「明日は忘れられない一日に」〜AppleがiTunes関連ティザー広告展開

iPod,iTunes,iPhone,iPadと世界的イノベーターとして多くのファン、ユーザーを集めているApple。度々サプライズ発表を大々的に行うことでも知られていますが、そのAppleが現在公式ページで、ティザー広告を展開しているようです。

アップル iTunes、明日深夜の「特別な発表」を予告
アップル

うたい文句は以下のとおり。

明日、いつもと同じ一日が、
忘れられない一日になります。

英語だと以下の感じ。

Tomorrow is just another day.
That you'll never forget.

プレスリリースなどは結構ベタに日本語訳してますが、これはキャッチコピーなだけに綺麗に訳されている感じですね。でも、やっぱり英語の方が格好良く感じますけれど。

発表時間は、カリフォルニア、ニューヨーク、ロンドン、そして日本が掲載されています。日本が時差の関係で日付が変わる時間が一番遅く(実際には1日早いのですが)、ちょうど午前0時。「Tomorrow」といううたい文句を優先して発表時間が決められたんでしょうか?いつもだと、Apple本社があるクパチーノの10時からという形が多いんですけど。まあ、ニューヨークを中心に、ヨーロッパ、アジアの各都市でギリギリリアルタイムに発表を目にすることができる時間、という感じでしょうか?この4ヶ国の時間表示は、果たして目安なのか、発表内容に関係するのか。

発表内容の予想合戦もスタート

こうしたティザー広告に、具体的な発表内容が何なのか、発表直後から各種人物、メディアの予想が繰り広げられています。Twitterでもいろんな人がつぶやいていますね。Appleという企業の存在感の高さを思い知らされます。

数ある予測の中で多いのは「CloudベースのiTunes」。ネット経由で楽曲をiPodiPhoneで聴けるようになる、というものです。これは、2009年12月にストリーム配信企業のLaLaをAppleが買収した際から予想されていたことです。

米Apple、ストリーミングサービスで急成長中の米Lala買収へ | パソコン | マイコミジャーナル

iTunes関連で大きな変化、ということでは妥当な線でしょう。サービス的に大きな変化になりますから。自分の楽曲のみなのか、他のユーザーの楽曲も聴けるのか、mobile meにiTunesの音楽の部分も統合されるのか、そういった具体的にどのようにiTunesに組み込まれるかが、まだ不透明なところですけど。ただ、あんまり大きな改変だと、iOSの改変も結構大変になるかもしれません。iOS4.2のリリースが間近にせまっており、こちらは既にGMも出て仕様はほぼ確定しているだけに、それとのつじつまを考えると問題になりそうなところもあります。

それ以外で順当な予想というと「Mac App Store」の開店。Mac向けのソフトをiTunesライクでシンプルに販売できるようになるというものですね。これは、既に先日発表されていたものでもあります。

Apple、デスクトップ向けアプリストア「Mac App Store」を発表 - ITmedia エンタープライズ

ただ、発表済みのものの開始を、わざわざティザー使ってまでやるか、という疑問も。他の発表と合わせてついでに発表、というのはあるかもしれませんが。それ以外だと、単純にiOS4.2の公式リリース日発表。でもこれもインパクトは弱いですよね。

それ以外だと、長らく商標関係で争っていたビートルズの楽曲が、iTunesで解禁される、という予想もあります。これならiOS関係のソフト、ハード的な仕様はいじらなくてすみますし、ネットでの発表なら妥当な線です。あるいは、以前少し噂になっていたソニー買収ネタが実は本当で、iTunesソニーコンテンツ全面解禁とか。これも、同じくインフラ的改変はたいしたことなさそうですので(経済面でのインパクトがでかすぎですが)。

明日のネット上の発表に注目

今回の発表は、前日の告知で記者発表などもなく、ネット上で発表される模様。そうなるとJobsのスピーチなども無い可能性があります。記者に案内状が着たという話も聞きませんし。そうなると、説明や意図が詳しく必要なものの発表は難しいかもしれません。かといって、ティザーを打った以上、Apple自らハードルをあげている訳で、サプライズメーカーで知られるAppleとしては、それなりの大きな発表も期待されます。

上記のような既存情報の発表なのか、それともまだどこからも漏れていない情報に基づく新展開なのか。ズコーとなるかオオオオオとなるか、明日の発表を楽しみに待ちたいと思います。


P.S.
やはり予測報道が白熱していますね。米Wall Street Journalは、先週あたりにAppleとEMIの間でビートルズの配信の調整したという関係者コメントを報じています。

iTunesに「ビートルズ」がやってくる? - アップルの予告巡り海外報道 | iPhone | iPad*iPhone Fan
Apple Gets Rights to Sell Digital Beatles Music - WSJ.com

一方、Apple Insiderの方では、先日配信されたばかりのiTunes10.1の内部テキストに、「iTunes Live Streaming URL」という文字が見つかったという、フランスのブログ記事を紹介しています。
AppleInsider | Apple appears set to launch iTunes Live Streaming

果たしてこれらは両方くるのか、片方だけなのか、それとも全く別物か。答えはもう1日もしない内にはっきりする訳ですが、こうしたがやがや予想している時が一番楽しいのかもしれません。