珠玉の「夜食テロ」ドラマ〜『孤独のグルメ』最終回
オタク関連では昔から根強い人気のある「孤独のグルメ」。
- 作者: 久住昌之,谷口ジロー
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 2008/04/22
- メディア: コミック
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自分が存在を知ったのはニコニコ動画で、いろいろな動画のネタキャラとしてゴローちゃんが登場、それで興味を持って上記の新装版を購入して読んだ形です。主人公がなんてことはない普通の、むしろ庶民的な店を訪れて食事を採る、そんな漫画なんですが、たかが食事なはずなのにすごく真剣にうんちくを述べるところが逆にギャグになっている感じで、読んでいて思わず笑ってしまうような、それでいて「そうだよなー」と共感するような漫画です。ネットでは数々の名台詞がいろいろなところで使われていますね。
実写ドラマ化〜原作愛にあふれる作り、主役の松重豊さんも好演
その実写ドラマ版が、今期放送されて話題を集めました。
自分も度々ツイッターで感想を述べていたのでお気づきの方もいると思いますが、久しぶりにテレビドラマを初回から最後まで通して見ました。おそらく、自分がドハマリしていた大河ドラマ「新選組!」以来じゃないでしょうか、連続ドラマを全部見たのは。最近はもっぱらニコニコとWebで娯楽もニュースも済ませていたので、TVにあまり興味をなくしていたのですが、このドラマは本当、作品に対する愛がこもっていて面白かったです。
主人公ゴローちゃんこと井之頭五郎役は松重豊さん。初見ではちょっと痩せっぽちな感じで、がっしり目のゴローちゃんとイメージが合わないかなとも思ったのですが、声質、表情だけでの演技力、そして何よりウマそうな食いっぷりが、「これぞゴロー」という感じで素晴らしかったです。よくこの人選ができたと、スタッフに感心します。
また番組では、原作には登場しない店を、原作者抜きでスタッフがチョイスしロケハンしてドラマに仕立てています。1/3ぐらいはドラマになっていて、ここにちょっとした脇役俳優が度々登場。ドラマ部分はちょっとわざとらしすぎてうざいところもありましたが、回を重ねるに連れて、ある程度ご愛嬌と許せるようにもなってきました。
登場する食事のシーンがまた、「夜食テロ」と称されるだけの破壊力。特に初回の生ピーマンにつくねがかなり強烈で、あれでぐぐっと引きこまれた感じですね。そして焼肉回はドラマ部分もほとんど無く食いまくる神回。自分も何度か食欲に耐え切れず夜食をとってしまったこともあります。深夜ドラマだからこその話題性だった気もしますね。Twitterやニコニコ実況で「うぎゃああ」とか叫び声が流れたり、漫画の名台詞再現に反応したりするのを眺めるのが楽しかったです。
ドラマの後の、原作者久住昌之さんが直接ロケ地に訪問して紹介するところも非常に良かったですね。久住さんの底抜けな明るさが好印象。ゴローちゃんが酒が飲めない分、久住さんが酒と一緒につまみをほうばるところなんて、そりゃこっちも飲みたくなりますよ、という感じです。最終回じゃなんと本編でも登場しちゃってましたね。さすがに演技に硬さが見られましたがw。
5月にDVD-BOX発売〜二期にも期待
非常に面白かったこの作品、5月にはDVD-BOXが発売されるようです。
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- 発売日: 2012/05/16
- メディア: DVD
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アマゾンなら8千円台とBOXとしてはかなりお得な印象。自分はドラマのBOXなんぞ買ったことも無かったのですが、思わず二期への期待も込めて予約購入してしまいました。できれば、BD-BOXが良かったんですけどね。ハイビジョンの方があの料理は引き立ちますし。まあ、本編はすべて録画してあるので、特典映像などを楽しみに、といことで。最後に「明日は浅草」とか言っていましたので、特典は浅草ですかね?かなり話題にもなっていましたし、ぜひ1年後とかに二期を期待したいですね。DVD-BOXの売れ行きが好調なら、十分可能性はあると思います。
また、久住昌之さんの作品としては、他にも先日第2巻がはつばいされた「花のズボラ飯」という漫画も実に面白いです。
こっちも、ドラマ化とかいけるんじゃないですかね、今回のこの感触だと。主婦層とかにもうけそうな内容ですし、オタク層も結構この漫画は読んでる人いますので。