2月の据置ゲーム機販売台数・WiiはPS3の4倍

年末商戦、そしてお年玉商戦を経て落ち着いてしまった間のあるゲーム機戦争。携帯ゲーム機では王者DSとMHP2Gを控えて勢いに乗るPSPとが拮抗していますが、据置ゲーム機ではWiiFitスマブラという対象が異なるキラーソフト2本を抱えるWiiが独走状態となっています。その2月の販売台数について報じているのが以下のニュース。

任天堂のWii、PS3の4倍の売れ行き - ITmedia News

ソースはエンターブレイン。2月の販売台数はWiiが331,627台で、PS3は89,131台と、記事では約4倍(実際には約3.7倍)の差が付いているようですね。2月単独で見れば、Wiiはこれといった新作は無し。PS3デビルメイクライ4があったのですが、結果はこの通り。ファン層が固まっており、初動命のPS時代を引きずっているPS3タイトルに対して、DS同様新規による持続的な購入が多いWiiの方が有利な展開となっているようです。

持続的売り上げが見込みづらい既存ファン層

固定ファン層は、出すゲームの内容を考えやすく、1人あたりの購入数もそれなりにあり、売れ行きも予想しやすいので商売はしやすい客層でしょう。ただ、そうした上質顧客は縮小を続けており、また消費者側も続編依存性が高く保守的。PS3Xbox360のようなHDゲームで制作費が高騰してしまった現状では、「大作タイトルの続編」ぐらいしか売れる土壌がない気がしますね。ただ、それでもPS3などでは30万本ぐらいに一つ壁があるようなので、その範囲内で利益の出るゲーム作りをしないといけないわけで、「大作の続編を低予算で作る」という、矛盾したテーマを抱えてしまっている感じはしますね。ただでさえ縮小傾向にある固定ファン層が、PS2にもまだかなりとどまっており、Xbox360Wii、DSやPSPなどいろいろなところに分散してしまっているところも、PS3だけに巨額投資しづらい状態のように思えます。

3月の目玉タイトル「龍が如く 見参!」

そんな中、「大作の続編」という条件を備え、他のゲームの販売も比較的手薄な中で発売されるのが「龍が如く 見参!」。これがどの程度売れるのか注目ですね。

龍が如く 見参! - PS3

龍が如く 見参! - PS3

セガが経営不振でリストラ中、スクエニなどがPS3様子見状態で過剰なほどのCMやタイアップを繰り返して発売する作品で、ちょっと必死すぎるところが見えすぎなのはどうかと思うのですが、発売時期の設定自体は悪くないのではないかと。CERO Dであること、前作から舞台を大きく変わっていることなどを考えると、とりあえず20万本が一つの目安となる数字となるんでしょうか?ただ、セガ的にはもっと大きく売れてくれないと困るのでしょうけど。世界的にも売り出すつもりのようですが、果たしてどうなりますか。

3月の対決結果はどうなる?

PS3は、龍が如くに合わせて新色のサテンシルバーも発売。同梱パックもまた発売されます。忍さんの記事によれば、3月中でPS3本体を17万台発売したいとのこと。ちょうど2月の倍程度ですね。

今週発売の主な新作|忍之閻魔帳

一方のWiiはめぼしいタイトルは無し。一応「常識力テレビ」と「メトロイドプライム3」がありますが、そこまで大きな売り上げは見込めないかと。相変わらず3月もスマブラXWiiFitが主役になっていそうな感じがします。また、4月になると新たなキラータイトルとして「マリオカートWii」が出ています。とりあえず、ゴールデンウィークあたりまではWiiの調子は継続しそうな感じですよね。ただ、相変わらず任天堂主体であって、サードはどこでどうやって利益を上げていくのか、いろいろ頭を悩ませそうです。

2008年度の決算も控え、各社いろいろ手を打ってくるだろう年度末商戦。果たしてどんな結果になりますか。