好調続く海外のWii販売 〜 品薄も深刻化
夏以降、これといった盛り上がりが無く停滞感があったWii。マリギャラでもあまり伸びず心配されましたが、WiiFitがなかなかネットでも好評なようで、年末商戦に向けてまずまず盛り上がってきた感じがします。メディアクリエイトの先週のランキングではWii本体は74764台。新型効果の落ち着いてきたPS3の37092台と比べるとダブルスコアをつけている形ではありますが、先週の約55000台から2万台程度のアップで、任天堂の気合いの入れ方の割には伸びていない印象も受けます。
上記のように、日本でも比較的据置ゲーム機では好調な部類に入りながらニンテンドーDSのような爆発的な売れ行きが継続というところまでは行っていないWii。ただ、海外ではちょっと変わった展開を見せているようです。
日本とはひと味違う北米の感謝祭商戦 〜 Wiiが絶好調、Xbox360も健闘
一つは、世界の半分近い市場規模を持っている北米。
米国で超品薄が続く『Wii』――その理由は? | WIRED VISION
Wiiは11月の最終週だけで、なんと35万台を売った模様。たしかに北米のシーズンまっただ中ではありますが、日本の5倍のセールスというのは流石アメリカ、という感じですね。パーティ文化の強い国だけに、まだまだWiiSportsでの牽引効果があると言うことなんでしょう。こうした人気を受けてか、かなりの品薄になっているようで、日本とはずいぶん印象が異なる形ですね。昨年の日本のDSLiteみたいな状況になっています。
ちなみに、先週の北米でのランキングがGAME SparkさんのところでVGChartzベースの物が紹介されています。
Game*Spark - : VGChartz: Weekly北米売り上げランキング (24th November 2007) by Kako
一位WiiSports、二位マリギャラと盤石の体勢。WiiSportsは本体同梱。マリギャラは日本ではまだミリオンまでは遠い状態ですが、Wiiゼルダと同様、北米ではまだこうした任天堂定番ゲームが強い力を持っているようです。
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一方で、三位以下は北米で強いXbox360が検討を見せています。個人的に驚いたのは3位にForza2がいることですね。
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自分もバリューパック購入以来ちょくちょくプレイしており、オンライン対戦で最下位爆走とかしたりしていますが、挙動が実に生々しく、かといって走行ライン・ブレーキポイント表示もあって下手は下手なりにプレイできるので気に入っています。ただ、発売自体は半年前であり、ここに来て3位にランクインと言うことは、単純にXbox360のPremiumおよびEliteに同梱されているから、ということなんでしょうね。Xbox360本体が1週間で25万台売れていますし。
欧州でも好調
また、欧州の方でも、Wiiに対する関心はかなり高い模様。ロイターの記事では、英国のウェブ検索ワードの第一位になるほどだそうです。
任天堂 Wii、11月の英ネット小売り検索回数ランキングで首位に | Reuters
こうした状態に、北米と同様に品薄状態になっているようです。
英国でもWii品不足は深刻―なんと50万円で落札? - iNSIDE
日本でも転売屋が闊歩していて消費者が迷惑していますが、海外でも同様にオークションでの高値売買が行われているようですね。転売が当たり前のこのご時世では、需要>>供給という状況が続くとすぐこういう状況が起こってしまいますね。
果たして日本の今後は?
上記のように、海外では爆売れという表現に値するほど売れまくっているWiiですが、日本では冒頭に書いたようにそこまで爆売れという印象はありません。なんだかんだ言って日本は世界よりも早く据置ゲーム機から携帯ゲーム機にシフトしており、今年の年末商戦はドラクエIV、FFIV、テイルズと大きなRPGがそろっているDSが主役な感じもします。
ニンテンドー DS発売・配信開始スケジュール / ファミ通.com
一方、WiiはWii Fitの好調がどこまで継続するかですね。任天堂は元々子ども向けに強く、プレゼント需要の大きい年末商戦では毎年強さを発揮していましたが、今後のタイトルとしては任天堂製はなく、NiGHTSとWE LOVE GOLF!といったサードタイトルに頼る感じ。DSとの食い合いでいまいち伸び悩みそうな印象も若干しますね。
本来であればドラクエIX、スマブラ、MGS4なんかがしのぎを削って盛り上がるはずだった今年の年末商戦ですが、延期ばかりでちょっと残念な展開になっています。果たしてこの混沌状況から抜け出すのはどのハードになりますか。