東京ゲームショウ2007レポート〜全体・イベント編

今日から一般公開日の東京ゲームショウ。自分も行ってきました。試遊したゲームのレビューについてはまた別のレポートで上げることにして、今日は全体のレポートをしてみたいと思います。

会場の様子&試遊ソフト

自分が海浜幕張駅についたのは、若干寝坊してしまったため10時過ぎ。前売り券も買っていなかったので、駅で臨時販売しているものを購入しました。10時半幕張メッセにつくと、すでに来場は開始していましたがそれでも大きな列が5列ぐらいは出来ているかんじでしたね。入場までは約30分ぐらいかかった印象です。

会場内もかなりの人。ただ、さすがにすでにビジネスデーで2日開催済みで、昨年のようなPS3発売間際という状況でもないので、通路は比較的歩きやすかった感じですね。一部コナミのイベントブースで小島監督が話しているところとか、カメラ小僧が通路でコンパニオンの写真撮影会しているところがちょっと混んでいましたが、昨年のSCEスクエニブースの通路のようなカオス状態はなかったように思います。

ただ、試遊ソフトについては、有名タイトルは軒並みすごい待ち時間。11時に会場に入った時点ですでにデビルメイクライ4などは入場制限してましたし、それ以外のタイトルも有名どころは1時間待ち当たり前の状態でしたね。特に痛かったのは、自分が体験しようかと思っていたWiiの「ナイツ」と「バイオハザードUC」。ナイツはなんと3時間待ち!思わずその札を見たときは唖然としてしまいましたね。最終的にも2時間半待ちで終了してしまいました。ニンテンドーワールドのときのゼルダも恐ろしい待ち時間でしたが、やはり「待たされたかつての主役ソフト」に対するコアなファンの情熱恐るべし、といったところでしょうか。バイオハザードも120分待ち。Wiiで特に待ち時間が目立ったのはこの二つでしたね。

以上のような状態だったので、自分は1時間以上の待ち時間がかかる物は避け、以下のタイトルを試遊してきました。

なんか、スポーツゲームばっかりですねw。自分は特にPS2時代はパワプロばかりで、他のPS系ゲームを全然やっていなかったため、今の続編オンパレード路線にはあまり興味が持てないんですよね。前作を知らない人が、体験プレイ見ててもいまいちピンと来ないかんじで。

ですので、ポストWiiSports路線として注目している「WE LOVE GOLF」と「デカスポルタ」を最優先でチェック。後は「ソウルキャリバーレジェンズ」はシリーズ物未プレイですが思ったより空いていたので、Wiiでのアクションの感覚をつかむためにプレイ。残りは、PS3Xbox360も少しはやっておこうと思って空き時間の短そうなものを選んだ形ですね。PSPみんゴル2は、その直前にPSPブースのお姉さんにワンセグ付きの新型PSPを体験させてもらい、その軽さに感動したので、ソフトはどんな物だろうと体験した形ですね。あいにく、みんゴル2体験機は新型PSPでも金属製金具がついていて至極重かったですけどw。

上記ソフトのうち、Wiiのソフトについては個別にレビューしたいと思います。それ以外も、もしかしたらレビューするかも知れませんが。

イベント 〜 レトロゲームアワード2007には宮本茂氏も登場!

イベントとしては、今日の目玉としては午前中に涼宮ハルヒのイベントがあったわけですが、午前中丸々つぶすのもあれですし、人もすごそうなのでパス。その代わり、去年同様ゲームセンターCXがらみで、13時からの「レトロゲームアワード2007」には参加してしてきました。

12時40分ぐらいにはイベントホールに行ったのですが、すでに満員で周りに立ち見が出来ている状態。午前中のイベントから継続の人も結構いたのかもしれませんね。自分もその中に加わって立ち見していた感じですね。開始前に控えスペースから、ゲームセンターCXではおなじみのカメラマン阿部さんが試し撮りしていて注目されてました。

イベントでは、日経エンタテインメントの品田氏の他、ITmediaの「ITmedia +D Games:ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」」で有名なゲイムマンこと府元晶氏も審査員として加わっていました。プロフィールは以下の通り。

