「新しいiPad」本日発売

先日大々的に発表された第三世代のiPad。iPad3という名前でなく、単なる「新しいiPad(The new iPad)」ということが一番大きなサプライズという、なかなか意表をつく展開となっていました。

アップル iPad 2 Wi-Fiモデル 16GB MC979J/A(ホワイト) ASIN:B004YBZW72

上記はiPad2ですが、新iPadも外観は変わらない形。その新iPadが、早くも本日発売となりました。

祝・新iPad発売 また、アップルストア銀座には450人が並んだ(レポート)

アップルストアには恒例の行列が出来ていたようですね。最も、同日開店のユニクロ銀座店の方が何故かすごい行列だったようですが。先日オープンしたソフトバンクの銀座店でも孫社長が登場してイベントが行われていたようです。

新型iPad発売、孫社長は「ディスプレイやバッテリーの性能にワクワク」 - デジタル - 日経トレンディネット

ネットでも、続々と購入者の報告が上がっていますね。やはり、Retinaディスプレイが皆感動的なようです。ただ、自分は今のところ新型iPad購入に踏み出せていません。

いまいち個人的に活用できないiPad

自分は、初代iPadを海外で発売日に購入して使用。特に写真などを飲み会とかで見たりするのにすごく役立ちましたね。親戚が集まった時とか、子供にも非常にうけがいいです。ただ、個人的にはiPadの活用状況はいまいちな状態。まず、重さがネック。それから大きすぎる。電車とかで立ってみるには大きすぎますし、手が疲れるんですよね。周りからも丸見えになってしまいますし。大きな家でソファーでくつろぎながら見るとかならいいんですが、自分の場合だといまいち活用できるシーンが限られます。

旅行を行った時とかも、外出中はiPhone、ホテル戻ったらMacBookAirとなり、いまいちiPadが利用出来るシーンがありません。iPhone3GSのときは解像度が足りなかったのでPCのHPとかはiPadの方がいい時もありましたが、iPhone4SにしてからPCサイトでもRetinaのおかげで全然読めるようになったため、ますますもってiPadの活用シーンが減ってしまいました。一時期は常にかばんに入れてもいたのですが、あまりに使わないので今は殆ど起動もしてないような状態です。

とはいえ、iPhone3GSからiPhone4Sに変えたときに感じた感動は相当なもの。ということで、量販店に行き店頭デモ機を触れてきました。

Retinaの圧倒的な魅力〜重さなど他の要素は同様、コンテンツの粗も

とりあえず店頭デモ機をざっと触った感想。まず、解像度。Retinaはやっぱり最高ですね。ドットが見えない、というのが素晴らしい。前はiPhone3GSでも十分と思っていながら、iPhone4Sを見た後3GSを見ると画面が荒く見えて仕方ない、ということがあり、初代iPadですらその状態でした。PDFとかも、iPhone4Sで見たほうが綺麗で楽しい、みたいな。そういう意味では、新iPadを見るともう前の解像度には戻れない、というところがありますね。

ただ、それ以外の要素としては、現状初代iPadに対して抱いているものとあまり変わらず。重い、でかい。この点がまず気になります。あと、Retinaに関しても解像度がHDを超えたということもあってか、むしろ画像とかの粗が目立つようになってしまいました。HPとか見ると、JPEGのブロックノイズやモスキートノイズが見えちゃうというか。アイコンもこれまでなんとなくみえていたものでも実はドットが粗かったのが分かったりします。写真ですら、ノイズやぼけといった要素が実によく判る。これは、デジタル一眼とかを使って写真を撮っている人には逆に生の品質をチェックできていいのですが、ネットの画像とかだといろいろきついところもありますね。2048x1536なんていう解像度を、これまでコンテンツ屋も意識して素材を作っていなかったということでしょう。地デジが出始めた頃、タレントとかが「油断してると顔のシミや毛穴が見えてしまう」みたいな困惑があったみたいに、これから各種デジタルコンテンツを作っている人は「新iPadで見るとあらが目立つ」という課題に直面することになるかもしれません。超解像度のような高鮮明化技術がまた脚光をあびる可能性もありますね。

一方、ベクターデータについては本当綺麗です。文字とか。iBookなんかもそうですね。逆に漫画などを自炊している人は上記のような高解像度化で粗が目立つ可能性も。iPad最適な解像度とかでスキャンしていた人で元の本を捨ててしまっているような人だと、いろいろ悔しい思いをしてしまうかもしれません。

カメラに付いてですが、性能はiPad2よりはかなり上がっているようなのですが、プレビュー画面がでかすぎることもあってかちょっといまいちな印象。ノイズがかなり目立ってしまいます。スナップぐらいには問題ないと思うのですが。

その他のアプリやゲームなどでのパフォーマンスなどは、さすがに店頭での確認ではよく分からず。iPhotoが自分の触ったデモ機に入っていなかったのはちょっと残念でした。

まとめ:よくも悪くもiPad

以上、店頭デモ機触った程度でまとめるのも非常におこがましいことだとは思うのですが、個人ブログですので個人的な感想を述べますと「よくも悪くもiPad」という感じです。iPadの魅力はそのまま引き継ぎ、より綺麗に高スペックになっています。いっぽうで、初代iPadで不満に感じている重さや大きさの要素もそのまま引き継いでいます。個人的には、サイズが7インチの「iPad mini」、バッテリ時間が5時間でいいんで重さと厚さがぐっと軽くなった「iPad lite」みたいなものが欲しいところです。まあ、「iPad」というコンセプトの素晴らしさに自身があるAppleがそう簡単にバリエーションを用意してくるとも思いませんけど。Androidでもいいんですが、こっちはこっちで種類ありすぎて何買えばいいか分からない状態ですからねぇ。GoogleAsusと組んで7インチ、というのがちょっと気になっているところではあります。

Google タブレットは7インチ、 ASUS 製、5月発売? - Engadget Japanese

話を新型iPadに戻すと、現状ショップでは32GB,64GBのメモリ容量が多いものから売れているようです。まずはApple好きから売れている、というところでしょう。そのうち、より広い層が買い出すと16GBモデルも売れてくるように思います。

iPadは、使い勝手などが簡単でWeb閲覧、文章閲覧、写真閲覧などのコンテンツビューワとしては非常にすぐれた端末です。一方で、非常に癖がある端末でもあり、その人の生活環境、家の広さ、どこでメインに使うか、他に日常使用する機器は何か、そういったものによっていろいろ使い勝手が変わってくる端末でもあります。その辺をよく検討した上で購入されると、より満足行く買い物になるんじゃないかと。買うなら、安いiPad2でなくRetinaの新iPadが断然おすすめなのは間違いないです。週末、気になる方は店頭に出かけて触ってきてみてはいかがでしょうか。