なんちゃってWiiSports?!〜ハドソン「デカスポルタ」今冬発売

すでに国内で販売300万台を達成し、PS2を上回る驚異的なペースで売れ続けているWii。そのWiiにおいて、新ハード発売からまだ8ヶ月程度なのにすでにダブルミリオンを達成しているキラータイトルが「WiiSports」。実際、WiiSportsはWiiの現状出ているゲームの中でも、特にリモコンを「振る」ことに重点が置かれたソフトで、いわばWiiの顔となっているタイトルですね。

実際、Wiiのゲームではポインティング中心のゲームも結構あり、そこまでリモコンを振りまわすことは少ないのですが、特にWiiをプレイしていない人からは「Wii=リモコン振りまわし」という強い偏見を持たれている印象があります。中には、「リモコン振りまわすからWiiはダメ」みたいな批判をする人もいたりしますよね。このあたりは、Wiiユーザの2/3が購入しているというWiiSportsの影響も強いように感じます。(Wiiの体験台がない、というのも、そうした偏見を助長している気もしますが。)

ただ、逆にWiiSportsを家族で楽しくプレイしているようなユーザから見ると、むしろ「WiiSportsのようなソフト」がもっと欲しいと思うところがあります。親とプレイするとき、やはりスポーツゲームの方が操作法説明をほとんどしなくてもプレイできますからね。ボタンは少なくてもいちいちルール説明が必要なミニゲーム集よりも、WiiSportsのようなソフトの方が親とかとっつきやすいように思うので。

ハドソンから発売されるスポーツゲーム

そんな中、ハドソンから、ようやく明確に「なんちゃってWiiSports」と言えるようなソフトが発売されるようです。

DECASPORTA デカスポルタ

ゲームの種類10個、公式ページでは現状7つ公開されていますね。

  • アーチェリー
  • カートレース
  • スーパークロス
  • ビーチバレー
  • サッカー
  • バスケットボール
  • バトミントン

具体的な操作法などは、Vジャンプのスキャン画像がneoGAFで上がっていたので、そちらのスキャン画像をご覧ください。

スキャン画像1
スキャン画像2

高橋名人が実演しているのがかなり笑えますね。グラフィックはWiiSportsよりもさらに粗く、ジャギが目立つ感じ。またせっかくのWiiなのにMiiを利用していないのもちょっと気になりますね。Miiを使うとまんまWiiSportsになってしまうのを嫌ったのかもしれませんが、別にここまできたら個人的には「まんま」でもよかったんですけどね。

既存のゲームと似ているもの・異なるもの

とりあえず、現状公開されている7つのゲームについて見ていくと、すでに他のWiiゲームで見たような操作もあれば、新しい操作のものもあります。

まず、バドミントン。これはまんまWiiSportsのテニスですね。移動もオートみたいです。もっとも、バドミントンだとテニスより一層タイミングのスポーツな印象があるので、この操作系との相性はいい気もしますね。スマッシュとロブの打ち分けがうまくできると結構熱くプレイできそうです。また、バレーボールも、どっちかというテニスとの操作とほとんど一緒ですよね。もっとも、横に振り抜く動きはないですが。

続いて、カートレースとスーパークロスは、なんちゃってエキサイトトラック、というところでしょうか。リモコンのボタンを上向きにし、傾きで左右に曲がるというのが、まさにエキサイトトラックと一緒ですね。他にもレースゲームではリモコンボタンを自分の方に向けて回すように使うものもありますが(ハンドルアタッチメントつけるのはそっち系)、それではないようです。スーパークロスのジャンプ中姿勢制御も、エキサイトトラックにおける基本要素ですよね。もともと、エキサイトトラック自体がエキサイトバイクのトラック版というような位置づけなので、同じバイクレースで同じ操作なのは当たり前といえば当たり前ですが。

アーチェリーは、弓を引く動作が一応独特の操作ですね。もしこの引き方で標準がぶれやすくなったりするのだと、ちょっと面白い気もしますが、せいぜい引いた量で矢の速度が変わる程度でしょうか。弓を離すところは、単にポインティング操作の逆をやっているだけですよね。

バスケットとサッカーは、移動にヌンチャクを利用し、独特の操作な感じです。バスケットは移動とシュートしか書いてないですが、パスやドリブルはないんですかね?リモコンでダムダムとドリブルするのも、ちょっと楽しそうなんですが。パスは軽くリモコンを振ると近くの選手に自動的にパス、ぐらいですかね?

サッカーは若干無理がある印象、ヌンチャクで移動と向き決定、リモコンの振り方でシュートとパスを切り替えるというもの。やはり、脚でプレイするものを手の振りで代用するのは、プレイしていてもちょっと違和感がありそうです。というか、高橋名人の写真、移動の説明のところがまるで蹴っているような格好なのは、激しく詐欺くさいですw。

十分な作り込みに期待

以上、ざっと見てきましたが、まあそこまで画期的な操作、ソフトではないとは思います。ただ、WiiSportsでもそうですが、この手の体感ゲームは、いかに「浸る」ことが出来るかが重要なんですよね。WiiSportsなんかでもただ速く球を打つだけなら腕全体を振るのでなく、手首だけでクイっと素早く動かした方が速くなりますけど、それだと「リアリティ」が無くて自分はつまんないんですよね。一人で黙々とメダル獲得とかしている人は別ですが、実際パーティプレイをしているときに「手首だけでやった方が速いよ!」とか言っても、冷めちゃいますしね。ですので、この手のゲームは「それっぽい動き」をユーザがしたときに、「それっぽい反応」がゲームの中で起こることが非常に重要なのだと思います。

そう考えると、このデカスポルタも、操作法はどこかでみたようなものでも、スポーツ自体は新しいものになっているので、実際にやってみるとそのプレイ感は大きく変わっている可能性があります。この手のは、実際やってみないと分からないところですよね。あと、残り3つも気になるところです。また、WiiSportsはWiiの試作段階から十分にその手触りを作り込んだからこそあのリアル感が出ているわけで、ハドソンがこのソフトでどの程度調整できているか、そこも気になるところではあります。

発売は2007年冬とありますが、是非とも複数でプレイしたいので、年末商戦には間に合わせて欲しいですね。また、どの程度の操作感を試す意味でも、できれば来月行われる東京ゲームショウで体験ブースを用意して頂きたいところですね。