー〜メニュー表示に20秒前後でストレス

さて、本体更新後の再起動で、まずはユーザー選択とニンテンドーネットワークIDの設定に。自分はまだこの時点でアカウントとか決めきれてなかったので単にユーザー選択のみで継続。そして新しいWiiUとともにTVにはわらわらとMiiが集まってきます。わらわら広場の方は任天堂のダミーMiiばかりのよう。いつになったらユーザーのMiiが来るのかは不明です。

表示されたWiiUメニュー。下側にMiiVerse、eShop、インターネットブラウザ、TViiにおしらせ。さらにメニューアイコンにも出前館やらYKKなる吉本のアイコンやら余計な物まで付いてきます。こういった「無駄アプリ」まで初回のアップデート時間が長く掛かることの原因となっているのでしたら頭が痛いですね。国内PCやスマホとかのプリインストールソフトのよう。プリインストールすることでビジネス的に有利な契約があるのでしょうが、それが大多数のユーザーの初期体験を損なっているとなだとすれば、任天堂の判断は誤っているのではないかと思います。

とりあえず試しにYouTubeを再度起動しようとしたところ、いきなりソフトの更新チェック&更新作業が。長いこと待たされた後だけに、「またかよ」とうんざりする展開。ダウンロードだけで2分、完了したら今度はインストールで30秒。そこからアプリが起動するのですが、この起動もまた遅く15秒ほどかかります。とにかく待たされることばかりですね。で、YouTubeについては起動後に「ニンテンドーネットワークIDが登録されてません」と警告が出て終了。また15秒ぐらい掛けてメニューへ。本体にID登録がないと使えないなら、起動する前に警告してくれよ、という感じです。3分以上待たされて使えないというのは、さすがにがっくり来ました。

それ以外でも、とにかく「WiiUメニュー」の表示が遅いことにイライラすることがしばしば。アイコンをタッチしてちょっと起動、そこからメニューにもどるだけで15〜20秒待たされます。せめて半分の10秒以内でないと、正直実用に耐えないレベル。よくこれで岩田社長はOK出したな、という印象です。今後アップデートで高速化はされていくのだとは思いますが、岩田社長が「満足させられると確信」とダイレクトで語っていたのはなんだったんだ、という感じもします。

まとめ〜メニュー起動時間短縮が急務

他にも各種アプリやDL版購入など、まだいろいろ語る内容はあるのですが、長くなってきたのでこの辺で一旦切ります。とりあえずファーストインプレッションという意味では、メニューの遅さがかなり心象悪かったです。頻繁に使うメニュー表示でストレスが貯まるというのは、結構厳しいところですね。早急の改善が必要だと思われます。Wiiでもメニューへの切替が遅く不快でしたが、スペック的なものもあったのである程度我慢していましたが、次世代機でもこれというのはかなりがっかりでした。わらわら広場が悪影響しているのならば、いっそわらわらオフの簡易メニューを用意して欲しいぐらいです。

それ以外に更新関連が長いのも悪い点ですが、これは事前告知があったのである程度心の準備が出来ていました。ただ告知にあった初回本体アップデート以外に、ソフト毎の更新が必要&長いというのは頂けないところ。本体更新でダウンロードするとき、もしくはeShopからダウロードするときに併せて最新版にしておいてくれよ、と思います。サーバー側で常に最新版のデータを用意するのが大変とか、そういう裏事情はなんとなく分かるのですが、一ユーザーからしてみれば長い時間掛けてダウンロードなどが終わり、いざやろうと思ってさらに待たされるというのは、肩透かしをくらった感じでかなりのストレスになると思います。ダウンロード後のインストールがやけに長いのも気になるところ。相当データを圧縮して送り、その解凍に時間がかかってるんですかね?

Wiiまではネットへの依存度が少なかったので、こうした事態はあまりなかったのですが、いざネット接続前提となった途端、ユーザーエクスペリエンスを犠牲にしてまでネットでの更新に依存してしまうのは、任天堂の日頃の姿勢からすると「らしくない」とも感じます。もっとも、インフラ&UI関係はWiiから3DSまでずっといまいちな状態が続いていますので、悪い意味で「任天堂らしい」とも言えるかもしれませんが。

GamePadでの使い勝手やTV側を切り替えてもある程度の作業ができるなど、GamePadのメリットはたしかに感じるところはあるのですが、現状では根本的な本体のところで完成度が低いと言わざるを得ないところがあると思います。まずはメニュー表示のパフォーマンス改善が急務。それから更新、ダウンロード関連の高速化や仕様見直しも必要かと思います。初回更新も、しばらく後の出荷からは最初からもっと多くの機能を搭載しておくべきでしょう。年末商戦に間に合わせようとして、いろいろとユーザーエクスペリエンスが犠牲になっているような状態で、これではWiiUの良さを感じる前にいろいろと「萎える」ことが出てしまいます。

後半は苦言が多くなってしまいましたが、任天堂としてもWiiUの成功に社運を掛けている状態な訳ですし、もう一旦走り始めてしまった以上、多くのユーザーが失望、萎えて全体のロンチイメージが失速する前に、WiiUが盛り上がってもっといろいろな遊びが生まれるように迅速な対応に期待したいと思います。