Xbox360バリューパック「ダッシュボード」レビュー

11/1に発売されたXbox360バリューパック。

すでに購入レポートとして、パッケージと本体についての報告は以下のエントリでしています。

Xbox360バリューパック購入レポート - わぱのつれづれ日記

週末は、ピニャータForza2アイドルマスターを各々2,3時間ほどプレイしましたが、今回はまずXbox360本体の全体の制御を取り扱う「ダッシュボード」の部分について、簡単にレビューしてみたいと思います。

初期設定〜いきなりシュールな「Xbox360紹介ビデオ」

起動して最初に行うのが初期設定。まずは言語、地域の設定を選択。そしてゲームデータなどをセーブする「ゲーマープロファイル」を作成します。このゲーマープロファイルの名前自体は後からでも変更可能です。
そして、その後に「Xbox360紹介ビデオ」という名前で、Xbox360の科学についての解説ビデオが流れます。これが非常にシュール。いかにもアメリカ、という感じ。一応内容自体は確かにXbox360のメニュー画面「ダッシュボード」について一通り説明していて分かりやすいのですが、おそらく日本人の購入者はこのビデオを見てドン引きじゃないでしょうか?まあ、ティム・バートンの映画などが大好きな人にはすんなり受け入れられるかもしれませんが。

機能の充実したダッシュボード

初期設定が終わると、ダッシュボードの画面にうつります。ここでは以下の5つの項目が選択できます。

これらメニューは、左スティックの左右やLRボタンで素早く切り替えることができ、そのレスポンスは非常に良好です。ただブレードと呼ばれるデザインは野暮ったい感じがしますし、ゴシックの日本語もちょっと重い感じはしますけどね。フォントを丸ゴシックにするとか、Wiiみたいにもうちょっと柔らかみのあるデザインにすると、一般受け具合も変わってくると思うんですけど、まあMSのセンスは昔からこんな感じですし、仕方ないと言うところでしょうか。

メニューの内、今回はXboxLiveマーケットプレイスはまだしっかり触れていないので、まずは「ゲーム」のメニューについて紹介してみたいと思います。

ゲームのやりこみ仕様を統一化した「実績」

まずは一番中心の機能であるゲームから。この画面では、サインインしているプロフィールについてのゲーム履歴をいろいろ見ることができます。
一つは、Xbox360の特徴的要素である「実績」というもの。これは、いわばゲームに対するやり込み要素をゲーム機全体で統一した仕様として用意しているもので、ゲームごとに条件が用意され、これをクリアしていくと実績として蓄積されていくというものですね。これまでのゲームでも、アイテム図鑑やイベント回収率など、ゲームごとに独自に用意されているものは多かったですが、Xbox360の場合これをプラットホームとして統一した仕組みを用意してしまった感じですね。ゲームを起動しなくてもどのゲームをどの程度やりこんだのかが分かるのは、いかにもゲーマー向けな仕組みですよね。
さらに、XboxLiveに接続しているとこの実績が他人からも見えるようで、皆がどんなゲームをどの程度プレイしているか知ることができます。この辺は、アイマスとかDOAX2の実績があると白い目で見られたりしそうで、何から何までオープンなのはどうだろうという感じはしますけどね。体験版の実績なども登録されてしまうらしく、できれば公開する実績のフィルタリング機能ぐらいは用意しておいて欲しいところです(アップデート対応という噂はあるようですが)。

手軽にライトなゲームを楽しめる「Xbox Live アーケード

その他、「Xbox Liveアーケード」の項目では、手軽に遊べるゲームをダウンロードしてプレイすることができます。有料ダウンロードもあるため、Wiiでいう「WiiWare」のような仕組みを早くから取り入れていた形ですね。ちなみに、バリューパックでは「マイアーケードゲーム」として、以下のタイトルの無料お試し版が最初から入っています(HexicHDだけフル)。

ナムコのクラシックタイトルが結構入っている感じですね。それ以外はよく知らないものも多いですが。これ以外のタイトルについては、公式HPを参照。

Xbox.com | Xbox LIVE アーケード

こちらを見ると、結構いろいろなタイトルが出ていますよね。また、それぞれ体験版をプレイできるというのも大きな要素ではないでしょうか?Wiiバーチャルコンソールに体験版プレイ機能がついたようなものですよね。後発であるWiiも、こうしたいい点はどんどん真似していって欲しいところです。

ゲームの様々な体験版をプレイできる「デモなど」

体験版の項目では、その名の通りXbox360のゲームの体験版をプレイできます。最初から入っているのは以下のもの。

自分のXbox360の初プレイもこの体験版のロストプラネットでしたね。グラフィックの綺麗さはさすがXbox360という感じ。ただ、右スティックで照準と視点変更を同時にやるのがなかなか慣れませんでしたけどね。HDDでの起動だけにうるさいディスク回転音もせず、なかなか快適なプレイができました。

