「Wii Fitを通じたダイエット」成果レポート 〜 発売から半年で体重約15kg減を達成

WiiSportsでの直感的プレイで一躍注目を集めたWii。秋頃勢いはだいぶ落ち着いたのですが、昨年12/1に発売されたWii Fitで再加速。今やWiiを代表するソフトとして、週間売り上げランキングの常連となっています。

Wiiフィット (「バランスWiiボード」同梱)

Wiiフィット (「バランスWiiボード」同梱)

そのWii Fit発売から今日でちょうど半年。あまりダイエット効果などは期待せず購入したWii Fitだったのですが、この半年プレイを続けて、個人的にはめざましい成果を上げられたと感じています。Wii Fit購入後の今日までの体重等の変化は、おおざっぱに言うと以下のような感じです。

期間 :半年(2007/12/02〜2008/6/1)
体重 :約15kg減
体脂肪率 :約10%減
エス :約13cm減

体重の減り具合の推移は以下のような形です(現体重を起点)。運動貯金の合計は約47時間といったところです。

本エントリでは、Wii Fit発売半年といういい区切りですので、自分の半年間のWii Fitを通じたダイエットの取り組み、およびその成果などを紹介してみたいと思います。

Wii Fit購入にいたるまで

自分がWii Fitを購入する前の体重は、BMI的にはWii Fitの指標で言う「太りぎみ」の領域に入ってしまった状態。個人的に前々からコンプレックスを感じていた部分でした。

ただ、これまでもダイエットを気にして食事を気を付けたり、スポーツをしたりしたものの、どうしても三日坊主になりがちで、効果があがりません。極端にそれ以上太りもしないけどやせもしない、「高値安定」な感じで何年も生活していたため、大きくやせることは半分あきらめてもいたんですよね。一昨年のビリーザブートキャンプが流行ったのを見て、「あれぐらいやらないとやせないだろうな」「でも、あれを続けるのは無理だろう」と思っていました。

以上のような経緯から、Wii Fitについても当初はダイエットという視点では非常に懐疑的で、そっちの目的では全然関心が沸いていませんでした。ただ、ファミリースキーがバランスボードに対応したと言うことで、WiiSportsの時と同様斬新な操作性が楽しめるかもと、ゲーム方面の興味で購入を決意した形です。

ファミリースキーがバランスボードに対応決定!〜発売は1/31 - わぱのつれづれ日記

Wii Fitを購入時の印象

こうした経緯だったので、とくにWii Fitの予約もしておらず、発売2日目の2007/12/2に店頭で購入した形です。購入当日も熱心にプレイしたのはスキーやジャンプなどのバランスゲームでした。ただ、トレーニング部分についても実際にプレイして見ると思った以上に楽しく、好印象を受けたのを覚えています。

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その後、バランスゲームについてはすぐに飽きが発生。一方で、ヨガが思った以上に楽しく、継続的なプレイを行うようになりました。プレイをするのは、毎日安定して計測が出来るよう日付が変わった0時少し後としました。一応毎日継続はしていましたが、当初は運動時間は15分以下とたいした量ではなかったですね。それでも、これまで面倒だった「平日での汗をかくような運動」を手軽に室内でできるということは、大きな転機ではあったかもしれません。

徐々に運動が習慣化

自分の中での意識が変わったのは、正月の帰省から戻ったあたりでしょうか?正月までの1ヶ月はなんとなくで2kgぐらいやせており、「ちょっとは効果あるかも」と思い始めていたところだったのですが、正月に思う存分飲み食いしたからか、その後1週間で一気に1kg以上右上がりの増加に。これを見て「油断するともろにグラフに現れる」というのを実感した形です。(その後も旅行や飲み会後にピンポイントでグラフが上昇するのを見て、その後のリカバリーのモチベーションとなりましたね。)

この頃にはちょうどトレーニングメニューも一通り出現しており、Wii Fitを続ける上で非常に重要なトレーニング「ながらジョギング」も登場していました。また、ヨガなどのトレーニングをやると、それに対応した形で「おすすめトレーニング」が表示されるのもポイントに。この二つを組み合わせ、自分は下記のような定常的スケジュールを組むことにしました。

  • ヨガのメニューから、これまでの試行回数の少ないものから一つ選んで実行
  • 終了後、表示される「おすすめトレーニング」の指示通りの筋トレを選んで実行
  • 最後に「ながらジョギング」を20分実行

