AT&T、3G回線でのVoIPを解放〜Skypeが無線LAN以外でも利用可能に

世界的に一大旋風を巻き起こしているiPhone。日本ではソフトバンクがキャリアとして提供している訳ですが、アメリカではAT&Tが提供しています。日本でソフトバンクの評判がいまいちなところがあるのと同様、AT&Tも度々批難に晒されていて、iPhoneOS3.0でテザリング機能が搭載されても、ソフトバンクAT&T共に対応せず、がっかりさせたところもありますよね。

そんなAT&Tが、テザリング以外にかけていた制約として、「3G回線を使ったVoIP」がありました。3G回線を純粋にデータ通信に使い、音声通話をネット経由でされてしまうと、通話料を取れなくなってしまいますし、従量課金的なものも難しくなってしまいますからね。この制約のため、VoIPにおける代名詞的サービスSkypeも、iPhoneアプリでは使用がWi-Fi経由に限られる、という状態が続いていました。

しかし、本日AT&Tが方針を変更、3G回線でのVoIPを解放する方針を示したようです。

携帯回線でもSkypeの利用が可能に

具体的な発表内容は以下の通り。

Skypeを携帯回線で使える:AT&T、iPhone向けVoIPアプリの3Gネットワーク利用を可能に - ITmedia プロフェッショナル モバイル

これにより、3G回線を使ったSkypeが可能となったわけで、Skype側も歓迎の声明を出しているようです。現状、AT&TiPhone販売時の契約は一番安いプランでもローカル電話し放題($40)+データ通信し放題($30)の加入が必須で、元々定額でつかい放題みたいな形でしたから、実質的にはあまり大差がない、と言うことなのかもしれません。遠距離通話を携帯で積極的に行っていた人は、これでSkypeが使えるようになると便利そうですね。国際電話とかも。

一歩進むアメリカのiPhone

端末+通話料金については、日本のソフトバンクの方がeverybodyキャンペーンで相当お得、MMSも早期に対応し、日本独自のワンセグにも対応したりと努力が見られますが、先日の通信量制限でiPhone使用に若干影を落としています。逆に、AT&Tソフトバンクよりもサービスで劣る印象もありましたが、MMSについてもようやく先日対応、通信量制限も特に無いのに加えて、今回のVoIPの携帯回線解禁と、俄然iPhoneユーザーへのサービスが向上してきた感もあります。VoIPについては、いろいろ取りざたされているGoogle Voiceの件とも関連があるのかもしれませんね。

いずれにせよ、ますます広がりを見せるスマートフォン市場。日本でも、質的変換が起こるようなネットワークサービスをキャリア主導で行って欲しいものですね。