Wii『零 〜月蝕の仮面〜』でフリーズ&コンプ不可バグ発覚

サードの主力タイトルがPS3Xbox360で展開されることが多い中、テクモの人気ホラータイトルである『零』シリーズの最新作『零 〜月蝕の仮面〜』がWiiで発売されました。

零 ~月蝕の仮面~ - Wii

零 ~月蝕の仮面~ - Wii

本作はテクモの制作ですが、任天堂が監修・プロデュース担当となっています。

テクモ:任天堂監修、Wiiで和風ホラー「零 月蝕の仮面」 今夏発売(まんたんウェブ) - 毎日jp(毎日新聞)

感じとしてはちょうど1年前に出た「フォーエバーブルー」と同じような感じですね。こちらはアリカ制作の「エバーブルー」シリーズを任天堂販売で出していた形でしたから。

フォーエバーブルー - Wii

フォーエバーブルー - Wii

フォーエバーブルーというと、独特のリラックスできる海洋探索が素晴らしかった一方で、回収騒ぎに発展した「シノノメサカタザメ」で発生するフリーズバグが印象的だったのを覚えています。

任天堂、連日の不具合発覚 〜 Wii新作「フォーエバーブルー」でフリーズバグ - わぱのつれづれ日記

それから1年を経て発売された今回の『零』なのですが、フォーエバーブルーと同等か、それ以上のバグが発覚してしまったようです。

特定の条件でフリーズ&おまけ要素がコンプリート出来ない不具合

今回発覚した内容は以下のもの。

1.ゲーム中に止まってしまう
“三ノ蝕 忘日”において「暗号のようなメモ」を入手した後、灰原病院ニ階の医師詰所奥の扉を開こうとするとゲームが止まります。回避するためには、一階院長室に入り、「暗号のようなメモ」をヒントに院長室内のインターホンに3つの数字を入力して先へお進みください。


2.霊リストに空欄が残る
霊リストの最大撮影数は233と表示されておりますが、実際は227となり、下記番号が空欄となります。

[空欄となる霊] No.32、No.101、No.174、No.176、No.182、No.211


3.封印が解けないアイテム欄がある
ゲームクリア後に出現する「エクストラ」にて、封印が解けないアイテム欄がひとつあります。
『零 〜月蝕の仮面〜』お知らせとお詫び

まず1つめはフリーズバグのようですね。回避策はあるようですが、普通にプレイしていて、ユーザーが意図しないところでフリーズするというのは、コンシューマゲームとしては致命的でしょう。セーブしていないと、それまでに費やした時間が無駄になってしまいますしね。

個人的には2と3の不具合の方もひどい感じはしますね。2番目は、要するに撮影できるはずの霊がバグにより撮影できないというもの。登場条件などで、不具合があったのかもしれませんね。さらに、3番目はこれだけ見ると別のバグのようにも見えますが、攻略Wikiによれば2番目の不具合に関連した不具合の模様。

解析してみた

霊リストコンプで「祭」開放確認

[空欄となる霊] No.32、No.101、No.174、No.176、No.182、No.211
32 通路を歩く助手
101 部屋の前に立つ男
174 相庭 崇 -咲-
176 相庭 伊織 -咲-
182 雨木 一人 -咲-
211 遠野 椿 -咲-

零〜月蝕の仮面〜攻略wiki - バグ情報

要するに、「霊リスト」のコンプリートが「エクストラ」の要素を解除する条件だった訳ですが、霊リストコンプリートが出来ないために結局このエクストラが解除されないということのようです。

回収は必至?

今回の不具合、まず1番目のフリーズバグ自体がかなり致命的ですよね。他のメーカーでは放置された例も結構あるようですが、任天堂の場合は昨年「フォーエバーブルー」において回収を行った経緯があります。

フォーエバーブルー 結局交換対応に 〜 店頭分も回収 - わぱのつれづれ日記

そうした経緯を考えると、今回も交換・回収対応が取られると考えるのが妥当な感じがします。もし今回これが回収交換対応にならなかったとすると、その対応の違いが何か問われることになりそうです。(まあ、この手の対応は「損して得取る」会社だと思うので、後ほど交換のアナウンスはされると思いますけどね。)

一方、2,3のバグについては、単純なプログラムのミスならばいいですが、出てくる霊が代わったりするわけで、果たしてここの修正だけすばやくできるかどうか。おまけ要素だけならば、最悪セーブデータの方にパッチを当てて、これらリストを強制有効、エクストラも227分撮影すれば開放、という策も無くはないでしょう。ただ、上記のフリーズバグと含めてどうせ交換対応するのであれば、ついでに直しておいて欲しいところでしょうね。

問われる任天堂&開発メーカーの品質保持体勢 〜 消費者が安心できる対応を

しかし、今回のバグも昨年のフォーエバーブルーと同様、「なんでデバグ段階で見つからないのか」と思わせる内容ですね。特に、おまけ要素コンプリートなんて、1人のデバッガにコンプリートをさせておけば容易に分かるバグではないでしょうか?一体、どういったテストリストを用意していたのでしょう?

今回の件でも、発売から1週間が経過した段階の情報。この間に実際リストコンプしようと必死に頑張っていたプレーヤーが、バグの件を知って脱力されている例も見られます。ゲームのコンプリート=ゲームのクリアと考えている人からしたら、今回のバグはある意味「クリアできないゲーム」になってしまったのかもしれません。やはり、バグ対応により「完全版」を購入者に配布して頂きたいところですよね。

フォーエバーブルー同様、任天堂+外部開発会社という組み合わせで起きた再度のバグ。1年前の教訓を生かされなかったのは残念です。とりあえず、いつも通り素早い回収・交換のアナウンスを行い、今後同様の検出安易なバグを残さないような開発・品質保持体勢の見直しを早急に行って頂きたいものです。