これで、大体24〜28分程度のトレーニングメニューになります。一応目安は1日30分の運動と言うことだったので、これにプラスしてバランスゲームを数回やることもありましたが、あまりそこはこだわらなかったですね。とにかく「気楽にできること」を念頭に毎日続けるよう心がけました。つらいと続きませんし、頭で毎回考えるのも面倒なのでルーチンワーク化するほうがいいと思ったんですよね。

ちなみに、「ながらジョギング」の間はもっぱらTVか「ニコニコ動画」を見ながらプレイ。20分のジョギングだと30分番組ならちょうど1つ分、ニコニコ動画だと、コンテンツにもよりますが3〜6個見ていれば終わりますね。動画切り替え時は、+ボタンを押すと一時中断できるので、その状態で新しい動画を選択した後、また+ボタンで解除してジョギング再開。リモコンのスピーカーから音が出るので、ゲーム画面を見なくてもこの程度の操作はできます。コンテンツとしてはノリの良いものを選んだ方が思わず身体も動いて汗がかけます(足音による騒音に注意は必要ですが。)

あと、疲れているときはジョギングを省略するときはたまにあります。また、短時間で終わりたいときはジョギングの代わりにもう一個筋トレをやったりと、そのあたりは柔軟に対処していましたね。

体重は綺麗な右肩下がり〜間食等にも注意

上記のようなトレーニングを始めることで、体重は順調に減量。こうした成果がダイレクトにグラフになって見られるのが、Wii Fitのいいところですね。短期的に0.5kg以上増減した際、「1週間」の範囲だと大きく体重が変化したように見えて動揺したりしますが、「1年」の範囲まで広げると、こうした1日あたりの増減は目立たなくなり、大きな体重変化の傾向を一目で見ることができます。こうした機能も、モチベーションにつながりましたね。

こうして記録として残るようになってくると、日頃のゲームの癖かその記録にこだわるようになってきます。運動以外でも、まずは身近な食事から気を付けるようになりました。平日飲むドリンクとして、これまではペットボトルのコーヒー飲料が多かったのですが、これをノンカロリーコーラや炭酸水などに変更。また、日中おなかが空いたときも、出来る限りボトルガムをいくつか噛むことで空腹を抑えるようにしました。また、夜型な人間のため夜お腹が減ることはたびたびあり、夜食としてカップラーメンなどを食べることもあったのですがそれを自重。我慢できないときは蒟蒻ゼリーを2・3個食べることで対応しました。

このあたりの、生活習慣的な余剰食物を抑えたことが、ダイエット的には一番効果が大きかったとも思いますね。ただ、これを抑えようと思ったのも、「WiiFitでグラフが下がっていくのを見るのが楽しい」というのが一つの動機なので、全くの無関係ではないと思いますが。

さらに一歩進んだダイエット「カロリー記録」

その後も順調に月2kgぐらいのペースで減量は続き、特に苦もなく続けられたことから、4月よりもう一歩踏み込んだダイエットをしてみることに。具体的には、食べたもののカロリーを記録するようにし、1日のカロリーを大体1500kcal程度に抑えるようにした形です。この効果は絶大で、4月だけで4kg減。

ただ、一方でこのダイエットは諸刃の剣だったか、身体が疲れやすくなったり、風邪を引いてしまったりと、体調を崩してしまった感もあります。身体的には少ない食事の量でも平気にはなってきたのですが、最近はもう少し大目にカロリーを取るようにしています。お菓子とかを食べるとあっという間にカロリーは取れるのですが、それは何か違う気がするので、極力3食の中で取るようにしています。

ダイエットの成果

上記のような感じで、Wii Fitを通じたダイエットを続けた結果、冒頭でも述べたように、半年で体重が約15kg減。別途測っていた体脂肪も約10%減少し、ともに標準指標を下回ることができました。Wii Fitを始めた当初は全く意識しておらず、本当にこれが達成できたことが信じられないところです。

実感として感じることが出来るのは、やはり身体の客観的変化ですね。お腹周りの脂肪が減ったおかげで、ウエストがぐっと縮まりました。鏡で見ても、それは感じられます。使用前・使用後の写真でも撮っておけばよかったと悔やまれるところですw。ズボンもこれまでのものより一気に13cmほどウエストが細いものがはけるようになり、細身のズボンなどもトライすることができるようになりました。逆に、これまでのズボンをはくと両腕がつっこめるほどのブカブカで、新たに買い直さなければならずその点では誤算だったりしますが。

