米ソニー、個人情報漏洩問題に対し最大100万ドルの保険を1年提供

GW中も継続していたソニーの情報漏洩問題。日本では5/1に説明会が開かれましたが、一番風当たりの強かった海外ではまだきちんとした案内がされていませんでしたが、今回米のPSNブログで対策が公表されました。

ソニー:情報流出 米の利用者に最大8000万円補償 − 毎日jp(毎日新聞)

具体的には、PSNの登録ユーザーに対して、12ヶ月分の個人情報流出関連の保険を提供するというもの。保険自体はDebixという会社のものが用いられるようです。個人のものであれば、月額$9.95で提供されていますね。

Debix - Proven Protection

今回はソニーが専用の大口契約を結び、顧客へは無料提供になる形。

Sony Identity Theft Protection | Fraud Protection | AllClear ID PLUS Enrollment

すでに流出のおそれがある中での保険契約なので、通常よりソニーとしては割高になっているかもしれませんが、件数が膨大なだけにディスカウントもされていそうです。掛金だけでもそれなりの負担とはなりそうですが、実際に支払う額は抑えられるかもしれません。そもそも、PSNのアカウントは一人で複数作成できましたし、休眠アカウントもあるでしょう。個人情報をまともに登録していなかった人は、そもそも保険を必要としていません。あくまで必要とする人がアクティベーションして利用する形になるようですし、一律金銭保障するよりはぐっと出費は抑えられるでしょう。それでいて「最大100万ドル」というのは数字的にはインパクトも有りますしね。うまい保障の仕方だなとは思います。

とはいえ、単純に個人情報流出に伴う精神的苦痛やDM送付といった被害への対処にはなっていません。情報公開まで遅れたこともそれはそれで別であることから、これだけで訴訟大国で日本叩き好きな米が黙っているかどうかは不明です。あと、米国では保険が盛んなためこうした適切な大手保険会社があったようですが、日本で同種の保険があるかどうか。米だけ保障して日本では無しという話にはさすがにならないので、どの程度の保障を行うかで日本内での反応も変わってきそうです。

結果的にGWまるまるPSNが稼動しなかったわけで、連休中にゲームをしたかったユーザーには多くの失望、ストレスを与えた形にもなっています。E3でのNGP披露までまもないことですし、それまでになんとか状況を収束させて欲しいものですね。