アイマス2騒動、沈静化の傾向見られず〜燃料継続投下・Amazon炎上も

TGS2010の決起集会における爆弾発表で荒れに荒れているアイマス2。自分としては、アイマスの世界観が好きで、アイマスコミュ、ニコマスのあのまったりとした雰囲気が好きだったため、過去に戻りたいといろいろ葛藤していたりしますが、なかなか騒動はとどまるところを見せないようです。

ひとつあるのは、公式がTGS以降も継続して火種を投入していること。TGS2010で詳細発表、それにあわせて話題が熱いうちに連続してプロモーション、という普通の製品プロデュースの流れではあるのですが、いかんせん最初の発表が強烈だったため、その後に続く展開もみな、そのネガティブ要素と絡んで見られてしまっています。

継続する公式からの火種投入〜アイステ&団結2010歌詞

まずは男性キャラの紹介の意味も込めたアイマスステーションでのゲスト出演回。制作者側としては、新規キャラの展開や詳細を紹介する、という意図なのは分かりますが、収録がTGS2010の前ということもあり、あの客のドン引き状態を体験していないという背景もあってか、男性声優とワイワイ楽しそうにする様が、男性キャラ投入で苛立っているファンの神経を逆撫で。また、脚本付きのミニドラマでも、響が男性キャラを(馬鹿にする感じながら)「かわいい」発言するなどもあり、寝取られ要素に過敏なファンの批判を浴びました。

さらに、これに続いてはアイマスMA2 PrologueのCD。こちらには団結2010の曲が収録されているのですが、その中でまた複数のキャラで男性を意識させるようなセリフ改変などが行われています。雪歩が「男の人が大好き」と言い間違う、亜美が「彼氏も欲しい」、他にも律子や美希といったキャラもセリフが変わっており、どれも肉食系な方向での変更だったため、またまた火に油を注いでいる状態です。特に歌詞の作詞がディレ1というのも、インタビューで逆上している中でカチンと来る要素になっています。

Amazonレビューも炎上

こうした状況で、ネット上のコミュニティやニコニコなどでも各種当惑・怒りの声が上がっているのですが、Amazonアイマス2の製品欄も大きく炎上してしまっています。

アイドルマスター2 - Xbox360

アイドルマスター2 - Xbox360

「アイマス2」Amazonレビューが大炎上 ニコ動に“激怒MAD”も (ITmedia News) - Yahoo!ニュース

Amazonの方は、熱心なファンの悲痛な叫び、クレームに、荒らし目的の愉快犯が便乗してしまっている感じですね。現状、公式に対して直接、他人にも見える形で批判する手段に明確なものがないため、Amazonの商品欄が標的となってしまっているのでしょう。ドラクエ9のときも、DSでの発売、コマンドバトル廃止などの影響で既存ファンから大きなバッシングを受け、似たような状況になっていましたが、今回の方がより濃いファンが、批判側に回って熱く書き込んでしまっている感じです。

公式の強引な展開が、ファン感情を逆撫で

こうした状況、特に声優に対する名指しでの批判や、Amazonでの荒らし画像などについて、公の場でやっていることに同意できるところはありませんが、心情は分かります。アイマスが好きだっただけに、その世界が崩れることのやるせなさ、怒りの矛先をどこかに向けないとやってられない、というところでしょう。自分も、一部の人の冷静な意見で、前向きに考えるようになったりしながらも、続々と出る公式情報でカチンと来たりと、ぐるぐると廻っている状態です。

アイステ、団結2010などの歌詞を見ると、公式側はアイマス2では1よりもアイドルが色気づいているという設定のように感じます。その中にイケメン男性ユニットですし、どうしてもそっちの絡みが想定されてしまいます。ニコマスの閣下動画であった「描写がなければいいという話じゃない。可能性を生み出しただけでアウトなんだよ」 というセリフは、まさに現状の荒れている状態をよく表していると思います。

総統閣下がアイドルマスター2についてお怒りのようです‐ニコニコ動画(9)

