PS3・Xbox360同発の洋ゲー「コールオブデューティ4」初週販売はXbox360に軍配

据置ゲーム機ではWiiがダントツでトップを走る中、HDゲーム機として競っているのがPS3Xbox360。北米好調でソフトの充実度やオンライン環境ではXbox360が上回るものの、国内でブランドイメージが高く本体販売台数や国内サードマルチでは圧倒的な差を見せ付けているPS3。海外と国内との乖離現象が見られ、ビジネス的に見てどちらがHDゲーム機としての優位を持てるかまだまだ予断を許さない状態です。

そんな両ハードで同日発売された洋ゲーの大作が「コールオブデューティ4」。

コール オブ デューティ4 モダン・ウォーフェア - Xbox360

コール オブ デューティ4 モダン・ウォーフェア - Xbox360

コール オブ デューティ4 モダン・ウォーフェア - PS3

コール オブ デューティ4 モダン・ウォーフェア - PS3

初日の販売は、忍さんの速報により約1.4万本となかなか熱い展開となっていました。

PS3・Xbox360同発洋ゲー「コールオブデューティ4」初日販売は互角 - わぱのつれづれ日記

初週販売はいつもは水曜日には分かることが多かったですが、今回はあいにくお正月。その初週販売が本日忍さんのところで公開されました。

2007年最後のトップはPS2「スーパーロボット大戦OG外伝」他 | 忍之閻魔帳

初週販売はPS3が約2万本・Xbox360が約2.5万本

忍さんのエントリから該当する箇所は以下のところ。

2機種同時発売で話題となっていた「CoD4」。
初日終了の時点では僅かにPS3版が上回っていたものの
週末で360版が伸びを見せ、初週販売本数では
360版が約2.5万本、PS3版が約2万本と、360版の勝利となった。

以上の通り、初日同数だったものの、週末の伸びはPS3版は約6000本に対してXbox360版は約11000本と2倍近い差をつけて、結果的に約5000本Xbox360版がPS3版を上回った模様です。

洋ゲーXbox360」の看板は維持

個人的に関心があったので初日発売数判明以降もいくつかのショップブログを見ていてのですが、ショップによってPS3が伸びているというところやXbox360が品切れだと言うところなどさまざまで、いまいち結果がどちらに転ぶか分かりませんでした。結局、発売3日間での集計と言うことでスタートダッシュ力のあるXbox360版が有利に働いたのかもしれませんね。結果的には25%ほどXbox360PS3を上回ったことで、洋ゲーに強いとされたXbox360の看板は維持された、という感じですね。(累計でどうなるかはまだ読めませんが。)

過去の洋ゲーですでにPS3版の方が上回るものも出ているようですが、オブリビオンアサシンクリードコールオブデューティ4と、海外の大作洋ゲーは、普及台数が50万台程度のXbox360でも国内で意味ある販売を挙げられることが示されています。ただでさえ洋ゲーがあまり売れない日本で洋ゲーを販売する以上、無視できないプラットホームだと言うことでしょう。今後も、基本的にマルチ対応の洋ゲーは日本でもマルチ販売されるという、一つの指標になったかもしれません。

保守・受動的ゲーマーへの訴求が鍵

今回のCOD4も北米では楽々ミリオンながら2ハード合わせても約4.5万本。グラフィックやAIなどの技術力ではすでに国内サード幹部が認めるほど海外優位な状態ですが、日本ではまだまだ受け入れられていないのも事実。絵柄やジャンルが、そもそも日本人の感覚に合わないというところもありますが、一方でゲームに対してアクティブなユーザーはそのゲーム性や完成度から徐々に洋ゲーの良さを評価しつつあります。後は、日本に多数いる有名タイトル・続編、話題作しか買わない保守的・受動的ゲーマー層にどうやって訴求していくかでしょうね。

特にXbox360の場合は北米で優勢なだけに、洋ゲーをうまく国内セールスの武器としてつなげていくことが、今後の鍵となってくるでしょう。PS3も、国内サードのマルチでは圧倒的な強さを見せますが、国内サードはWiiにソフトラインを割く可能性も十分にあるため頼りきりにはできません。海外のマルチタイトルを有効に使うことが、対Wiiを考慮しても求められてくると思われます。

日本に多数いる保守・受動的消費者へアピールする上では、広報戦略は非常に重要な意味合いを持ちます。よく任天堂の圧倒的な広告量がゲーマーから批判を受けますが、広告の打たれないマイナーな良作がゲーマーからも見落とされてセールス的に沈んでいく一面もありますしね。能動的ゲーマーが減ってしまった昨今では販促活動は避けては通れない要素だと思います。存在感の薄い洋ゲーならなおさらそうです。

ソフトメーカーだけで負担が大きすぎるのであれば、各陣営プラットホームメーカーが援助してでも、本腰を入れてもっと洋ゲーの販促を行うべきかもしれません。SCEとMSが海外の洋ゲーをどのように日本で売っていくのか、その動向に注目したいと思います。