イチローが任天堂山内相談役を訪問

今やトヨタと並んで日本を代表する会社となった任天堂。その功績は現社長の岩田社長と宮本茂氏のコンビによるところも大きいと思います。ただ、その前の社長であった山内溥・現相談役の存在もやはり忘れてはいけないでしょう。なんと言ってもファミコンのブームを最初に起こして引っ張っていった人ですからね。自分が子供の頃は、メガドライブユーザーだったため、正直山内氏はその風貌からして「敵役」という印象が強いのですが、いざDSで任天堂ゲームに多く触れるようになって改めて彼の言動を見直してみると、いろいろと深い言葉があっておもしろいなと思っています。

山内語録

そんな山内氏ですが、上記の語録の中でも触れられているように、以前に大リーグのシアトル・マリナーズが経営難になった際に買収した経緯があります。任天堂アメリカ法人がシアトルにあったことも大きいですね。ただ、山内氏自体は野球に興味がないどころか飛行機嫌いで海外にすら行かないという、これだけ世界的に活躍している日本企業のトップとしては珍しい人物でした。

そんな山内氏が唯一マリナーズに口を出したとされるのがイチローの獲得。これは結果的にいい宣伝効果になっているように思いますね。自分は大リーグが好きでよくBS1で大リーグ中継を見ていますが、その中でシアトルでの試合があるとしょっちゅうバッターの後ろに任天堂の日本語の看板を見かけます。ゲームの興味の無い人に対しても、DSやWiiのイメージをより一般的なものに高める効果になっていますよね。マリナーズイチローを高く評価して高い年俸で雇っているのも、そうしたトータルの効果を意識してのものなんでしょう。

そのイチローですが、この度山内相談役を訪問。珍しい2ショットが実現したようです。

イチロー選手「来季もがんばりたい」任天堂・山内相談役に意気込み - 京都新聞電子版

日本を代表する野球選手と一時代を築いた経営者とが並んでいるのは、なかなか壮観ですね。お互い強いポリシーを持った人物だけに、どんな会話をしたのか興味があるところです。イチローとしては非常に高額な5年契約をしてもらっただけでなく、以前には安打新記録を記念して任天堂の株も贈呈されており、任天堂に対しては雇い主として大きな義理を感じていることでしょう。それに対して筋を通しているといったところでしょうか。

山内相談役、イチロー選手に任天堂株を贈呈 - iNSIDE

任天堂イチローの関係は、現状Win-Winの関係にあると思います。あとは、マリナーズがプレイオフ進出、果てはワールドチャンピオンになることが大きな目標となってくるでしょう。日本企業がオーナーの球団が、日本人プレーヤを擁して大リーグでトップになれると面白いんですけどね。今年のシーズンの活躍に期待しています。