アイマスの場合、ニコマスなどの二次創作で大きく盛り上がった珍しいコンテンツでもあり、かなり制作者の手を離れたところで世界やコミュニティが形成されていました。制作者側としては、元を創り上げたのは自分たちであり、主導権を自らの方に持って行きたいのかもしれませんが、独自に楽しんできたファン層から見れば、それはむしろ横柄な姿に見えてしまっているように思います。特に、性的な部分では、いくら制作者側が「燃え」を強調しようとギャルゲの要素が強いだけに、非常にセンシティブなもの。そこにガンガン攻撃的に踏み込んでいるので、反発を受けているように思います。

ネガティブ要素がポジティブ要素をかき消している状態

とはいえ、そうした男性要素や竜宮小町P不可という強烈なネガティブ要素を除けば、TGS2010前までにワクワクしていた要因は残されているわけです。センシティブトゥーンなどによるキャラダンス・描写の魅力アップ、竜宮小町のかわいいダンス、響や貴音とのコミュなど、ファンの期待する、ひとつ上のアイマスは確実に開発されてきています。石原Dや経営陣の判断による大本の判断のところで問題が多いのですが、そのせいでプログラマやアーティストが凝りまくって実装した、世界最高レベルのアニメ調グラフィックやキャラまでもが泥をかぶってしまうのは、ファンとしても本当、もったいないと感じます。今後アイマス2が発売されれば、またいろいろな曲をアイマスのキャラが歌い、踊ってくれます。ドラマCDなどでいろいろな絡みも見られ、世界も広がります。ポジティブなものも、まだいろいろあるとおもうんですよね。

竜宮小町のプロデュースは、なんとなくPS3での完全版やDLCにとっておいている気もするのですが、そうした追加要素の形でも公開する予定があるのなら正直にすべきだと思います。開発リソースの都合で今は作れない、というだけなら、意思表明だけでもいいと思うので。それぐらいの予算と人月は経営陣も現状を見て捻出すべきでしょう。

また、体験版を早急に公開するのもひとつの手だと思います。現状、「男性ユニット」「4人リストラ」といったキーワード的要素が一人歩きをしてしまい、ポジティブな側面もすべてそうした強烈なキーワードのネガティブイメージでかき消されている状態。特に、情報が限られているため、そうなっているのだと思います。ここで、体験版により実際に2のグラフィックで動くキャラ、新要素などを皆が体感出来れば、もう少し冷静に「アイマス2とはこういうもの」というのを、各ファンなりに考えることができるように思います。

熱が冷めないうちの対応を

今は皆が不満で逆上し、炎上している状態ですが、それが収まった後に残っているのは、アイマスに関心を失ったファンが去った空虚な空間。すでに相当な離脱者を出してしまっている状態ですが、まだ怒っているファンがいるうちが花です。ファンが怒りもしなくなったら、そこがアイマスの終焉でしょう。

連休も明け、バンナム側でも対策会議などを検討しているでしょうが、なんとかアイマス熱が完全に冷え切ってしまう前に、ポジティブな方向に振れる展開をしていただきたいものです。


P.S.
公式のブログの方で、一部見解は既に出ていたようですね。
■TGS2010へのご来場、そして「フューチャー賞」の受賞、ありがとうございました|アイドルマスター公式ブログ
基本的には、淡々とした感じ。「「アイマス2」の基本的な世界観設定・キャラクターがすべて公開」と言い切ってしまっているところを見ると、他のサプライズライバルとしてDSのキャラとかもいないということでしょうか。この先のプロモーションもがっちり決まっており、今回の炎上を見ても特に方針変更はないように見えますね。うーん…。
あと、声優に対する誹謗中傷を戒めるコメントも。たしかに、今回の件で声優を中傷するのは酷です。むしろ男性声優など被害者側ですし、彼らにはあまり批判的な言葉も聞きません。女性声優側が空気読めていなかったのが批判されていますが、あれもTGS2010前の収録ですしね。
また、このコメントでも「叱咤激励」という言葉を何回かつかっているように、批判が公式側に伝わる事自体は拒んでいません。現時点での不満は、素直に公式側に伝えるのがいいように思いますね。声優や、その他ファン同士で不満をぶつけ合っている現状は、いささか不毛なところがありますので。公式側も、当座の不満のはけ口として何らかの窓口なりTwitterアカウントなりを用意してもいいかもしれません。