E3ソニーカンファレンス〜PS VITA正式発表WiFiモデル24980円から

MSからはじまり、EA、Ubiと連発したE3前日のプレスカンファレンス。最後を飾るのがソニーです。NGPの正式披露が行われるということで注目されていました。

魅力的な価格付けのNGP改めPS VITA

まずそのNGPについて。正式名称は事前にリークされていたとおりPS VITA。発音はヴィータ、意味は命だと平井社長の口から説明がありました。値段も発表されています。

SCE、次世代PSP「PlayStation Vita」発表。24,980円から -AV Watch
Playstation VITAプレスリリース(PDF)

日本ではWiFiモデル24980円、3G+WiFiモデル29980円。米だと$249.99/$299.99、欧州€249.99/299.99。非常にシンプルな値段設定ですが、為替レートとか考えるとちょっと揃えすぎてる気も。円高なので、今のレートなら$249.99=約2万円。ユーロ高でもあるのでユーロに直すと約€180。まあ欧州は関税が高いので高めになるのも分かりますが、日本だとちょっと割高感ですね。アップル製品なんかはちゃんと円高反映してくれるので。もっとも、これは他のゲーム機もそうですが(Xbox360PS3など)。携帯ゲーム機ですし、リージョンフリーならハワイ旅行とかのついでに現地で買うと安く上がるかもしれません。

この値段は非常に魅力的な価格ですね。PSPに比べれば高いですが、Wi-Fiモデルで3DSと同一価格。3G付きでも5000円上がるだけです。通信料がどういった形になるか分かりませんが、250MB3000円とかのように通信料で都度プリペイド購入の形であれば、3G付きを買うのも手でしょう。GPSは3Gモデルにしかつかないですし。米では通信キャリアはAT&Tオンリーとのこと。日本ではXperiaなどのことを考えればドコモが妥当ですかね。

VITAでは、PS3との連携なども大きく表に押し出されていました。セーブデータをPSNクラウド的に保存し、VITAで保存したデータをPS3で読み込んでその場で復帰、というデモもRUINというゲームでやっていましたね。またModnation RacersでもPS3版で作ったコースデータをVITAでも使える、といったアナウンスがされていました。画面解像度も高く、操作体系もL2R2が無い以外はだいたいPS3と一緒なので、こうしたアプローチは増えてきそうと思います。とはいえ、ソフトを同じの2本買わせられるかどうか、という話はありますが。PS3+VITA版セットでPS3版より+1000円、ぐらいの価格設定でしたらそこそこ売れそうですが。もしくは、VITA版のダウンロード券が予約特典で付属するとか。

操作については、日本での発表でも感じていたようにタッチパネルでの操作がちょっと不安定感がありましたね。スマートホンなどのように手のひらでホールドしながら親指でタッチするのはいいのですが、片手で半分だけホールドしてもう一方の手で上からタッチ、というのにはちょっとVITAがちょっと重すぎる印象です。ストラップは必須でしょうね。背面タッチは今回は殆ど主張されませんでしたね。

ソフト的には、アンチャーテッドBioshockユニバース、ストリートファイター×鉄拳なんかが発表されていました。その他はみんなのゴルフ、真三国無双などもPVで出ていましたね。この辺はまあお約束といった感じです。

Move押しのPS3ソフト群

PS3の方では、主にMove対応が表に出されていました。看板タイトルとしてのアンチャーテッド3は堅実に注目を集め、あとはレジスタンス3やDUST514、Bioshock INFINITEがMove対応をうたっていました。NBAバスケがWiiウイニングイレブンみたいなポインティング操作を実現していましたね。コービー・ブライアントが登場して、ポインティングでちまちまプレイしているのはなかなかシュールな光景でしたが。

まとめ〜無難で堅実な形にまとまったプレゼン

以上、ざっくりとPS VITAを中心に振り返りましたが、全体的には堅実で無難な形のプレゼンでした。Kinectだらけで派手にやったMSにたいして、独占タイトルを淡々と発表していった形ですね。PS VITAについては価格が当初予想ではWiFiモデルでも3万前後、3G付きは月額固定加入必須になるのではとか言われていただけに、この価格設定は非常に好意的に受け止められていたように思います。VITAは汎用的なパーツも多いので、この辺でうまく安価・高性能にまとめた形ですね。

後はやはりソフトですね。VITAも、今のところPS3のゲームがいつでも遊べる、といった印象で強烈なキラーが見当たりません。日本ではMHPを誘致すればいいですが、現状PSPで壊滅状態の海外で、PSPよりも高い価格設定のVITAをどう売るか。買いたいと思わせるユニークなソフトが必要になるでしょうね。海外SCEスタジオのソフトが豊富で、MSよりも投資しているのが分かるだけに、これらのソフトで挽回できるかどうか。

いずれにせよ、MS、SCEと質の高いハード、ソフトのプレゼンをしただけに、次の任天堂カンファレンスでの敷居はかなり上がったと思われます。果たしてこれらの成熟してきたプラットホームを覆せるような発表がされるのかどうか、そちらにも注目したいと思います。