Kinectハックを応用した実世界キャプチャ

先日公開された、KinectのPC向けハックドライバ。距離計測付きカメラが安価に手に入るということもあり、世界中のコンピュータビジョン屋が関心を寄せるであろうと予想していましたが、さっそくいろいろと応用が生まれているようです。

動画:Kinectハック続々、3Dビデオカメラ化、マルチタッチ風入力など

やはり、距離がしっかり図れるというのは大きいですね。3Dカメラの例では、赤外線カメラを利用して得られた深度マップに実際のカラー画像をマッピングすることで、リアルタイムで3DのCG映像を生成しています。反対側にもKinectを置いてキャプチャしたら一気に全身、とかも出来ないものですかね?(その場合、Kinectから発せられる赤外線が写ってしまい問題になるかもしれませんが。)

マルチタッチインタフェースの例は、将来小型化してノートPCの上部などにしこめれば、手軽なマルチタッチUIとして使えるかもしれません。もっとも、この手の非接触UIにつきものの「どこからどこまでが操作のための動きか」を判定するのは難しいところもあると思いますけど。開始判定のお約束みたいなのが必要になり、それが自然さを損ねることが多いので。

最後のはMacへのポーティング。オープンソースだけに、マルチプラットホームでいろいろ展開しそうですね。Wiiリモコンも大学などでは研究ネタとしていろいろ利用されていましたが、このKinectもこうしたオープンな場で利用できるようになれば、各種新しい物好き、UI研究者などの手でいろいろなアプリケーションが生まれてくるかもしれません。タッチパネルのデファクトスタンダードのUIをアップルが生み出したように、このKinectのような空間3DカメラでのUIのデファクトをどこ、誰が生み出すことができるか。いろいろまだ課題点があるだけに、今後に向けておもしろいアイデア、ブレイクスルーなものが生まれるといいな、と思います。