PS2互換復活の望みあり?!〜SCEが「PS3向けPS2/PSPエミュレータ」開発者募集中

PS2互換という大きな要素を切って投入された新型PS23。最近ではそれなりに高いPS2互換機能を積んだ60GB/20GB版の出荷停止もアナウンスされていました。

PS2互換機能付きPS3が1月末で出荷終了〜廉価版新型に一本化 - わぱのつれづれ日記

PS2の互換性を切ったことの要因としては、SCE的な理由としては「PS3のソフトが充実してきたから」というものでした。ただ、実際のところとしてはまずPS2互換性を保つためにHW的に搭載していたチップを減らせることでのコスト削減、それとソフトでもPS2互換を取る上での実装および検証コストの削減という点が大きいと思われていました。

互換機能付きPS3の出荷停止に伴い、ネットでは転売目的や駆け込み需要と思われる60GB/20GBの品切れが見られたわけですが、ここに来てまた「PS2互換機能復活?」と思われるような情報が出てきました。

中途採用:項目は「PS/PS2/PS3/PSPを対象としたエミュレーターの実装と改良」

今回出てきた情報は、SCE中途採用のページにある以下のものです。

募集内容 - 中途採用 | ソニー・コンピュータエンタテインメント採用情報 

要するに、ソフトウェアエミュレータの開発人員募集、という感じですね。この文面からすると、PS3向けエミュレータというだけでなく、PS4?などの次世代システムに向けたエミュレータであり、対象はPS2だけではなく、PSPPS3まで入っています。PSPはすでにTV出力機能などは搭載されていますが、PS3PSPのソフトを実行でき、Cellを使った高精度アプコンとかでプレイできたらそれはそれで楽しそうです。

中長期的R&D?〜将来的な実現可能性は

この情報を見る限り、まだSCEはソフトウェアで互換性を取ることを諦めていないようですね。また、PS4を出したとき用のPS3互換機能も合わせてやっていこうという事のようです。ただ、今の時点で中途採用を募集していると言うことは、PS3にすぐにPS2互換が復活するというわけではないことも、同時に示していると思います。新たに人を集めて開発するのですから、やはり年単位での開発期間はかかる気がしますね。「次世代システム」という言葉が出ていることを見ても、中長期的なR&D的開発な印象はします。R&Dの場合だと、とりあえずやるだけやっといて実際には使わない、ということもざらにあると思われますので、この中途採用があるから必ず「PS2ソフトエミュが将来搭載!」という訳ではないとは思います。

とはいえ、新型PS2の発売を受けて「ソフトウェアでのエミュレーションすら諦めてしまったのか」と非常に残念に思っていただけに、とりあえずまだSCEが諦めていなかったというのはよかったなという感じですね。実際にPS2のソフトエミュが完成する頃にはさすがにPS2プラットホームは廃れているかもしれませんが、ソフトエミュ化しておけばXBOXラシックスのように将来PS2ゲームのオンライン配信ということもできますからね。WiiのVCが回帰ゲーマーに受け入れられているように、PS2で青春時代を過ごした人が将来懐かしさでPS2オンライン配信に手を出す可能性も十分ありますからね。

ファミコンという大きな資産を持っていた任天堂がその後色々ビジネスをふくらませられているように、ソニーにとってもPS2というのは非常に大きな資産なわけです。そうしたコンテンツを生かすことは、長期的なビジネスとして見た場合には重要になってくるのではないでしょうか?とりあえずは、いろいろ山積しているPS2ソフトエミュの技術的課題が解決されることを、気長に期待していようと思います。