任天堂、Nykoのワイヤレスヌンチャクを提訴

世界的に成功しているWii。ライバル機に比べて安い価格設定も受けている要因だと思われますが、一方でワイヤレスコントローラなのに公式には電池しか対応していないとか、標準のヌンチャクスタイルでは間のワイヤーが煩わしかったりとか、コストダウンの影響で幾分不便を感じるところもあります。
このあたりのところは自分も発売時から気になっていたところであり、充電池などはすでに多数のメーカーから周辺機器として専用のものが発売されていたりします。任天堂が公式に出していないことの方が不思議なくらいですね。

一方、ヌンチャクコントローラについても、個人的にはワイヤレスへの関心は強く、自分の日記でも何度か取り上げてきました。

Wii用ワイヤレスヌンチャク登場 - わぱのつれづれ日記
既存のWii用ヌンチャクをワイヤレス化するセットがNykoから登場 - わぱのつれづれ日記
グリップ部分をカバーする形のワイヤレスヌンチャクアダプタ - わぱのつれづれ日記

日本での発売も期待されたワイヤレスのヌンチャクなのですが、ここに来て驚くべき展開を見せました。なんと、任天堂がこのワイヤレスヌンチャク発売元を訴えたというのです。

任天堂、ワイヤレスヌンチャクのNykoを訴える - Engadget Japanese

形状・材質・名称まで一緒だったことが問題に

Engadgetさんのところの記事によりますと、問題になったのは「材質」「形状」「名称」の3点も酷似していたから、ということ。たしかに、写真を見るだけでもほぼ形状は一緒ですし、材質も同じように感じます。名称に「ヌンチャク」と入っているのも、任天堂の主張通りだとは言えます。

ただ正直、訴えるならば、まず任天堂自身でワイヤレスヌンチャクを出してから訴えて欲しい、と思いますね。こうしたゲーム機の世界では、元々のハードで不満が点があっても、それを周辺機器で補うことができるというのが、いいところだと思うんですけどね。こうしたことでいちいち訴えていては、消費者はいつまでも本体の不満を我慢していなければいけない状態にもなりかねません。任天堂自らがそうした不満を解消することなく、ただ権利を主張して訴えるのでは、ちょっと納得できないところもありますね。

消費者の満足度向上につながる行動を

具体的な展開は、今後の審判次第だとは思いますが、個人的に今回の件は任天堂に対する好感度が下がる事象でしたね。この手の法務に厳しい会社なのは昔からですし、権利を正しく主張することは間違ったことではありません。便利になるなら、他社の権利を侵害してもいい、なんて事も当然ありません。ただ、少なくとも任天堂には、トータルでは消費者の満足度向上につながるような行動を示して欲しいものです。近々公式のよりスマートに実装したワイヤレスヌンチャクが出るなら、歓迎なんですけどね。