ゲームマンさん:在学中からゲームライター - [フリーランス]All About

出だしから寒い変身シーンを披露したり、イベント中のからみでも語尾がにごったり空気読めなかったりと、思った以上にオタクな感じの人物でしたね。そして、なんと言っても有野課長!登場時には大きな注目を集めていました。歓声も大きかったです。

イベントの内容としては、最初にゲームセンターCXの紹介VTRがあった後、レトロゲームアワードの各部門のノミネート作品、その受賞作などを順に紹介していく形式。レトロゲームアワードについては、9月初めにウェブで投票があったみたいですね。詳細は以下のサイト参照。

レトロゲーム・アワード2007

今回は1985年〜1987年を対象としているようですね。表彰としてはまず「最優秀新人賞」。レトロゲームなのになぜ新人?と非常に意味不明な賞でしたね。受賞者はMGSで有名な小島秀夫氏。コナミブースにもいた小島氏はここにも来訪していましたね。一応、上記対象期間にデビューした人から選出したみたいですが、こうした意味不明な賞はちょっとファミ通っぽくってアレな感じがしました。

続いての賞は、「ゲーム秘宝館・殿堂入りゲーム」。殿堂入りとは言ってますが、いわゆるクソゲー賞ですねw。ノミネートは「たけしの挑戦状」・「スペランカー」・「高橋名人の冒険島」で、受賞は「たけしの挑戦状」となりました。当時からメチャクチャなゲームだと言われてましたし、ゲームセンターCXで最初に有野課長が挑戦したゲームでもありましたが、実際メチャクチャでした。当時でも、そのメチャクチャさだけは伝説クラスでしたね。受賞にタイトーの方が来ていましたが、その人の「この手の賞なら負けたことがない」、「当時のスタッフはみな諸事情wですでにやめている」、「CXでコメントした社員も実はすでにいない」と言った発言も非常に笑えました。

その次は「審査員特別賞」。これは有野課長の独断によるものでした。選ばれた作品は「魔界村」。ファミコン版ですね。CXでは最初のレッドアリーマーにさんざん苦しめられ、1週目クリア時点でギブアップしたソフト。受賞にカプコンの当時の開発の方が来ていましたが、「ファミコン版は大人の事情があってアーケードより難しく作った」と言っていましたが、どんな事情があったんでしょうね?

そして、最後が「もっとも思い入れのあるゲーム」としての大賞と優秀賞。まずノミネート作品がその優秀賞となり、その作品は以下の通り。

堀井雄二×2、宮本茂×2の間に燦然と輝くスペランカーに会場爆笑w。秘宝館と両方にノミネートされるなんて、どんだけw。個人的には、この中だとドラクエIIが一番思い入れが深いですね。今でもドラクエシリーズで一番好きかも知れません。曲もポップですし。優秀賞受賞の言葉として堀井雄二氏のコメントが出ていましたが、その中では「ロンダルギアは調整不足だが、あの理不尽な難しさがよかったという人もいて複雑」とか言ってましたね。自分の場合は、ジャンプのファミコン神拳・攻略本の袋とじマップみながら、いろいろ苦戦した記憶はありますが、そこまでトラウマまでは記憶に残ってませんね。

さて、そして上記の中から最終的に大賞に選ばれたのは「スーパーマリオブラザーズ」。まあ、世界で1億本売っているソフトですから当然ですよね。そして、ここで今日の東京ゲームショウ最大のサプライズが。なんと、受賞者として、宮本茂氏が来訪したのです。写真などはinsideさんのところに出ていますね。

【TGS2007】まさかの宮本茂登場に会場歓喜!レトロゲームアワードが発表される(速報) - iNSIDE

これには、自分も思わず興奮してしまいましたね。なにしろ自分としては生で宮本茂氏を見るのは初めてでしたので。また、TGS自体が元々任天堂をのけ者にする形で発足しているイベントなだけに、まさかこんなイベントで宮本茂氏が来るとは、全然想像してませんでした。会場の人も同様だったらしく、司会者が宮本茂氏を紹介し登場したときには会場は大歓声に包まれましたね。有野課長もこれだけの歓声が上がることには感心していたようです。

