ファミ通 2010年下半期注目商品1位はモンハンP3〜3DSは除外

ここのところ大きな動きが無いゲーム業界。一方、年末商戦から下半期は各社稼ぎどきであり、またニンテンドー3DSの発売ということもあって、盛り上がりも想定されています。

そんな中、今週のファミ通の巻頭特集で読者が選ぶ「2010年下半期の注目商品はコレだ!」という記事が掲載されました。この記事の結果は如何のようになっています。(この巻頭特集は、iPhoneおよびiPad向けファミ通APPで現在配信中です。)
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1位 モンスターハンターポータブル 3rd 124票
2位 ポケットモンスターブラック・ホワイト 61票
3位 モンハン日記 ぽかぽかアイルー村 46票
4位 キングダムハーツ Re:コーデッド 31票
5位 ファイナルファンタジーXIV 23票
5位 VANQUISH 23票
7位 THE LAST STORY 19票
8位 けいおん!放課後ライブ!! 18票
9位 二ノ国 漆黒の魔導師 17票
10位 PlayStation Move モーションコントローラ 15票

RPGがほとんどをしめ、モンハンP3が一位と、ファミ通の読者層を考えると妥当な結果に思えます。その中で、けいおん!が入っているのがなかなか異色ではありますね。

「発売日未定」の3DSへの投票は無効

ちなみに、注目のニンテンドー3DSについては、「発売日未定」とのことで今回は無効票となったようです。一応、ニンテンドー3DSは2010年度内の発売がアナウンスされており、9/29に詳細発表ということで年内発売の可能性もあるのですが、このアンケートは2010年の後半(7月〜12月)を対象としたもののようで、明確でないということで除外されたようです。

ニンテンドーDSの後継機が2011年3月期に発売! 詳細は6月のE3で発表 - 電撃オンライン
任天堂:3DSの価格、発売時期、今期出荷予定を9月29日発表予定 - Bloomberg.co.jp

ちなみに、アンケート募集のページは以下のとおり。MH日記で有名な大塚副編集長の記事からの引用もされています。

2010年下半期の注目ゲーム関連商品をお答えください! - ファミ通.com
【アンケートにご協力を!】2010年下半期の注目商品を教えてください! / 大塚角満の ゲームを“読む!”

たしかに、アンケートの例としてあげられているものの中に、3DSは入ってはいません。ただ、「発売日未定は除外」とも書かれておらず、実際、年末発売予定というだけで、他の9つ8つと違って発売の日にちがまだ決まっていないMHP3は有効になっている訳です。例に挙げられていなくても実際3DSにかなりの得票があったそうなので、ファミ通のアンケートで意図していたものが、正しく投票者に伝えられていなかった感じです。せめて参考までに得票数ぐらい公開してもいいとは思うんですけどね。記事ではあくまで、「発売日によっては年末年始商戦が大きく変化するかも」といった記載が特集2ページ目に書かれているだけとなっています。


P.S.
ラストストーリーも「2010年内発売」で、発売日は未定でした。2010年内が明確に言及されているかどうかが判断基準なのでしょうね。

ジャンル、作品に偏りが見られるゲーム業界

しかし、海外もFPSに偏りが見られますが、日本のゲーム業界も期待はRPGばかりと、需要も供給も相当な偏りが見られます。全世界的にジャンルの偏り、続編ばかりという傾向が続き、ゲーム業界の停滞感が強いですね。しかも、大作系は開発費が増大傾向にもかかわらず売上拡大ができないわけで、かなり危機的印象です。ニンテンドー3DS立体視という目新しい要素はあるものの、E3で発表されたタイトルは従来ゲームの3D立体視版といったものが多くありました。不況の中、各社固定ファン層向けに作り、リスクの少ないゲーム作りに走るのは仕方ないことだとは思いますが、驚きや新鮮味が薄れるのも問題かと思います。

とりあえず、従来ジャンルを繰り返すのならば、新しく入ってきた若年層などにどれだけ訴求できるか。年を取れば家庭などを持ちゲームを卒業していく人も増える中、固定客としていかに絶対数を増やしていくのかは、同じことを繰り返したい業界として死活問題でしょう。できればWiiやDSで獲得したライト層をコア化したかったところで、各社いろいろ挑戦しましたが、今のところあまりうまく行っていません。苦境の中、できるところから実施していくしかない、というところでしょうか。

できれば、固定客向けの稼ぎ確保と共に、新しい驚きを見せていただき、我々を楽しませてほしいな、とは思います。