Amazon、Kindleをついに日本投入〜予約受付開始、Kindle Storeは10/25オープン

2万円を切るNexus7の好調、そして昨晩のiPad miniの発表とにわかに活気づいてきている小型タブレット市場。そんな中、iPad mini発表の余熱もさめやらぬうちにAmazonがどかんと爆弾発表をしてきました。それは、前々から予告だけはしていたKindleの日本上陸の具体化です。

【速報】アマゾン、キンドルついに日本で開始:日経ビジネスオンライン

日本に投入されるのはKindleはEインクを用いた白黒端末Kindle PaperwhiteAndroidのカスタム版のKindle Fire HDおよびKindle Fireの3機種。またPaperwhiteについては3G版も投入されることになっています。

Kindle Paperwhite Wi-Fi (第5世代)

Kindle Paperwhite Wi-Fi (第5世代)

Kindle Paperwhite 3G (第5世代)

Kindle Paperwhite 3G (第5世代)

Kindle Fire タブレット(第2世代)

Kindle Fire タブレット(第2世代)

3G無料モデルも用意されたPaperwhite〜接続サイトは限定的か

特に、この3G版は「通信料Amazon負担」というのが非常に大きなインパクトとして伝えられていますね。

アマゾンが日本向けKindle最新4モデルを予約開始、「無料3G通信付きで1万2980円」の衝撃:ITpro

元々これまでのKindle 3Gモデルも3G回線の使用は無料でした(海外からの購入であっても)。

新型Kindle 3G + Wifiが良い理由 - 日本語対応Kindle 3G+Wi-Fiレビュー

それが国内での正式投入でも無料として示されたことで、より注目が高まった形です。値段は12980円とWiFiモデルの8480円に比べると4500円割高。これが3Gモジュール代+通信費補助にあたる形ですね。実に値段が1.5倍になるわけではありますが、これをどうとらえるか。特にこの3G回線はどんなサイトにでもつながるのではなく、あくまでAmazonの定めたサービスだけが使えるようです。

通常、アマゾンがお客様にワイヤレス接続使用料を請求することはありません。ただし、お使いのKindleで、個人ファイルのダウンロードや別の国に滞在している間の予約購読など、お客様が他のサービスのためにワイヤレス接続を使用した場合、アマゾンからお客様に使用料を請求する場合があります。このようなサービスの料金および諸条件はAmazon.co.jpウェブサイトまたはお使いのKindleで確認できます。なお、これらの料金ならびに諸条件は、随時変更されることがあります。

お客様の回線使用。お客様は、本契約により許可されているサービスに接続する場合にのみ、アマゾンが提供するワイヤレス接続を使用できます。他の目的でワイヤレス接続を使用することは、いかなる場合も許可されません。
Amazon.co.jp ヘルプ: AMAZON KINDLE(端末)利用規約/Amazon Kindle (Device) Terms of Use

ネットで調べた形だと、3Gで現状つながるネットサービスは「Amazon」「Wikipedia」「Google検索」「内部辞書を保管するウェブ辞書」ぐらいのようですね。

Kindle Paperwhite 3Gの「無料3G接続」はAmazonとWikipediaしか接続できないぞ!! -ぴよひこむ

基本的には、Kindleで購入した書籍のクラウド利用がメインの使い方になると思われます。メールやTwitterを無料で利用、ともくろんでいる人は注意が必要かもしれません。

端末自体の出来としては、以下のレビューが参考になるかと思います。

【山口真弘の電子書籍タッチアンドトライ】Amazon「Kindle Paperwhite」(セットアップ編)〜日本語に完全対応したE Ink搭載Kindleの最新モデル

