大量消失したネット上の「ガンコン3」記事が一部復活

先日紹介したPS3ガンコン3。一度大量にネットで記事が出たものの、軒並み翌日に削除されるという、不可解な現象が起きたことで話題になりました。
わぱのつれづれ日記 - WiiライクなPS3用ガンコン登場?! 〜 ネット上では謎の記事大量消失も

ネットで憶測された様々な理由

こうした事態に、ネットでは様々な憶測がなされました。1つは「ファミ通で独占公開予定だった」というもの。以前「世界樹の迷宮」のときに、ネット上で各種記事が出たものの、後でファミ通の記事だけ残して軒並み削除されてしまうという事態が起こりました。以下のGAME Watchの記事がそのときの名残ですね。

【読者の皆様へ】

 該当記事につきましては情報提供元の株式会社アトラスの申し出により削除させていただきました。アトラス様からのコメントを持って該当記事を削除対応いたします。(7月3日)

株式会社アトラスは、諸般の事情により、掲載を削除させていただきましたことを、読者の皆様に深くお詫び申し上げます。削除理由につきましてはGAME Watch様とは何ら関係ございませんことをご理解賜りたく存じ上げます。

アトラス、完全新作の3DダンジョンRPG、DS「世界樹の迷宮」

世界樹の迷宮は第一報をファミ通が報じ、攻略本もファミ通独占。そうした状況から、上記アトラスの申し入れというのはファミ通との独占契約がらみじゃないかと推測されたわけです。

ただ、今回はファミ通のウェブ版の記事からもタイムクライシス4とガンコン3が併せて削除されました。そのため、上記の独占契約がらみ、というのには若干疑問符も付いていたわけです。


では、それ以外にどういった説があったかというと「Wiiリモコンの特許がらみ」というもの。先日の自分のエントリで紹介したように、ガンコン3のポインティングの方式はWiiリモコンのものと非常によく似ていると考えられます。そのため、「任天堂からクレームが入ったのでは?」というものです。ただ、この説も、そもそもWiiリモコンポインティングの仕組み自体非常にシンプルで原始的な機構ですので、同様の仕組みというだけで任天堂がクレームするか微妙なところですし、そもそもこれだけ大々的に発表会で公開しているのに、任天堂の特許関係を調査していないというのは考えにくく、この説も今ひとつ確証がないところがありました。

それ以外では、「PS3タイムクライシス4発売中止」というものですね。ただ、わざわざ大々的に発表会しておいて、翌日になって販売取りやめというのも間抜けな話ですし、ファミ通フラゲ誌面には載っていただけに、発売中止説も疑問符が付いていた形です。

結局「独占スクープ説」が有力か

そんな中、土曜日になって一旦タイムクライシス4の記述を削除したGAME Watchから、タイムクライシス4を特出しした記事がアップされました。

NBGA、「EDITOR'S DAY」レポートその4 PS3「タイムクライシス4」- GAME Watch

また、ファミ通でも以下の記事で一旦タイムクライシス4の記述が削除されましたが、土曜日になって写真とともに復活しています。

"2007 NAMCO BANDAI EDITOR`S DAY"で『ソウルキャリバー レジェンズ』や『エースコンバット6』が初公開! 【SC4トレーラー映像追加】 / ファミ通.com

ITmediaのインタビュー記事などはまだ復活していませんが、来週にでも復活するかもしれません。

こうした、土曜日になってから記事が復活してくる状況を見ると、結局「ファミ通独占スクープ」という説が一番信憑性がありそうですね。あくまで憶測ですが、バンナムファミ通とで特に「ガンコン3」については週刊ファミ通紙面上での独占スクープとする契約を結んでおり、他の記事はファミ通発売後の土曜日以降でないと公開しないことになっていたのではないか、ということです。ただ、こうした契約があくまで日本国内で結ばれたもので、それを詳しく知らなかった米バンナムが大々的に発表会を実施、とくに日本のメディアに記事にしない旨を通達することをしなかった、というところではないでしょうか?ファミ通のウェブ版の記事が一部記述削除されたのも、他のメディアと同様、発売中の紙面での独占性を高め、冊子売り上げのポイントとするためということのような気がします。(あくまで憶測ですけどね。)

どっちにしろ、まずバンナム側に連絡の不手際があったのはかなり確率が高いと思われます。先日の世界樹の迷宮の際は、上記で紹介したとおり、アトラス側が「責任は我々にある」というコメントを出しましたが、今回は特にそうした声明はありません。アトラスが出来ていることなんですから、より大手であるバンナムもそうした何らかのアナウンスをした方がいいんじゃないですかね?

情報公開の姿勢にも考慮が必要か

あと、この手の独占スクープ関連のいざこざは、ポケモンダイパでコロコロ独占スクープのはずが、ファミ通が1週間ほど前にウェブに記事をアップしてしまい、その後すぐ削除、コロコロ発売後に再掲載ということがありました。しかし、最近ではこうした紙面上でのスクープは、冊子が流通を流れる間に盗撮され、海外掲示板などで発売日前に写真がアップされてしまうことが度々あります。自分が子どもの頃は雑誌でのスクープ的情報公開が当たり前ではありましたが、昨今のネット事情を考えれば、自社でしっかりコントロールできる形で情報公開するのも1つの手だと思うんですけどね。

任天堂なんかはまさにそんな感じで、重大な情報を自社ウェブ上で世界同時公開とかしていますよね。Wiiの名前なども、いきなりネットで公開されてびっくりしたものです。自社の発言も、雑誌だと誌面のスペースの都合などで変に編集され、誤解を生みやすい文章ができることがありますが、任天堂は岩田社長がゲームキューブの時にそれで痛い目に遭っているだけに、最近は質疑応答、プレゼンなども全部ウェブ上で詳細に公開しています。

任天堂はお金があるからそういったことができる」とかそういった指摘もありそうですが、ファミ通などにお金を払って記事にしてもらうのも十分お金がかかることだと思います。それに、任天堂の発表資料スライドとかは岩田社長自ら作っているところも多いと聞きますしね。各社自社のウェブページを持っているわけですから、要するにやる気の問題と言うことでしょう。

もちろん、ジャンプやコロコロ、ファミ通といった売れ筋雑誌での第一報というのは、そのゲームのインパクトを高めるという意味では有効なのはたしかでしょう。先に挙げた任天堂だって、雑誌メディアを使うことはありますしね。ただ、フラゲの問題や、今回のようにネット情報との公開時期のいざこざなど、いくつか弊害も起こりうるのもまた確かです。別にゲーム業界に限りませんが、どのように製品の情報公開をしていくのか、各社マーケティング戦略の一環として十分検討の必要があるように思いますね。