大きくプレイ環境を変えるXbox360の新システム

E3も終了しましたが、FF13Xbox360版発売発表のほか、いろいろトピックスがあって触れられなかった、Xbox360の新システムについて触れてみたいと思います。

Xbox Liveの新サービス“The New Xbox Experience”セッションレポート

最大の騒音元・DVD回転音を回避可能なHDDインストール機能

今回の発表で、既存ユーザーからなんと言っても注目なのはHDDインストール機能ですね。Xbox360では、コアシステムと言うHDDなしのモデルがあるために、HDDなしでもプレイできるようにする必要がありました。そのため、スタンダードシステムでHDDがあっても基本的にはディスクは回転しつづけ、その風切音が大きな騒音元となっていました。一応、HDDがあればキャッシュ機能としてロード短縮などにはつながるのですが、PS3のように最初からHDD内蔵を基本としたシステムと比べると、そのHDDメリットを完全には生かしきれていない印象もありました。

そんなXbox360において、過去にすでに大量のHDDなしで動くゲームがある中、今後もHDDインストールはサポートされないかと思いましたが、今回の対応は過去の作品もすべてHDDインストール可能にするとのこと。これはかなり力技での対応を行っているように予想されます。おそらく、各ゲームのディスクをまるごとHDD内にイメージ化する対応なのではないでしょうか?PCなどでも、ISOイメージとしてPC内に取り込むことはありますが、PCだと普通にそこから別途インストールしてプレイしますから、ちょっと違う感じです。

こうしたイメージ化する方法のメリットは、過去のソフトがシステムレベルでHDD対応になるというところ。これは、既存のゲームユーザーにはありがたいところですね。一方で、欠点としてはどうしてもインストール容量が多くなりがちであること。ディスク上のファイルだと、ある程度ロード軽減のために冗長なファイルなどを配置している可能性があります。ディスクイメージを作る形式だと、こうした部分もエミュレートするためにHDDにインストールする可能性もあるんですよね。もちろん、このあたりをうまく工夫してサイズを削減することもできないことはないのでしょうが、過去のXbox360ソフトすべてでのHDDインストールを対象とする場合は、なかなかこったことは難しいように感じます。今後発売されるソフトは、HDDインストール用に工夫されている可能性はありますけどね。

ということで、既存ユーザーとしては、騒音が解消されると言うことはうれしいものの、HDD20GBではこころもとないところ。大容量HDDも欲しいのですが、純正120GBのHDDは高いですからね。PS3の、バルクHDDでも使える形式がうらやましいです。その分、ゲーム改造などへの対策がしっかりしているのは、XboxLiveでネット対戦をしている人からするとありがたいところなんでしょうが。値下げや、値段据置容量増加などをお願いしたいところです。

あとは、起動時に元ディスクの挿入が必要となるところも、できればXboxLiveでのオンラインアクティベーションとかで対策できるようになっているといいんですけどね。中古に売られて困るなら、2ヶ月ごとにディスクのチェックが必要とかでもいいので。ディスクの入れ替えが面倒で、同じゲームばかり遊ぶ、ということも結構あるので、できればディスク入れ替えの手間も解消できるようになっていて欲しいです。

Miiを意識?したアバターシステム

続いては、アバターシステム。元々任天堂スーパードンキーコング、MSでピニャータを作ってきたレアが担当しているだけに、MSにしては結構かわいらしい外見。PS3のリアル路線のHomeよりは日本人受けしそうな感じもします。

Miiを思わせるところも多いですが、Miiは元々DSで計画されていた似顔絵ソフトがベースになっており、かなり細かなチューニングが行えることが売り。一方、Xbox360版は基本的にはパーツを選ぶだけ、その後DLCなどでいろいろパーツや服を配信といった、いわゆる普通のネットであるアバターシステムという感じです。

このシステムで、どこまで自分の分身が作れるか。いまのところオヤジキャラの画像が多いので、もっといろいろなデモ映像が見てみたいところです。

すっきりしたイメージの新UI

お次はUI。これまでのXbox360では、ブレードと呼ばれる独特のインタフェースを採用していましたが、ちょっとセンスがアメリカンで、野暮ったいイメージがありました。壁紙をいろいろ変えることはできましたけど、そもそものブレード部分が野暮ったいんですよね。

それに対して、今回のUIはがらっとイメージが代わり、ゲームなどもアイコンで視覚化されて、見やすくなっています。上下と左右での操作系というのはPS3XMBを思い起こさせますし、視覚化のところはVistaのAeroのWindowリスト表示や、Wiiのチャンネル一覧などがイメージされます。それらを融合してすっきりまとめた感じがしますね。使用するのが楽しみです。

一方、これまでブレード用に買っていたテーマなどが使いまわせるかどうかも気になるところ。自分は無料のものしか落としていないですが、アイマスとかいろいろ有料のテーマもありましたからね。これらが、アップデートしたら使えないと言うのは、さすがに通用しないでしょう。ダッシュボードは一階層下に残っているので、そこに限定されるのか、それとも新UIの壁紙的に利用されるのか。このあたりの対応が気になるところです。

日本での展開が気になる動画配信

その他としては、動画配信サービス。PS3でも目玉機能とされており、最近はアクトビラなど各種サービスでもネット配信が注目されています。レンタルに比べて、返す手間が要らないというのが大きなメリットですし、日本でも期待したいサービスですよね。海外では各種連携が進んでおり、今回米大手Netflixも独占契約と、非常に充実したサービスとなっています。BDドライブなどをつんでいないだけに、それを補う形で、HD動画の安価なレンタル機能が実現すると、生臭なユーザーとしてはありがたいです。

秋の更新が待ち遠しい

以上、いろいろ触れてきましたが、正直既存のXbox360ユーザーとしてはFF13よりも非常に魅力的な要素が多くある更新のように思われます。あとは、日本でのサービスが海外と同等の質を保てるかどうか。あと、HDDをもう少し買いやすくなってほしいところ。

ともかく、秋に行われるという大型アップデートを楽しみに待ちたいと思います。