「Google Nexus 7」感想あれこれ〜iOSユーザーから見た初Android

9/25 9時半過ぎに注文、9/28の午前に受け取ったGoogle Nexus7。

Google Nexus 7日本発売版 到着〜ファーストインプレッション - わぱのつれづれ日記

ネットでは未だトラブルで配送遅延が続いているようですが、一般店舗ではいよいよ明日より発売となります。どこもかなりの予約が入っているようで、発売日分は予約分でいっぱいでは、ともいわれていますね。

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自分も週末にがっつりいじっていました。今までiPhone3GSiPadiPhone4Sと使ってきていて、初のAndroid端末。いろいろと新鮮なところもあります。今回は週末いじった感想や便利に感じたアプリなどを紹介してみようかと思います。(Nexus7の感想ですが、Android4.1共通の感想かもしれません。)

動作が軽快&なめらか

個人的にAndroid端末で一番嫌に感じていたのが、「UIでのもたつき、ひっかかり」。店頭でAndroid携帯とか触っても、フリップとかした瞬間に微妙に引っかかる感じがして嫌だったんですよね。iOSではiPhone3GSからその辺はヌルヌル快適だったので。その点、Nexus7は動作自体も軽快で、スクロールとかもなめらか。Androidを触れたときどうしても気になったスクロール時のひっかかりとかがほとんど感じられません。これは、Android4.1で「Project Butter」という名でUIのfps向上が図られた成果ですかね。これだけでも、iOSユーザーには大きく心理的抵抗が減るところかと思います。

ネットの定番サービス・クラウドは対応アプリあり

まず、普段用いるサービス群。これについては定番どころはアプリとしてGoogle Playからダウンロード可能。DropboxEvernoteFacebookといったアプリは純正で。Twitterも純正はありますが、こちらはいろいろ選択肢あり。Gmailについては元々最初から入っていますね。普段からクラウドサービスを積極的に利用していたので、これらはアプリを入れてアカウント情報を入れるだけですぐに利用可能に。そういった意味で、ネットサービスを使う分にはほとんど困ることがありません。

充実のマップ機能

そして、今やiOS6で最大のウィークポイントになってしまったマップ。これもNexus7では非常に快適に動作します。使い慣れたGoogleマップがさらにパワーアップして映ります。地図がベクタ化されていますので軽くまた再描画も早い。さらに二本の指で回転させることもできます。ナビ機能もとりあえず車でないと使いませんが起動してみた限りでは分かりやすい印象。面白いのはレイヤのところで最新版では「高低表示」があるところ。山の陰影的表現で高低がなんとなく分かります。(※更新をかけない状態だとありません。)
なお現状では、目玉のオフライン機能は日本では利用できない模様。昔は利用できたときもあったようですが、日本発売のNexus7では、標準の状態でも「ここではオフラインマップは利用できません」と表示され、保存できないようです。WiFiのみのNexus7だけに、できればはやく使えるようになるといいのですが。

ホーム画面をランチャー化、ウィジェット配置も可能

見た目大きく違うのがこれ。iOSではただアイコンが規則正しくならんでいるだけですが、Nexus7では単純なホームの上に「ランチャー」というものを走らせることができます。このランチャーでは、単なるアプリアイコンだけでなく大きなウィジェットを配置可能。デフォルトではおすすめアプリなどのウィジェットが表示されています。自分は先日の25円セールで「HD Widgets」というアプリを購入。

HDウィジェット - Google Play の Android アプリ

このアプリでは時計と天気が合わせて表示されるようなウィジェットWiFiBluetoothをワンタッチで切り替えることができるようなウィジェットを配置することができるようになります。

またこの標準のランチャーそのものも置き換え可能なのがAndroidの自由なところ。ちょうど今日の25円セールで売りだされていた、Nova Launcher & Primeというのを入れてみました。
Nova Launcher - Google Play の Android アプリ
Nova Launcher Prime - Google Play の Android アプリ

