マリア様がみてる「リトルホラーズ」

自分が本ブログ開設当初からはまっている「マリア様がみてる」(通称マリみて)。長らく続いていたシリーズも前巻で祐巳&祥子編が一旦完結。寂しい思いをしていたのですが、思った以上に早く新刊が発表されました。

マリア様がみてる 34 リトルホラーズ (コバルト文庫)

マリア様がみてる 34 リトルホラーズ (コバルト文庫)

その発売が今日と言うことで、ひさびさにワクワクしながら新刊を購入。一気に読んでしまいました。以下、ネタバレ気味なところもあるので、注意。

内容としては、たしかに祐巳達が3年になり、菜々が入学していて年度は変わっている新シリーズ。まず冒頭にいつもの「ごきげんよう」で始まるお約束のリリアン女学園の説明がないことに違和感。何か意味はあるのかな?展開としては、菜々の視点で語られ、つなぎの部分&短編集というバラエティギフトと同様の方式。ただ、短編の方はいずれもリリアンが舞台ではありますが独自キャラばかり。また、「リトルホラーズ」というタイトルもあいまって、ちょっと不気味な、不思議な話ばかりとなっているため、多少これまでのマリみてとは印象がことなりますね。個人的にはちょっと分かりづらいところもあって微妙でした。

一方、つなぎの部分は従来のマリみて。ノリが良く、おなじみのメンバーが次々に登場してイベントが起きていきます。多少無理のある展開も、いつも通りと言えばいつも通りですね。ただ、最後のオチのところはちょっと意表をつかれました。「え、そういった展開なんだ?」って感じでしたね。別にあえてひねって落とさなくてもよかったようにも感じたのですが、これもマリみてらしさでしょうか。

由乃と菜々の姉妹喧嘩やそのやりとりが、他の姉妹の甘い関係とまたひと味ちがっていい感じですね。最近けいおん!を見ていたからか、由乃にくってかかっていく感じが梓のイメージで脳内再生されていました。最後のパーティーの王冠は蓉子が作った奴ですよね。そのあたりの小ネタもにやりとさせられます。祐巳が菜々子に、由乃の気持ちをさらっと語るところもにやにやしましたね。

とりあえず、今回はバラエティギフト型式の短編集に、新学年編がすこしまざっている雰囲気でした。後書きを見る限りでは、また短編をいくつか書いているようで、今回のような型式になることもにおわせていますね。ただ、まだ模索中と言うことではありますので、できれば新学年での書き下ろし長編も期待したいところです。乃梨子の妹候補ぐらいは、まだ新キャラを出す要素はありそうな気もするのですが。瞳子の妹だと、ちょっとまだ瞳子自体の祐巳妹としての掘り下げが甘い気がするので。

いずれにせよ、今後の展開に期待したいと思います。