Xbox360アーケードが登場〜コアシステムの置き換えでHDMI端子付き

北米では好調ながらも日本では相変わらずの低調なXbox360。そのXbox360に新型登場?!という噂がネットで出ていましたが、本日以下のものが発表されたようです。

マイクロソフト、Xbox 360の新パッケージ登場。Xbox LIVE アーケードの5タイトルをセットにしたエントリーモデル

なんのことはない、すでに北米10月には発売されていた「Xbox360アーケード」モデルを日本で展開というだけのようですね。このXbox360アーケードはこれまでのコアシステムの置き換え的な位置づけ。Xbox360本体はHDMI端子付きのFalconとなり、HDDはコアシステム同様無し。ただし、コアシステムでは別売りだったメモリユニットが256MBのものが同梱され、5つのXboxLiveアーケードのゲームが入っており、コントローラも有線からワイヤレスとなっています。定価自体は一緒ですが、実質的にはコストパフォーマンスが上がっている形ですね。

HDD無し・コンポジットケーブルのみ

とはいえ、このアーケードモデルも、ケーブルはコンポジットのみ。HDMIでつなげる人は別途買うのでいいと言うことかも知れませんが、やはりHDゲーム機としてコンポジットしか付属していないというのは大きなマイナスじゃないですかね。画質に詳しくない人だと、付属のコンポジットのまま使ってしまう人もいそうですし。

また、256MBのメモリユニットが付いたことでとりあえずゲームをやる分には結構出来ると思いますが、HDDキャッシュや体験版のダウンロードといったXbox360のメリットを得るにはHDDがやはりあった方がいいと思います。PS3がHDD標準なのはコスト的には厳しいですが、ロード時間短縮など効果がありますしね。もっとも、Pなんでもかんでも各社がインストールしようとして初期プレイに時間がかかったり、パッチで大幅に書き換えること前提で未完成な状態で出されてしまう事態を一部で引き起こしているのが皮肉なところではありますが。ただ、これらはあくまで運用法が配慮不足なだけで、HDD標準であるメリットをもう少しうまく運用する方法はあると思うんですよね。

日本での拡販効果は?

今回新たに出されたXbox360アーケードですが、正直この程度ではたいした販売効果にはならないのではないでしょうか?コアシステムより少しお得になっているとはいえ、その差はそもそもXbox360にあまり興味の無い人にはピンとこないレベル。値段がコアシステムと変わらないのでは、このモデルにより新規に買う人が増えるという感じもしません。

むしろ、HDD無しならば前のコアシステムのままで値段を安くし、HDMI端子付き新型コアシステムの方がお買い得感がある気がします。これなら、古いタイプの通常版を持っている人がFalcon目的で買い換えとかも期待できるかもしれませんし。

もっとも、これでも国内では根本的な解決にはなってこないとは思います。現状のファン相手でやっていけるのならともかく、国内のHDゲーム機市場を奪いたいのであれば、PS陣営の抱えている有名タイトルを持ってくるなどして、まずは知名度を上げる必要があるでしょう。さらに、より小型で静音性の高まった本体を提供することも必要でしょうね。

ただ、こうした日本の国民性を意識した戦略を本社がとってくるかどうか。日本は全世界で見たら市場的には狭いですからね。まずはPS3の攻勢にあっている欧州を重視する方がビジネス的には分かりやすいところですし。とはいえ、WiiやDSが日本だけでなく海外でもうけていることを考えれば、小型や静音といった点についても日本人の感性を満たせるものは、海外でも受けると思うんですよね。そもそもXbox360自体は最初の思想としてそういった思想があったからこそデザイナーに日本人を採用したりしたわけですから、「日本で売れる」という高いハードルに挑戦してみてもいいんじゃないでしょうか。その方が、日本のXbox360ユーザーにも喜ばれると思いますし。