こちらだと一つの画面に配置するアプリの個数を変更して詰め込むことができたり、画面の横回転でホームも横回転、なんてのも実現できます。ホーム横回転はiPadでは当たり前の機能でAndroidでも10インチタブレットだと可能みたいなのですが、Nexus7はスマートホンモードで動いているようでroot化という改造をしないとデフォルトでは無理な模様。しかし、このNovaを使えば横置きのときも回転したホーム画面を表示できます。(ウィジェットとかは縮尺が変わってかなり苦しい表示なりますけど。

ロック解除がスライド&数字だけじゃない

他に面白いなと感じたのがロック解除の機構。iOSだと、本体をスリープ時にロックをかけたときには単にバーを横にスライドするだけ。しかし、Nexus7ではこれにも一工夫加わっています。パスワードなどを設定していない状態では、スライドする方向によって最初に開くページが異なります。上側にスライドさせればGoogle NowというGoogleサービスを統合したようなページに。それ以外にスライドさせるとランチャー起動、といった形です。

また、セキュリティでロックをかける場合もiOSより豊富。iOSでは単に4桁の数字でしたが、Nexus7だと3x3で表示された点を触る順番をパターンとして登録して、それで解除することも可能。これも人から見られたらすぐバレてしまいそうですが、触る順番で表示される線のパターンを非表示にすることで多少解読はむずかしくなるかと。その他、顔認識でもロック解除可能。ただ、これは「他の手法よりセキュリティが甘くなる」と注意書きがされているので、あまり高度なものを期待してはいけないのかもしれません。(甘めに設定してある?)

アプリによりLANで共有フォルダに直接アクセス可能

ファイル関連の自由度が高いのもAndroidのいいところ。iOS上のファイルをiPhoneにコピーする際は基本的にiTunes上で行う必要がありました。そうでない場合というと、Dropboxなどのクラウドを使う、FTPサーバー機能を使うなど。ただ、どれも一手間増えたり速度が出なかったりするんですよね。それに対して、AndroidではESファイルエクスプローラという無料アプリでWindowsの共有フォルダにLANでアクセス可能。

ES ファイルエクスプローラー - Google Play の Android アプリ

それどころか、動画などを直接ストリーミング再生などもできます。家でのシンクライアント的応用がしやすくなりますね。NASの活用度が増すというか。またファイルをローカルストレージにコピーするのもここから自由にできるので、持ち運ぶファイルを端末に移す際もお手軽です。

キーボード&マウスが使える

こちらも自由度が高いところでキーボードとマウス。キーボードに付いてはiOSでもBluetoothでつなげますが、Nexus7だとさらに自由度が高いです。つないだキーボードは定番のポケモンタイピングDSに付属のキーボード。

今なら1800円以下!iPhone/iPad/PS3にも使える良質BTキーボード付「ポケモンタイピングDS」購入レビュー - わぱのつれづれ日記

自分も1800円以下で入手しましたが、未だに同様の価格で購入できる模様。消費者にとっては安価で高品質なBluetoothキーボードが買えていいのですが、抱えてる卸はかなりの損失抱えてるんでしょうね…。

それはともかくこのキーボードですが普通にNexus7とリンク可能。また、Android4.1からキーボードのキーマッピングもユーザー指定のものが選べるようになっており、デフォルトでは日本語配列は無いものの、以下のページで独自にポケモンキーボード向けに作られたキーマップが置いてあります。

Android 4.1で日本語物理キーボードを使う | y-log.net

Google Playでの配布でないので、本体のセキュリティ設定で「提供元不明のアプリ」のインストールを可能にする必要があります。ただ、iOSではそもそもAppStoreだけでしたアプリは入れられませんでしたので、この辺も自由度が高いですね。(逆に、それがスパイウェアとかに脆弱な理由にもなっているのでしょうが。)