一方で、「ダイエット成功=引き締まった身体」になったかというと、そこまででもありません。たしかに、腹筋の部分などは若干盛り上がって見えるようなところもありますが、思ったよりも腕とかお腹とかはぷよぷよしています。やはり、ながらジョギング中心のトレーニングとカロリー制限では、あまり筋力は付かないと言うことなのかもしれません。トレーニングの選択法も、偏りの無いようまんべんなくなっている分、腹筋や腕立てといった純粋な筋トレをやる回数はそれほど多くなかったですしね。また、半年で約15kgと結構なペースで減量をしているため、皮の部分が脂肪の減量に追いつかない、いわゆる「皮余り」のような現象が起きているのかもしれません。このあたりは、今後筋トレを増やしていくなどして改善していこうかと思っています。

一番の効果は「自分自身を意識すること」

今回のWii Fitを通じたダイエットですが、ポイントとなるのはWii Fitでの運動そのものや、カロリー制限そのものだけでは無いように感じています。Wii Fitで毎日体重を量ることで、自分の身体について興味を持つこと、そしてその変化に注目することが一番効果が大きいのではないでしょうか?

Wii Fitの体重を計りつづけるという発想は、元々「計るだけダイエット」として以前より知られていたダイエット思想だったりします。ためしてガッテンなどでも紹介されていたようで、NHKで詳細なページが公開されています。

ためしてガッテン:Q & A:計るだけダイエット

ここで紹介されている方法では、「1日朝夕の2回計ること」「100g単位で計れる体重計を用いること」などが書かれています。Wii Fitでは1日2回の記録には対応していないので厳密には同じ方法はとれませんが、計算制度は100g単位で細かい変化を反映できますし、上記サイトのような記録用紙に自分で記入するような手間を軽減してくれます。つまり、Wii Fitはこの「計るだけダイエット」を実にスマートな形で日常生活に落とし込んでいるキットなんですよね。

また、自分が4月よりあわせて挑戦している「カロリーを記録」というのは、NHKマンガ夜話などでもおなじみの岡田斗司夫氏の「レコーディング・ダイエット」を参考にしたところがあります。

いつまでもデブと思うなよ (新潮新書)

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レコーディング・ダイエットのススメ

自分の場合、上記の書籍やページを詳細にチェックしたわけではなく、基本的には単にカロリー記録をしていただけですが、これもやはり「自分が食べているものを意識する」ということに非常に効果がありました。通常の食事のカロリーを記録していて、ふとお菓子などを食べようかと手を取り、裏のカロリー表示とか見ると愕然とするんですよね。楽におにぎり数個分のカロリーがあったりして。ドリンクなんかも、「100gあたりのカロリー」とかせこく書いてありますが、これも量で換算したら結構なもの。より一層お菓子やデザートを取る機会は減った形ですね。逆に、豚しゃぶサラダなどは肉であっても低カロリーだったりと、料理法によってもいろいろ違うのはなかなか新鮮でした。

これからの取り組みについて

とりあえず、なんだかゲーム感覚で大幅ダイエットを達成してしまった訳ですが、標準体重になってしまった以上、これ以上無理にダイエットをするのも身体に悪いように感じています。ウィーボ君にも「現在の体重を維持しましょう」とか言われていますしね。ただ、いまだ体重は下げ止まりを見せていないので、今のままの食事・運動を続けるべきか否か、なかなか悩ましい状態にはなっています。体重がどんどん下がっていくのを見るのは結構楽しかったんですけどね。

現状、やせた割には引き締まった感じがしないので、Wii Fitでの運動も筋トレの比率を少し上げようかな、とは思っています。とりあえず最近は通常のメニューにプラスして腹筋30回を毎回加えるようにしています。あとは腕立てや身体水平支持なんかも今後は混ぜていくといいかもしれませんね。食事については、筋力を増やすためにももう少しタンパク質を積極的に取るようにしようかとも思っています。なんだかんだ言って、このあとのリバウンドも怖いところなので、Wii Fitでの身体測定を欠かさず気を配っていきたいですね。

以上、長々と自分の半年間のWii Fitでの取り組みを紹介してきましたが、当たり前のことですがこれはあくまで自分の一例。個人差はあるでしょうし、「Wii Fitをやったら必ずやせる」というものでもないでしょう。自分は抵抗なく続けられた毎日のルーチンですが、人によっては苦痛に感じるかもしれませんし、そもそも毎日30分程度のまとまった時間がとれない人もいるでしょう。

ただ、「自分自身を意識すること」という基本的なところは、そのダイエットの程度に関係なく有効な事ではないかと思います。Wii Fitをこれから買おうと思う人、またすでに買ったけど飽きてホコリをかぶっている人も、まずは「継続的に体重を計ること」から取り組まれてみるといいのではないかと思います。このエントリが一つの参考になれば幸いです。