新世代機?次世代機?〜Wii・PS3・Xbox360の総称について

2005年末に発売されたXbox360、そして2006年末に発売されたPS3Wii。各陣営の激しい販売合戦が繰り広げられ、現状はWiiがまず頭1つ抜け出した状態ですが、HDゲーム機であるPS3Xbox360はどちらが生き残るのか、HDゲーム機がSDゲーム機を上回ることはないのかなど、今後の展開にも目が離せないところです。

さて、このWiiPS3Xbox360の3機種。皆さんは総称としてなんと読んでるでしょうか?世の中的には通常、「次世代機」と呼ばれることが多いんじゃないかと思います。実際、ニュースでは普通に「次世代家庭ゲーム機」という呼ばれ方がしたりしますしね。ただ、実際のところははっきりとした基準があるわけではありません。

ファミ通は『新世代機』で統一?!

ところが、先日『「ガンコン3」記事消失→復活』の際に取り上げたファミ通の以下の記事を見て、ちょっと違和感を感じたところがあります。

"2007 NAMCO BANDAI EDITOR`S DAY"で『ソウルキャリバー レジェンズ』や『エースコンバット6』が初公開! 【SC4トレーラー映像追加】 / ファミ通.com

こちらを見ると、「次世代機」という言葉は使わず、3機種とも「新世代機」というくくり方をしているんですよね。これだけならたまたまなのかな、と思ったのですが、少し前のファミ通の「ゲーム意見箱」のページで、ソウルキャリバー新作への読者の声として「新世代機で初のソウルキャリバーに期待!」といった発言が3つ並んだのを違和感がより一層濃いものに。「一般読者が、『新世代機』なんて言葉使うか?!」という感じですよね。これを見て、ファミ通側が実際の発言を修正してあえて『新世代機』という言葉を意識して使っているのだと感じた訳です。

『新世代機』という言葉の裏側にあるものは?

果たして、このソウルキャリバーについて『新世代』と言った理由はどんなものだったのでしょうか。

元々「新世代機」という言葉は、今回の3機種の中では特に任天堂が言い出した呼び方で、任天堂ファンが追従して呼ぶようになった、という感じです。もっとも、グラフィックなどの性能は明確に他機種に劣るだけに、同じ線上に立っていては勝負になりませんからね。「これまでと違う新しい物なんだ」とアピールすることで、直接対決を避ける意味合いもあった言葉のように思われます。そうした任天堂側の意図をファミ通が配慮したというのなら、ソウルキャリバーが外伝物とはいえWiiで出ることも考慮して、『新世代』とくくっているという可能性はありそうです。

あと、以下のSlashdotの投稿によれば、過去にもこの『新世代機』という言葉は、PS・SS・N64の対決の際にも使われたことがあったようです。

PS/SS/N64は発売前まで「次世代機」と呼ばれ、発売後は「新世代機」と
呼ばれてました(命名したのはたぶん電撃王)。

しかし当時と違い以下の事情があるため「世代交代」はなかなか進まず、
「次世代機」と呼ばれ続けるのも仕方ないように思います。

・ゲーム機の新規参入メーカーがいない
・旧世代機との互換性がある
・旧世代機のゲームもまだ発売される
次世代ゲーム機の勝ち組は(当面は)Wii

このときは、各次世代機が発売されたきっかけで切り替えたようで、ある意味今回の状況に近い感じもしますね。Wiiが好調だとはいえ、他のPS3Xbox360の出足が鈍いですからね。早いところ世代交代の後押しをしたいのかもしれませんね。

まあ、もっともあれこれ理由をつけて考えてみましたが、単に「たまたま」の可能性もありますけどね。今後も次世代機、新世代機を適当に使ったりするのかもしれませんが。

新世代、次世代どっちの言葉が浸透するか

ただファミ通に限らず、自分とかが記事を書く場合でもこの「新世代機」「次世代機」という言葉の使い分けは悩ましいところがあるんですけどね。通常自分は3機種を「次世代機」と総称していますが、すでに3機種出そろっているのにいつまでも「次」世代と呼ぶのもいささか抵抗がありますし。かといって「今世代機」とか「現行機」と呼ぶほど普及している印象もしません。「現世代機」というとまだPS2の印象がありますね。そう言う意味では「新世代機」というのは、その中間的イメージで悪くないんですよね。
こうした言葉の使い方は、結局のところ一番世の中で使われている言葉を使うのが一番でしょう。はたしてこのままいつまで次世代機という言葉が使われ続けるのか?新世代機といった言葉が流行るのか?それともすぐに「現行機」と呼ばれるようになってしまうのか。世間の動向に合わせて言葉を使い分けていこうと思います。