『社長が訊く』シリーズ新作が採用情報ページで開始 〜 第一回は「nintendogs」

DSの歴史的ブレイク、売れ行き好調なWiiと、まさに我が世を謳歌している感がある任天堂。その好調さには、巧みなマーケティングと市場ニーズの掘り起こし、新規アイデアの積極的展開など様々な要因がありますが、その中の1つに「積極的な情報提供」というものがあると思います。

とくに、Wiiの販売前に行った『社長が訊く』というインタビュー企画は秀逸でしたね。
社長が訊く Wii プロジェクト
とにかく未知な要素満載だったWii、その様々な秘密や裏話を、岩田社長自らが社員に聞くという形で詳細にしていくという取り組みは、実に斬新でした。また、記事を手がけた「ほぼ日」でおなじみの永田氏の文章も、独特の雰囲気を醸し出していましたよね。

社長が訊く Wii プロジェクト - 番外編

Wii発売後はしばらく情報公開はなかったですが、その後「開発スタッフが語る『○○チャンネル』の話」で、これまたいろいろな泥臭い(けれど貴重な)裏話を公開していたりしました。
Wii.com JP - 開発スタッフが語る『ニュースチャンネル』の話。

そんな任天堂のインタビュー企画も、ここ最近はご無沙汰だったのですが、意外なところで『社長が訊く』シリーズの新作が公開されました。

採用情報のページで『社長が訊く

掲載されているページは、なんと採用情報のページです。具体的には以下のページ。

採用情報:任天堂で働くということ

ようするに、就職希望者向けのページな訳ですが、こんなところでこれほど贅沢な情報を公開するとは。これもおそらく岩田社長の発案なんでしょうね。

まあ、確かに言われてみれば、普段表に出てこない社員のインタビューがたくさん載るところ、というと採用情報というのはごく自然なところではあります。ただ、それは通常の企業の場合。任天堂のようなファンを多数抱えている企業の場合、商品製作秘話などの話は、ファンにとっては読み応えたっぷりの魅力的なコンテンツなわけで。岩田社長もそれは分かってはいるのでしょうが、あえて採用情報に持ってきたというのは、何らかの意図があるんでしょうね。

第一回は「nintendogs」のアートワークデザインについて

さて、その記念すべき第一回は「nintendogs」について。nintendogsの広告戦略で非常に効果的だった、写真をつかったほほえましい広告写真と手書きロゴについて語られていますね。

採用情報:任天堂で働くということ / アートワークデザイン

あの広告戦略を仕掛けたのが若手の3人というのだから驚きです。これだけインパクトのある仕事を、まだ新人の状態から手がけることができるのなら魅力的ですよね。採用情報のページに載っているネタとしても、非常に効果的だと思います。

任天堂ファンも就職希望者も必見

任天堂は現在業績絶好調、現金所有率も高く、売り上げの割には社員の数も少なく、社員の収入もなかなかのようなので、就職活動中の人からも人気急上昇の企業ですよね。ゲーム業界と言うことで、どうしても安定感としては限界はありますけど、他のゲーム会社に比べれば間違いなくトップでしょうしね。ゲーム会社の就職活動は、他の企業に比べると若干遅いこともあるようですので、興味のある方は挑戦してみてもいいかもしれませんね。また、来年以降が就職活動という人も、狭き門だとは思いますがチャレンジするつもりで今の内から自分を磨いておくといいでしょう。

ともかく、採用情報とはいいながら、就職希望者にも任天堂ファンにも注目のこの連載。今後どんな記事が掲載されるか、要注目です。