「ゲーム業界は5年後に1/6に」by 野村総研
クリスマスを控えて盛り上がりを見せるゲーム業界。特に任天堂の強さが目立っているわけですが、そんなゲーム業界に対して野村総研が大胆な予測を立てているようです。
ゲーム機市場:5年後、6分の1に縮小? ただし携帯機以外…野村総研予測(まんたんウェブ) - 毎日jp(毎日新聞)
DSやWiiの影響で大きく伸びを見せているゲーム業界なのですが、野村総研的には後5年もしたら急激に失速するという予想のようです。
携帯ゲーム機は別、新型据置ゲーム機が出ない想定
この野村総研の予想がずるいのは、ゲーム業界といいながら範囲を「据置ゲーム機」に限っていることと、5年以内に新型ゲーム機が出たら市場が再活性化すると言っていること。現状携帯ゲーム機に主役が映りつつある中、それを除いた状態で「ゲーム業界は5年後に失速!」と公に予想するのは、いかがなものかと思いますね。
5年間で新型が出ない限りは失速と予想していると言うことは、要するに「Wiiは5年も持たないが、PS3やXbox360も無いので据置ゲーム機全滅」という理論展開なんでしょうね。ネットでよくある「据置全滅論」と似たニュアンスのように感じます。いわば任天堂をはじめとする各陣営に対して、「新型出さなきゃ持たないよ」と軽く煽っている状態ですね。
新型ゲーム機の可能性は?
ただ、たしかに2012年という時期は微妙な時期だとは思います。2011年に基本的にはアナログ放送が終了するように各種業界が動いているので、2011年におけるHDTV普及率は相当上がっている事でしょう。宮本氏自身も「次の出すときは当然任天堂もHDTV」とコメントしていましたし、2011年ぐらいが新型を出す時期としては悪くないタイミングなんですよね。
Wiiも、あくまで開発費用と実際にHDTVを持っている人との比率から見て割に合わないからと言うことでSDにとどめた訳で、別に低性能に作ろうという思想があったわけではありません。HDゲームでの開発がこなれてきて、本体コストも安くでき、なおかつHDTVも普及しているのであれば、あえてSDにとどまる必然性も薄れます。
後は、ライバル機の動向次第でしょうか。HDゲームが大きな伸びを見せるようなら、任天堂も投入を早めるでしょうし。また、PS3やXbox360がシュリンク+クロックアップで強化したような、任天堂がWiiで見せたような新型展開があるかもしれません。任天堂としては、とりあえず開発を進めておき、状況を見て適応したスペックのものを投入する形になるのではないでしょうか?