『ビューティフル塊魂』がPS3からWiiに変更？！〜 IGNが噂を報道

度々報じられているPS3の苦境。先日のエントリでも野安氏が「PS3が（WiiとXbox360）に食い込むのは困難」と述べており、また国内サードも実際にSCE陣営から任天堂陣営へと出すソフトの比率を変更したりと、それを裏付けるような情報が出てきています。

わぱのつれづれ日記 - 苦境に立たされるPS3 〜ますますサードは日和見モード

そんな中、海外の大手ゲーム情報サイトIGNが、また1つ大きな情報を報じました。それは、PS3向けの「ビューティフル塊魂」がスキップされて新規にWii版が作られる、というものです。

IGN: Beautiful Katamari Skips PS3, Goes Wii

噂の内容〜 PS3版でトラブル・Wii版新規開発

元々、ビューティフル塊魂はPS3とXbox360のマルチ展開が発表されています（公式サイト）。ところが上記サイトによれば、PS3版の開発において問題が発生し、PS3版をキャンセルすることになったとのこと。これに合わせて、Wiiの方が良好な売れ行きが見込めるということで、Wii版の開発が決まったそうです。ただし、この場合Xbox360版のまま持ってくるのは難しいため、Wii向けに再度コンセプトを考えなおす、ということみたいですね。

はたして、この情報にどの程度の信憑性があるかは分かりません。ただ、記事執筆者はIGNの任天堂担当として有名なMattで、彼が言うには情報ソースは「バンダイナムコに近い信頼のおける人物」であり、その人は「100%信頼できる情報だ」と言っているようですね。噂は噂に過ぎませんが、結構自信を持って報じている感じはします。

ただ、Xbox360版は開発できて、PS3版だけトラブルというのもちょっと疑問が残る情報です。技術力の問題としても、すでにリッジレーサー、鉄拳などを手がけ、サードの中ではかなりPS3開発に慣れている感があるバンナムです。むしろ、「PS3が売れてないから」という理由にしてもらった方が納得できるところもありますよね。ですので、公式にアナウンスが出るまでは、やはり噂の域は出ない情報かと思います。

Wii版での可能性について

元々、Wiiでの塊魂については、生みの親である高橋氏がWiiでの展開に乗り気ではありませんでした。

「私は本当にWiiに興味を持っていません。コントローラがゲームの面白さの全てに影響を与えるものだとも思っていません。
任天堂がコントローラに重点を置こうとしているのはわかりますが、私がそれを使ってしたいと思うものは今現在は何もありません」
[Wii] 『塊魂』の高橋氏は「Wii」に興味がない - ゲーマーホリック

高橋氏は今作には関わっていないようなのですが、上記のようなコメントを読んでいたので実際にビューティフル塊魂がPS3とXbox360とのマルチと発表されたときも特に驚きはありませんでした。

[PS3/360] 『ビューティフル塊魂』オンライン対応。過去最大の塊も - ゲーマーホリック

ただ、個人的には塊魂のライトでポップなイメージはWiiにも合うと思いましたし、そもそもの操作性も塊をPS2の2本のアナログスティックを使って転がすという独特な操作性だっただけに、Wiiのリモコン、ヌンチャクでの操作も面白そうだな、とは思っていました。自分自身は塊魂は東京ゲームショウでもらった体験版しかプレイしていませんが、2本のアナログスティックの操作も結構癖があったので。

Wii版が本当に出るかどうかは分かりませんが、一番素直なWiiでの操作は、リモコンの傾きを使った操作でしょう。すでにこの手の操作を使ったゲームはWiiでもいろいろ出ていますしね。しかし、自分があえて提唱したいのは、リモコンを使って実際に塊を転がす動作。要するに運動会の球転がしの要領で、リモコンを振って塊を転がす、というものです。激しく疲れそうな感じもしますがw、「転がしている」という体感は得られるんじゃないでしょうか？リモコンだけでは左右への方向転換とかが高い精度で出来ないというのなら、ヌンチャクで視点移動、方向転換を行ってもいいかと。

Wiiで「化ける」ソフトは今後も出てくるか

とにかく、Wiiはヌンチャク＋リモコンという新しい入力体系に変わった分、これまで取っつきにくかったゲームがとたんに良ゲーに変化する可能性を秘めています。はじめの一歩も、ゲーム内容自体はPS2版の方がボリュームなどはありましたが、操作したときの体感的楽しさはWii版の方が上だと思いました。元々ボリューム・グラフィックなど評価の高かったバイオハザード4も、Wii版ではその直感的なシューティング操作でさらに評価が高まった印象があります。塊魂もすでに十分高い評価を受けているソフトではあるのですが、Wiiの操作性とうまくマッチすれば、さらに面白さが増すかもしれませんよね。

Wiiの操作性だけに頼って中身が伴わないソフトはやはりダメだとは思いますが、中身は合ったけど操作性がしっくり来なかったゲームなど、今後どんどんWiiで新ジャンルとして開拓していって欲しいですね。とにかく、消費者を飽きさせず、斬新な驚きを提供し続けてくれることに期待しています。