こちらを見る限りはかなり期待できそうです。

Androidカスタマイズ仕様のKindle Fire HD & Kindle Fire

さて、残りの2機種はカラーのタブレット。どちらもAndroidベースながらAmazonカスタム仕様となっており、Google Playは非対応。別途Amazonの用意するマーケットからアプリなどをダウンロードする形となります。root化などをすればGooglePlay対応などもできるみたいですが、ちょっと特殊な使い方ですかね?あくまでAmazonの用意した枠内での利用、アプリ拡張がメインになっていくと思われます。

端末としてはKindle Fireが初代Kindle Fireのスペック強化版。8GBながら12800円と激安ですね。またKindle Fire HDは1200x800とNexus7と同等の解像度で16GB版は15800円、32GB版が19800円となっています。Nexus7も32GB版が海外では16GB版と同一価格で用意されるようですが、これはこのKindle Fire HD対抗なんでしょうね。日本でどうなるかはまだ不明ですが。

こちらのKindle Fireについては、いずれも12/19。まだ2ヶ月も先ですね。まずは11月の北米ホリデー需要優先ということなんでしょう。発表を早くにおこなったのはiPad miniにかぶせてきた、というところなんでしょうかね。

Kindle Storeは10/25オープン

さて、このKindleの核となるのが電子書籍販売のKindleストア。これは端末発売を前に10/25からオープンとなっています。

Amazon.co.jp: Kindleストア

ラインナップとしては基本的には他のオンラインストアとかとそこまで変わらないのかもしれませんが、一部独占配信関連のリストも公開されています。

添付資料1:Kindleストアで提供される最新オリコン週間「本」ランキング(※)作品

すでにストアにアクセスできるようですが、定価の1割引きぐらいの感覚ですかね?以下一例。

書籍版 580円 Amazon.co.jp: げんしけん 二代目の参(12) (アフタヌーンKC): 木尾 士目: 本
Kindle版 525円 Amazon.co.jp: げんしけん(12) (アフタヌーンKC) eBook: 木尾 士目: Kindleストア

値段的にはもうちょっと安くなっても、という感はありますが後はラインナップや発売の早さとかその辺の充実ですかね。

まとめ〜Amazonサービス前提の格安端末群

以上、今回のKindle日本展開について紹介してみました。とにかく、Amazonのサービス利用を前提に、価格は快適な安さでインパクトがありますね。iPad miniが高めだっただけによりいっそう、というところもあるでしょうか?

ちなみに、自分はKindle Paperwhite 3Gを24日17時頃注文。元々、9月頭にあったAmazonの発表でも一番注目していたのはPaperwhiteでした。E Inkの端末に興味あったんですよね。なにせ、バッテリーの持ちがすごくいいですから。ただ、店頭でSony Readerなどを触ると結構一度暗転するところが気になりもしました。Paperwhiteはライト付きの最先端仕様でもありますし、どんな感じなのかも楽しみなところです。なお自分の納期は11/20-22となっていますが、25日0時過ぎ現在ですでに発送予定が12/16の週となっています。WiFi版が12/2の週発送ですので、相当3G版に人気が集中しているのがわかりますね。もっとも、通常のWebアクセスができないと理解していない人も多いでしょうから、ある程度取り消しは起こるかもしれませんが。

Kindle Fireの2種類については、昔は興味あったんですがやはりネックはAmazon独自カスタマイズですかね。特にすでにGoogleリファレンス機であるNexus7を持ってしまっているので、より制限のある形のKindle Fireにはあまり興味を引かれませんでした。Kindle自体はAndroidでもiOSでも使えるわけですからね。

個人的には、ショップ濫立気味のオンラインブックではKindleに期待しており、こちらに集約して端末はKindle Paperwhite、Nexus7、iPadiPhoneとマルチ活用したいな、という思いがあります。Paperwhiteは小説とか中心、でかい漫画は事前にWiFiでダウンロードしてNexus7、みたいな。カラーもNexus7ですね。Paperwhiteも3G版はその気になればその場でクラウドからダウンロードして読むことができるのが魅力的です。ともかく、まずはKindleストアの充実に注目です。