あと、面白いのがマウス。今MacBook AirBluetoothのマウスを使っているのですが、それをNexus7にペアリングしたらあっさり使えました。そして画面にマウスカーソルが表示され、ブラウザとかではホイールスクロールまで有効。なんちゃってPCとしても結構利用できそうです。元々キーボードとドッキングしてノートPC化するものをASUSが作っているので、まあ当たり前と言えば当たり前なんですが、なかなか面白かったです。

USB接続のカードリーダーへのアクセスも可能

Nexus7の欠点としてあげられるのが、SDカードスロットが無いこと。iOSでは当たり前なんですが、Androidでは自由度が高くSDカードスロットのある機種が多いだけに、その利点が殺されているような状態です。

一応、root化という改造をしてUSBメモリやカードリーダーをマウントなどはできるようなのですが、それなりに手間とリスクを伴います。そんな中、読み込み専用ながらUSBデバイスのマウント・読み込みが可能なアプリがリリースされているようです。

Nexus Media Importer - Google Play の Android アプリ

USBホスト対応のコネクタを通じて接続してやれば、USBメモリやカードリーダ経由のSDメモリの内容読み込みも可能。写真をプレビュー表示した後ローカルへコピー、動画をコピーせず直接ストリーミング再生もできます。再生アプリは関連付けで選べるので、MX動画プレイヤーなどを使えば多種のファイル再生が可能です。
MX 動画プレーヤー - Google Play の Android アプリ
この辺りの連携がスムーズなのもAndroidのいいところですね。なお、このアプリでは書き込みはできません。この辺が非rootの限界ってところでしょうか。

なお、このアプリは現時点では234円の有料アプリ。無料アプリとして写真のプレビューとファイルリスト表示だけできるアプリも配布されています。

Nexus Photo Viewer - Google Play の Android アプリ

こちらでまずはUSBがうまく認識できるか確認してみてもいいでしょう。なお、USBホストケーブルは以下のようなものです。

iBUFFALO USB(microB to A)変換アダプター ブラック BSMPC11C01BK

iBUFFALO USB(microB to A)変換アダプター ブラック BSMPC11C01BK

量販店とかでもUSBケーブルコーナーとかで扱っているところもあるかもしれません。個人的には以下のL字コネクタも邪魔にならなくて興味があります。

pocketgames PDA秘宝館 ポケットホストアダプタ microUSB

NFCSuica残高も確認可能

あと、使い道なさそうに思えたNFC機能ですが、意外?な使い方としてSuicaなどの電子マネーリーダーとして使えるようです。

EMoneyReader - Google Play の Android アプリ

現状は金銭の履歴だけ。駅名などは表示されません。まあちょっとしたお遊びという感じでしょうか?「このカード、あといくら入ってったっけ?」という確認には使えそうです。ちなみに、NFCの認識部分は最初Nexus7をくるんでいたフィルムに書いてありましたが、裏のnexusのロゴあたりとなります。分かりにくいですね。

まとめ〜高い自由度と軽快な動作、初Androidとしておすすめ

以上、今までiOSユーザーだった自分から見て新鮮だったところなどもまとめて見ました。Nexus7は動作も快適かつなめらか、それでいて自由度がとても高く、iOSで窮屈に感じていたところが解放されPC的に使うことができます。その分小難しい印象もありましたが、現状ではGoogle playでアプリはAppStore的にダウンロードできますし、定番ソフトもネットで調べればだいたいiOSの相当のものは見つかる印象です。細かいカスタマイズまで行くと素人にとって敷居は高そうですが。

Nexus7はGoogleブランドでのリファレンス機ということで、無駄なアプリがほとんど入ってないのも好印象。また、アプリを利用することでroot化などを行わなくてもかなりの自由度は体験できます。これまでiPhoneiPadを利用していた人が初めて手にするAndroid端末として、値段・性能・仕様とおすすめな感じがします。重さも7インチで軽く、椅子の背もたれにもたれかかってダラダラネットや、ベッドでの寝ながらネットにはかなり快適かと。iOSでの地図でアップルの神通力も陰りをみせる怖れもあるので、今のうちからAndroidにも慣れておくのもいいかもしれませんね。