宮本氏のコメントで印象的だったのが「一般の方がえらんでいただいたということなので、うれしくて来訪した」というコメントですね。おそらく、ファミ通アワードのように、マスコミが勝手に賞を作って表彰するものにたいしての、ちょっとした皮肉も入っていた感じがします。それ以外は、スーパーマリオギャラクシーのCMトークとかでしたね。有野課長が容赦なく失礼なコメントしていて、若干苦笑しながら対応していた印象もしました。なんだかんだ言って取締役、という感じでしたね。

その後、生でスーパーマリオを宮本氏が実演。これも非常に貴重なシーンですよね。むしろ、宮本茂の熱狂的信者の多い外国人の人の方が喜びそうな印象です。腕はなまっていたのか、結構微妙な感じでしたがw。いきなりコントローラ1Pと2Pを間違えるのも、任天堂取締役としてどうよw?って感じでした。「最近ギャラクシーばかりいじっているから、ヌンチャクコントローラじゃないと」とか言い訳して、有野課長につっこまれてましたね。

そして宮本氏退場後は生での「有野の挑戦」。個人的には流れ的に「スペランカー」を期待したのですが、残念ながら審査員特別賞で有野が選んだ「魔界村」。初めて最初コントローラを待ちがえ、その後有野の粋なはからいで「課長オーン」の生コールで、会場大合唱w。しかし、実際の挑戦ではカプコン開発者の人との交代プレイとなりました。両方最初は序盤で速攻死亡という(ある意味予想通りの)醜態をさらすも、その後カプコンの人は見事レッドアリーマーを撃破。ここでイベント終了となりましたね。

最後はゲームセンターCXの次のシーズンが10月末から開始、そしてDVD vol.4なども紹介されていました。個人的な感想としては、昨年のゲームショウでのイベントよりもよりゲームセンターCXらしい雰囲気になっていておもしろかったですね。なんといっても、生で宮本茂氏が見えたのは大変貴重な体験でよかったです。

各種ブース〜新型PSPに好印象

その他は、ぶらぶらと会場を回っている時間が多かったので、その印象を。

まずはSCEブース。PS3のところは、本当にこれでもかと試遊台が並んでいましたね。ただ、注目作品としてはいくつか専用のブースが設けられていましたが、GT5以外はそこまで混んでいない印象。GT5も自分が見たときは1時間程度でしたしね。ヘブンリーソードも体験台3つで20分待ち程度でしたし。また、壁際にずらっとならんだゲームも、真・三國無双5タイムクライシス4など有名続編以外はどれも2,3人並んでいる程度でしたね。有名作をさければいろいろ体験できた感じです。

PSPについては、新型PSPが大々的にアピール。自分も、ワンセグ付きを持って歩いていたお姉さんから借りて試してみましたが、軽すぎて逆に不気味なぐらいでしたね。自分の使っているワンセグ携帯よりも重いはずなんですが、両手で持つ分だけ圧倒的に軽く感じました。その分、若干おもちゃっぽい感じは増した感じはしますけどね。あと、若干もろそうというか。さらに、1ドット赤常時点灯も。展示に使うPSPぐらい、ドット欠け&常時点灯なしの個体を使えよ、って感じはします。
それでも、かなりの好印象を持ちましたね。ゲームソフトはこれからこれといったのは出てきてませんが、個人的にはベスト版とか目当てで購入検討してもいいかもと思いましたね。PSPでネックだったのが第一にその重さ、そしてロードの長さだったので。あとデザインがもうちょっとPS色が薄くなっているとよかったんですけどね。ただ、会場では圧倒的に見かけたゲーム機はPSP>>DSでしたし、新型発売直後、売れ行きも好調と言うことがあり、PS陣営では一番いい風が吹いているハードだと思います。

それ以外のブースでは、ハドソンブースが常に高橋名人出っぱなしで目立っていましたね。ただ、イベントがグラビアアイドルとのデカスポルタ対決ばかりというのは、名人の趣味なんでしょうか?また、デカスポルタ体験すると抽選番号がもらえ、最後16:45から抽選会があり、各種グラビアアイドルサイングッズの後、高橋名人からのプレゼントが。ここでは、「PSP」「Xbox360」「Wii」「DSLite」と、ゲーム機本体オンパレード。なぜかPS3だけなかったですけど、やっぱ高いからか?でもXbox360も通常版で、高いはずなんですけどね。また、集まった人の歓声はWiiが一番大きかった(特に女性)というのも、ちょっと意外な感じがしました。(もちろん自分は何も当たってませんが…。PSPXbox360あたりは当たったらうれしかったに。)

