最低人気の馬の驚異の追い込み劇

そろそろ秋のGIシーズンも近づいてきた競馬。競馬に限らず、レースの魅力の一つに、「他の相手をごぼう抜き」というものがあります。競馬でも、追い込み馬が勝つときはそういった展開になることが多いですね。ただ、追い込み馬というのは気性的に問題があって追い込みをせざるを得ないケースがあったり、展開次第では追い込んでも全然届かないことがあることがあるなど、脚質としては少し安定感を欠くところもあります。とはいえ、強い追い込み馬の場合、豪快な勝ちを連続することが多く、最近ではブエナビスタが有名ですね。この前は凱旋賞の前哨戦で古馬に惜敗してしまいましたが、見ていてハラハラドキドキして面白い馬です。

さて、そんな追い込み馬なのですが、先週末の競馬でなかなか豪快な追い込み劇があったようですね。ニコニコ動画でランキングに入っていたのをふと見て、面白かったので紹介してみたいと思います。

最低人気馬の驚異の末脚

注目のレースは以下のものです。


阪神12R サラ系3歳上500万 | 2009年9月12日 | 出馬表・レース結果 | 中央競馬予想・競馬情報〜競馬ラボ〜

レースは阪神12Rのダート1200M 500万下戦。いわゆるメイン後の地味なレースではあるのですが、そのレースで14頭中14番人気だった「アピール」という馬が、なんとも豪快な勝ち方をしています。

スタートの時点で極端に出遅れ、というほどではないのですが、道中は完全に一頭後ろに取り残された状態。最低人気でこの位置取りでは誰も注目していなかったことでしょう。そして、4コーナーを回っても最後方。そのままカメラは前の争いに展開するのですが、次にカメラが後ろに振られたときにすさまじい脚で飛び込んできたのがアピール。そのまま段違いのスピードで他の馬を抜き去り見事に1着。単勝で約2万馬券という大穴をあけていました。

ブロードアピール」との共通性

このレース自体もおもしろいのですが、もう一つ面白いのが伝説の追い込み劇として有名なブロードアピールとの共通点です。以下が有名な根岸ステークスの驚異の追い込みレースです。

京都と阪神、右回りと左回り、GIIIと500万下と違いはいろいろあり比べるのは失礼かもしれませんが、まず馬名からして「アピール」というのがかぶっている、そして牝馬・ダート・豪快な追い込みという点で共通性があるのが面白いですね。というか、むしろ太宰騎手がそれを意識してやってみてみた、とかだったりしないんですかね。最低人気の馬だったことですし。

これからのGIシーズン、果たしてどんなドラマが見られますか。今年も楽しみです。