イー・モバイル携帯事業開始、フルスペック端末「EM・ONE」も発表

日頃ゲーム関連のエントリ書くことが多いのですが、デジモノも好きなのでたまにはそちらのエントリを。ちょうど大きなニュースもありましたし。

最近、ワンセグの流行からPC用チューナの他、ワンセグ携帯、ワンセグ辞書、ワンセグDVDプレーヤと、なんでもかんでもワンセグが付いている状態になっています。一時期携帯がデジカメ機能でもてはやされたように、最近はワンセグがその位置にいる感じですね。

携帯の通信も、最近ではauはRev.A、ドコモとソフトバンクはHSDPAと高速な通信が広がりを見せているところですが、この度新たに新規参入としてイーモバイルがその事業計画&投入端末の発表を行いました。

ITmedia +D モバイル:イー・モバイル、3月31日から携帯事業スタート──シャープ製のHSDPA端末「EM・ONE」を投入
イー・モバイル、HSDPAサービスを3月末スタート

詳細な情報は、PDA関連の情報では最大手のWindowsCE FANさんのところの特集ページが詳しいですね。

S01SH,EMONE,イーモバイル - WindowsケータイFAN Powered by WindowsCE FAN

以下、その主たる端末EM・ONEとサービスについて簡単に分析してみたいと思います。

魅力的な端末「EM・ONE

最近はW51HやW52T911Tなどで3インチWVGA液晶搭載機種が出て注目を集めていましたが、このイーモバイルが投入する端末「EM・ONE(S01SH)」はPDAタイプだけあってなんと4.1インチWVGA液晶搭載。フォルムも非常にスマートでいいですね。W-ZERO3と近い感じですが、これは基本は横画面。その代わり、スライドの仕方が2通りあり、縦にスライドさせるとキーボード、横にスライドさせると十字キーとカーソルボタンだけ現れます。十字キーなどはどちらの開き方でも現れており、非常に効率のよい配置ですね。これで縦向き表示にも対応していたら、かなり汎用性が高そうです。

これでワンセグ付き、USBホスト機能もあるのでキーボードも接続可能と、情報端末としてはかなり高機能。難点としてはBluetoothがver1.2なところですかね。今時2.0も普通にあるので、どうせなら通信速度が速い物の方がよかったです。A2DPとかも最近携帯で採用が増えてきて注目されているので、できれば対応していればいいのですけど。

ただ、これだけ機能満載だけあって価格はかなり高価。それでも、2年契約で購入すれば一応4万円程度と、まあこの手の端末としては妥当な価格で購入できます。それでも、携帯電話が最新機種でも大体2〜3万円で買えることを考えるとなかなか高価ですね。年間縛りで端末代が安くなる、というのはソフトバンクスーパーボーナスに似ている感じです。

あと細かいことですが、EM・ONEという名前に「・」という全角記号を入れるのはちょっといまいち。キーボードで打つときに打ちにくいのなんのw。アルファベットだけならShiftを押しながら入力で簡単に入力できるのに。普通にEM-ONEでよかったと思うんですけどね。

安価で高速なサービスも狭いエリアが難点

そして、肝心のサービスの方ですが、まずはデータ通信のみということですが月額5980円。携帯のフルブラウザ使い放題と同じ価格設定ですね。これでPCを使った通信まで定額というのだから、かなりの安さです。そして、通信速度もアップは384kとそれほどではないものの、ダウンは最大3.6Mbpsとかなり高速です。

惜しむらくは、開始当初はかなり範囲が限られていること。最初は関東、東海、関西の限られたエリアのみのサービスとなります。ケータイWatchには結構詳しい写真が載っていますね。
関東 拡大画像
東海 拡大画像
関西 拡大画像

4月〜6月で関東は結構な範囲まで広がるようです。各地域、この後の展開も見せて欲しいところですね。対応地域が増えてくるまで公共無線LANサービスなどと併用などが必要となるかもしれませんね。

ただ、サービス範囲にさえ入ってしまえば、PC利用でも使えるわけで、手軽にブロードバンドということも可能になるかもしれません。ブロードバンド難民の人の救いの手になる日が来るかもしれませんね。(もっとも、ベストエフォートなので、そんなにうまくいくかどうかは知りませんが。)

携帯電話+EM・ONEというのもあり?!

以上、見てきましたが、端末、価格、通信速度など非常に魅力的なものではあります。自分は携帯電話はもっぱら情報端末として使うことが多いので、その用途にリッチなこの端末には結構引かれるものがありますね。電話番号は変えたくないので、現在の携帯をホワイトプランなどで必要最低限の契約にし、メインはEM・ONE、という使い方も、有りと言えばありかもしれません。
ただ「EM・ONE」2年間で通信料込みで計算すると171,360円(2ヶ月無料込み)。こうやってまとめて数字を出すとちょっと尻込みする価格ではありますw。

将来的にはドコモネットワークを使って音声通話も計画しているようなので、そのころになるとまた注目度を集めてきそうですね。まずはもっと範囲が広がってくれないと、と言うところでしょうか。実際に使ってみた速度やレスポンスなども気になるところです。しかし、ウィルコム対してはかなり強力なライバル出現と言えるでしょう。

デジカメやサービスの差別化がある一定のところまで来て、ちょっと停滞感があった携帯分野ですが、スマートフォン関連の躍進や新たな通信網、サービスなどでまた活気が出てきた感じです。海外との規格差も縮まり国際的な競争も活発になって、なかなか面白くなってきた感じですね。日進月歩で技術が移り変わるだけに、なかなか買い時が難しいですが、今後も興味を持って見ていきたいと思います。