それ以外では、体験はできませんでしたが、セガのブースのナイツのところがメルヘンな雰囲気でよかったですね。セガ風来のシレン3、ナイツ、龍が如く見参と、各種長蛇の行列を抱えており、非常に人気のある印象でしたね。Xbox360ブースも、外国人を多く見かけましたが、なかなかの人の入り。アサシンクリードも興味はあったのですが、自分が行ったときにはすでに締め切ってましたね。

あとは、なんか騒動が起きていたらしいレベル5ブース。DS体験版カードを無料配布ということで興味はあったのですが、入場時にはすでに規制中だったのでスルー。その後途中で通ってみると、看板の照明が消えた状態に。帰りがけには人があふれていました。gparaの記事を見ると、どうやら相当トラブルがあったみたいですね。

来場者が多すぎた!Level5ブース運営中断!再開できず!/ゲーム情報ポータル:ジーパラドットコム

人が集まりすぎて捌ききれず、一旦閉場、そして最後は手渡しで無差別配布しながら、途中で1000人以上並んでいる状態で配布終了。自分がちょうど通りかかったのは、この配布終了のアナウンスぐらいですかね。帰ってきて上記記事を読むまでよく状況が分かりませんでしたが、この一角だけ照明も落ち、大量の人がどよーんとした雰囲気で固まって異様な空気を醸し出していました。

レベル5的にはサービス精神満載で広報したつもりだったのでしょうが、あまりに他のブースよりも無料配布グッズが豪華だったために、キャパをオーバーしてしまった感じですね。転売も横行しているようですし、サービスしすぎるのも考え物ということでしょうか。今回この騒動に巻き込まれた人は相当気持ちを害していると思うので、この後のフォローが相当大変そうですね。

まとめ 〜 少々インパクトに欠ける印象

以上、いろいろレポートしてきましたが、全体のイメージとしては正直、インパクトに欠けるなぁ、というところがあります。人気が特定タイトルに集中し、それらが軒並み2時間クラスの待ち時間で体験できなかったというのもあるでしょうけど、あまりピンと来るタイトルはなかったですね。まあ、元々TGSは「PSショー」という雰囲気が強かったですし、そのPSゲームにあまり思い入れのない自分ですから、しょうがないところもあると思いますけど。体験したWiiゲームも、結構微妙なところがちらほらありましたし。

今回のゲームショウで印象に残っているものとしたら、新型PSP宮本茂氏ぐらいでしょうか。元々ビジネスデーの段階からあんまりサプライズ要素は無かったですし、会場でもあまりに人が多くてせいぜい数本のソフトしか体験できません。往復の交通費、入場料を考えると、個人的には正直微妙な感じはしました。携帯電話ゲームのブースも多かったですし、これからの主役は本当に携帯ゲーム機・携帯電話なのかもしれませんね。ずっと据置主役ですごしてきた年代としては寂しいものもありますが。

もっとも、会場には非常に多くの人はいましたし、PSゲームにはまっていた世代、そして今も普通のゲームをやり混んでいる人たちならいろいろ楽しめるとは思いますけどね。明日参加される方は、人気タイトルについてはとにかく早く来場し、真っ先に目的タイトルに並ぶ必要があるでしょう。後は、事前にまとめサイトなどで配布物確認し、まわるルートなどをあらかじめ想定しておくといいかもしれませんね。後、個人的には特定タイトルだけにこだわるのではなく、いろいろなところをまわって自分なりの掘り出し物を見つけるのも楽しいと思います。

東京ゲームショウ Wiki*

あと、以下のブログのエントリがなかなか的確な情報提供されているので、参考にされるといいと思います。

東京ゲームショウに行く前に知っておきたいこと|げむげむまにあ〜ゲームニュースにツッコミを〜

明日行かれる方、体調を整え、帽子やタオル、ペットボトルなどの準備して、ゲームショウを楽しんで来てください。