任天堂とはてなのコラボレーション実現「うごくメモ帳」

好調を持続しているニンテンドーDS。その新機種DSiも、なかなか好調に推移しています。

ニンテンドーDSi ホワイト【メーカー生産終了】

ニンテンドーDSi ホワイト【メーカー生産終了】

ニンテンドーDSi ブラック【メーカー生産終了】

ニンテンドーDSi ブラック【メーカー生産終了】

従来のDS Liteとの目立った差分が少ないDSiですが、一つ大きな特徴としてあるのが「DSiウェア」というダウンロードソフト配信。その配信内容が先日発表されていたのですが、その中の無料配信ソフト「うごくメモ帳」について、思わぬ動きをみせてきました。それは、任天堂はてなのコラボレーションです。

詳細は、任天堂の「社長が訊く」、およびはてなの「うごくメモはてな」で公開されていますね。

Touch-DS.jp - 社長が訊く『ニンテンドーDSi』
うごメモはてな - メモからはじまる新しいコミュニケーション!

はてなが絡んであることもあり、はてなブックマークの数も半端じゃないですね。

ネットコンテンツに敏感な岩田社長の立案でのコラボ

社長が訊くの方を読むと、はてなと組むことを考えたのは任天堂の岩田社長の模様。特に、椅子に反対向きに座って、「はてなさんとやるのはいいかも」、「おもしろいなあ、それ、おもしろいなあ、それ」とつぶやいていたあたりは、任天堂社長と言うよりも、純粋にネットコンテンツを楽しんでいる人の感覚ですよね。はてなとのコラボをワクワクしながら発想できる人が、世界トップ企業の社長に座っているというのも、なかなかすごい会社ですよね。

はてなと組むことでの任天堂のメリットは、一つはネットワークコミュニケーション関係のインフラ整備を任せられること。任天堂は大きな会社ではありますけど、社員の数はそこまで多くありません。そのため、各種サービスでは度々その業界の第一人者の会社とコラボしてきたわけですが、今回はその選択として「はてな」が選ばれた形ですね。元々は独特の新しい要素なだけに自社でやることも考えていたようですが、ラボなどで様々な実験をされていて他のブログサービスとは一線を画している「はてな」は、岩田社長から見て新しいことをやる上でのパートナーとしてOKサインが出た形ですね。

また、もう一つの大きなメリットが「コンテンツの監視」。子供の理由も多いだけに、卑猥な表現や犯罪と絡んだ表現などには任天堂もDSやWiiのブラウザでもフィルタリングサービスを提供していますが、これらはすでにPCや携帯のフィルタリングで技術的に洗練されたものを利用しています。それに対して、今回は全く新しいサービスだけに、いきなり既存のフィルタを持ってくるわけにもいきません。それを「はてなユーザーによる監視&通報」を軸に据えた管理を行うようです。まずはPC上で公開、DSi上で公開するまでは一定時間問題報告が無かったものが公開されるというように、時間差を設ける模様。このあたりは、はてな側の過去の経験とユーザー層に起因する感じでしょうか。

はてな側も顧客の拡大効果が期待

はてな側のメリットとしては、やはり知名度アップが大きいでしょう。今でもネット界では十分有名ではありますが、アメーバやmixiなど他にも有名どころは多数あります。そうした中で、日本で多大な影響力を持つ任天堂の一コンテンツをまかされるということは、非常によい宣伝効果となるでしょう。DSiではネットへの接続をより喚起した作りになっているのですが、これまでネットコミュニケーションにあまり興味が無かった人が最初にふれるサービスが「はてな」になるとなれば、その後の様々な広がりも期待できますからね。

実際、自分は長らくはてなダイアリーのサービスを使って、このブログを続けているのですが、そのきっかけはゲームのリンク集として使っていた「はてなアンテナ」の仕組みが面白かったこと、それからその関係の日記がはてなダイアリーで書かれていたことがきっかけでした。その後もアンテナ、ブックマーク、カウンタなど便利に使わせてもらってます。なんだかんだ言って、自分が普段利用するサービスが一つ出来ると、その他の要素もそこに集約したくなるんですよね。そうした意味で、これがはてなワールドをどの程度広げるのか、その展開が楽しみでもあります。

待ち遠しいサービスイン

「うごくメモはてな」のサービスインは12/24のクリスマス。時期が時期だけに、クリスマスプレゼントで買った&買ってもらった人が多数利用しそうですよね。カメラとかも使えるだけに、隠語や局部写真などひどい投稿もいろいろ想定されるだけに、どの程度通報機能が有効に機能するか。そして、パラパラマンガという機能をライトユーザー層がどのように活用するのか。いろいろと不確定要素も多いだけに、サービスイン後どうなるのか、楽しみですね。