これ以外の体験版は、マーケットプレイスを介して手に入れる形ですね。具体的なリストは以下の公式サイトから参照できます。

Xbox.com | Xbox LIVE マーケットプレース - ゲームのデモ、映像

外付けディスクのMP3などを手軽に再生「メディア」

続いては、ゲーム以外の部分。ここでは、HDD内に入っているファイルだけでなく、USBで接続したHDDなどからもMP3などを再生することができます。HDD内のフォルダ構造もそのまま見えますので、PCになれている人なら違和感なく使えます。

また、面白いのがゲーム中でもこの音楽再生機能が使えること。ゲーム中にXboxボタンを押してホームメニューを開き、そこに表示されているメディアボタンでMP3の再生ができます。Forza2で試してみましたが、ゲーム中でも曲の再生は続いたまま、効果音だけそれに重なってきます。WiiエキサイトトラックでもSDカード内のMP3を読み込んでプレイする機能がありましたが、Xbox360の場合はそれをシステムレベルで実装している感じですね。さらに、ゲーム中に曲を再生したままダッシュボードに戻っても、曲が再生しっぱなしというのもなかなかすごい。ダッシュボードで音楽ならしたままゲームを開始しても、ちゃんと鳴り続けますしね。さすがにムービーが再生されるときは音が消えますが。このあたり、Wiiよりも断然システムがよくできている感じですね。(まあ、本体性能が違うのでWiiに共用するのも酷かもしれませんが。)

ただ、なぜか自分が利用したMP3は、日本語のファイル名が文字化けしてしまいました。再生する前のリスト段階では正常に表示されていたのに、再生したとたんに化ける感じですね。これは既知の不具合なんでしょうか?避ける方法は無いんですかね。

あと、MediaCenterのPCとの連携で、PCにある音声、映像ファイルも再生できるようで、最近ではWindowsMediaPlayer11を使っても連携出来るようなのですが、自分の場合PC側の設定がまずいのかうまく認識してくれませんでした。このあたりはまたじっくりいじってみたいと思います。

ゲーム中のメニューについて

以上、ダッシュボードの機能の内XboxLive以外の項目を紹介してきましたが、それ以外のゲーム中のメニュー表示についても触れてみたいと思います。音楽機能については上記でも触れましたが、それ以外の部分でもメニュー画面はゲームとスムーズにつながっています。ゲーム中のメニューからでもゲーマープロフィールを変更できますし、アイコンや名称まで編集できます。プロフィールが選択されていない状態でゲーム開始しても、ちゃんとゲーム側で検知してシステムを介してプロフィールを選択、そしてスムーズにゲームに入ります。システムの仕様がよくできている感じですね。さすがは大手ソフトメーカーというところでしょうか。

ゲーム中の文字入力も基本的には、システム側の文字入力画面を使います。ただ、デザインが金属的すぎて、ピニャータとかだと激しく違和感がありますね。ただ、このメニュー画面の色や背景などは、ダッシュボード-システムの本体設定のところの「テーマを設定」で色々変えることができます。これで、多少は違和感はなくせるかもしれません。

その他

その他の気づいた点ですが、まず一番違和感あるのはコントローラのボタン。Aが下、Bが右側にあるのがどうにもなじみません。PSコントローラは右が○、下が×でしたし、ファミコンのころから基本的に下側にキャンセルボタンは付いてましたからね。なぜにAとBの位置を逆にしたのか、理解に苦しむところです。

あとは、ゲームのDVDを挿入すると、自動的にゲームが起動してしまうところも、Wiiをやっていた自分からすると違和感があるところ。PS2から比べればこちらが自然なのかもしれませんけど、ダッシュボード機能が充実しているだけに、Wiiみたいな使い方ができてもいいのにとは思いますね。一応、本体起動時にダッシュボードの状態で立ち上げることは出来るのですが、その状態でディスクを入れ替えると強制的にゲーム起動。さらにXboxLiveなどを選択しても、抜けると自動的にゲーム起動というのは、ちょっと鬱陶しいところもありました。

まとめ〜OSソフトメーカーらしくよくできた仕組み

以上、まだまだ紹介し切れていないところはあると思いますが、全般的にさすがOSメーカーだけにシステムはよくできているな、という印象です。特に実績機能やMP3再生、ダッシュボード連携などゲームと絡むところも綺麗にAPIを用意してシームレスにやりとりできている点は、Windowsで数々のAPI、プラットホームを提供しているノウハウが生かされている印象ですね。

一方で、やはりこの辺もMSらしいというか、全般的に野暮ったい印象は否めません。また、直感的にすべて分かるかというと、それも微妙。Wiiの方がアイコンなどの表示も大きく、ポインタでダイレクトで選択できる分、一般人の抵抗感は少ないでしょうね。Xbox360の方も、それほど複雑な訳ではないのですが、そのデザインやメニュー項目の見せ方で、PCに詳しくないユーザーなどは一歩引いてしまうかもしれません。このあたりが、何ともアメリカンというか、ゲーマー仕様な感じですよね。

とはいえ、システム自体の出来はいいですし、機能的なアップデートも定期的に行われている模様。現状で使いづらい部分はどんどんアップデートで解消していってほしいですね。