SCEWWSのフィル・ハリソン氏が退社

昨日のエントリでSCEWWSのフィルハリソン氏がSCEJを批判していたことを紹介したばかりなのですが、今日大きな動きがありました。それは、フィルハリソン氏がSCEを退社するというものです。

SCEワールドワイド・スタジオ、Phill Harisson氏が退社。プレイステーションの「Game3.0」はどうなるのか?
Game*Spark - : SCEのフィル・ハリソン氏が突然の退社、Atariへの転職が噂される by riot_兄

自社への批判的なコメントを役員レベルでしていたのである程度想像はしていましたが、これほど急な動きになるとは意外でしたね。これでSCEはハードや全体のポリシーの部分で軸であった久夛良木氏、EyeToyやHomeなどPS3での新しいエンターテイメント推進をしていたハリソン氏という、両方のビジョナリーがいなくなったことになります。

残るはSCEAでゲーム中心に成果をあげて現在SCE社長の平井氏、そして強気で電波気味な発言を繰り広げるSCEAのトレットン氏。PS3もとりあえず「BDを勝利に導く」という大役を一つ果たした状態の中、この先SCEはどういったビジョンをPS3で見せていくのでしょうか?

PS2の単なる延長ではサプライズが無く、ある程度ゲーマーを引きつけられても発展性に乏しいですし、AV機能を強化してもPS2のDVDの時ほどの牽引効果は期待できないでしょう。ゲームがこの世の中の必需品であるのであれば、Wiiよりはるかに高性能で、Xbox360よりも静かであるPS3は魅力的だと思うのですが、ただそれだけでは成り立たないのが娯楽品というもの。もっと大きなムーブメントが欲しいんですよね。

アップルや任天堂が好例で言い古されている内容ではありますが、ハード的革新だけでは売りにならなくなってきた昨今、ますますサービスの部分が製品展開の鍵を握ることになりそうです。果たして、SCEは激しい娯楽戦争で生き抜いていくだけのサービス提供できるのか、今後の方針に注目です。