Appleイベント開催〜Retina MBP13、薄型iMac、第4世代iPad、iPad mini発表

今日はAppleのイベント。一番の注目はiPad miniでしたが、いろいろと新製品が発表されました。

速報:アップル iPad mini 発表イベント - Engadget Japanese

今回は久しぶりのライブ映像配信で楽しめましたね。

Apple - Apple Events - Apple Special Event October 2012

Retina MacBookPro 13インチ、Macmini、新iMac発表

まず、開幕からMacのハードをどんどんと発表。まずRetina MBP13インチ。これはRetinaMBP15と同じような形で、大きさ的に期待していた人は多いですが、目新しさ自体はそれほどない感じ。MacBookAirとの差がますます小さくなっている感じですね。RetinaのMacBookAirは当分ないのかな?差分が少なくなるので。

そしてMacmini。こちらはインタフェースがUSB3.0やThunderboltなど軒並み最新のものに。値段も$599からとお手頃なので、これはこれでおもしろいですね。

そして、今日一番のサプライズ的内容だったのがiMac。まず初代のボンダイブルーのCRT一体型iMacから順にこれまでのiMacを横向きで並べ、どんどんと薄くスマートな見た目になっていく中で、新デザインとして出てきたのが新iMac。5mmという薄さで見た目は非常にかっこいい。しかし、その分DVDドライブがなくなっています。まあMacminiがすでにそうでしたから、同じ方向性ってことですかね。今のiMacが「デブなディスプレイ」みたいな見た目だっただけに、今回のモデルでより「ディスプレイ」に近づいた形。かなり魅力的な印象です。

第4世代 iPad〜Lightning、A6X搭載

そしてiPadの話へ。まずは先に第4世代iPad。第3世代が出たばかりでしたが、直前の噂通り出してきちゃいましたね。チップがA6Xになって性能2倍、後はコネクタがLightningに代わり、通信もLTE対応。どっちかというとコネクタ刷新に合わせたアップル都合のマイナーアップデートという感じです。わずか半年ぐらいで型落ちになってしまった「新しいiPad」購入ユーザーはがっかりかもしれません。もっとも、Lightningはまだ安いケーブルや周辺機器も少なく、iOS6のマップもいまいちなので、iOS5の第3世代iPadはある意味勝ち組ともいえるかもしれません。当分の間は。

キャリアとしてはKDDIも追加。ついに国内でもラインナップ的にiPadiPhoneソフトバンクと同列、サービスでは格上になった印象ですかね。ソフトバンクも競争原理で改善を見せてほしいものです。

そしてiPad mini〜7.9インチ、308g、非Retina

そして、真打ちのiPad miniiPadからぐるっと回って登場するあたりがにくい演出。会場もスタンディングオベーションでしたね。

速報:アップル iPad mini 発表。7.9インチ1024 x 768、A5プロセッサ、10時間駆動 - Engadget Japanese

大きさや解像度、性能はだいたい予想通りで、iPad2とほぼ同等。いい意味で予想外だったのは薄さと重さですかね。308gとNexus7よりも軽い。MEDIASと300g切りに比べるとまだ重いですがかなり軽いですね。インチは7.9。横幅が134.7mm。Nexus7が120mmで結構ぎりぎりなので、日本人だとわしづかみするのは結構きついかもしれません。後気になるのがベゼルの余白の狭さ。Nexus7でも親指を置くとぎりぎりの幅。このiPad miniだと親指は横に置くようにしないと画面に重なり邪魔になってしまいそうです。

それよりもNexus7ユーザーとして気になったというか、見ながら苦笑・爆笑してたのはNexus7との徹底比較とdisりですね。まず解像度について縦が1024とNexus7の1280に劣りながらも、4:3でトータルでは面積が大きいとアピール。当然16:9の動画でどうなんだとか全くなし。そしてなんと言ってもひどかったのがウェブブラウザでの比較。Android4.1から標準になったChromeのタブあり表示とSafariの表示とを比較し、そのページ描画画面の大きさを自慢。こんなの、フルスクリーン表示できるブラウザいくらでもあるというのに。さらに横にしてタブありの画面と比較しだしたときはさすがに「ないわぁ」という感じでしたね。さらにその後、立て続けにYelpのアプリでの比較。Nexus7はAndroidスマートフォンビューモードが基本で、タブレットモードにするにはroot化するかアプリ側で対応する必要があるのですが、そのスマートフォンビューモードとiPad miniタブレット表示モードとを比較して、2段表示できないNexus7をdisっていました。これもちょっとどうかと思いましたね。

個人的に一番残念だったのが「iPad miniを出す必然性」に対する説明。単に小型のiPad miniを出して、Nexus7との比較で言いがかり的なdisりをしただけ。ただでさえその前に新iPadが「大画面でリッチコンテンツを楽しんでいる人が多い」と、タブレットでのWeb占有率がiPadで91%という数字で誇っていただけに、小型画面の必然性がいまいち伝わりませんでした。ジョブズならなぜ小型が必要になるのかもっともらしく語り、現状の7インチタブレットの何が悪いのかをあげて「小型タブレットの再発明をした」、抱腹絶倒ものなのになぜかかっこいい魅力的なこじつけを披露してくれたでしょうに、そういったアクの強い発表が聞けなかったのは非常に残念です。

そして注目の値段はリーク通り16GBで$328から。日本では28800円からとなっています。Nexus7よりは1万ぐらい高いですが、まあ手を出せるお手頃価格かなという感じ。ただ、メモリ容量とCellular対応でぐっと値段があがっていくと、お買い得感はだいぶ落ちてくる印象です。

まとめ〜ハードもりだくさんの充実した内容

以上、今日の発表をざっと触れてみました。Mac関連ではiMacMacminiがなかなかおもしろそう。ただ、まあ個人的にはそこまでMac依存のアプリとかがないので、現状普段使いしているMacBookAirでまだ十分かなという感じ。買い換えるならRetinaMBP13でしょうが、必然性的には特に無し。

iPad miniについては、軽く薄いというところは非常に惹かれますね。iPadの最大の弱点がその2点だったので。ただ、それ以外は基本的には性能的にもiPad2の小型版にすぎません。コネクタやiOS6などは現時点ではディスアドバンテージなところも。デジタルガジェットとしておもちゃ感覚で買うのはありではありますが、Nexus7もある今だと結構微妙なところです。できることと自由度、性能ではNexus7の方が上でもありますし、iPad初代も一応もっていますしね。

もっとも、これで日本でのiPadがもっと売れるようになるのは確かでしょう。ブランドイメージがAndroidとは段違いですからね。また日本人的には今のiPadよりiPad miniの方が使い勝手いいでしょうし。電車とかの使用でも。iBooksも日本語対応しましたし、Amazonの上陸もあるので、これで一気に7インチタブレット市場が爆発し、電子書籍市場が本格的に軌道に乗るといいな、と思います。